とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

ザ・プロファイラー『エディット・ピアフ』

2016-03-06 01:20:51 | TV
 録画していたNHK・BSの「ザ・プロファイラー『エディット・ピアフ』を見た。大竹しのぶの芝居を見たばかりだったので、内容がよくわかり、多くのことを感じた。

 ピアフの人生は子どものころから悲惨だった。父は曲芸師。母はストリートシンガー。父は軍隊へ行き、母はピアフを捨てて別の人生を送る。父の母家で育てられるがそこは、娼婦の家であった。父が帰ってきて曲芸師の生活にもどる。ピアフも父の芸の合間に歌を歌うようになる。

 15歳で父のもとを離れる。路上生活。男と出会い、子供を産む。しかし、こどもは2歳にならずに死ぬ。売春を始める。

 ルイ・ルプレという男に誘われ、その男の店で歌い始める。

 多くの恋があり、多くの別れを経験する。

 中でもプロボクサー、マルセル・セルダンとの恋は、セルダンの飛行機事故の死で終わり、ピアフの心に大きな傷を残す。

 ピアフは眠ることを怖がるようになる。

 清水ミチコが言った言葉が印象に残る。
「寝る前、一番現実と向き合う。だから寝るのが怖い。」

 そうつらい時は寝るのが怖い。夜になるのが怖い。

 そんなピアフがある曲で復活する。シャルルデュモン作曲、ミシェル・ヴォケール作詞「水に流して(私は後悔しない)」である。

 人生のつらさに苦しみ、生きていくのもきつい日々。しかし表現者として負けるわけにはいかない。つらければつらいほど、それを歌わねければならない。そんな思いがこの曲で表現される。

「私は後悔しない。」

 この言葉が心につきささる。

 大竹しのぶが言う。
「命をいっぱい持てる人が表現者になれる。」

 いい言葉だ。
コメント
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