東京オリンピック 有明アリーナの行方

　東京オリンピックのバレーボール会場がいまだに有明なのか、横浜なのかが決定していない。私は以前ブログでボートや水泳の会場は建設しなくていいが、有明だけは作ったほうがいいと意見を述べた。東京に２万人収容規模の体育館がひとつあってもいいと思ったのである。現状ではボートや水泳の会場は建設決定し、有明だけが未定である。

　４者協議の中身が実はよくわからない。森氏はレガシーとして残る有明の建設を希望している。一方ではＩＯＣは予算を大幅に抑えることを要求している。森氏は国に負担を要求するようなニュアンスの投げかけを行った。それに対して丸川大臣は教科書通りの拒絶を行ったように聞こえた。では東京都はどうすればいいのか。有明アリーナを作った場合の建設費や維持費は誰が責任をもつのか。こんな理不尽な立場に立たされたらやってられないと投げ出してしまいたくなる。

　横浜市は競技団体の同意を求める内容の文書を東京都に送ったという報道がなされている。これも理不尽な話だ。競技団体の希望はもちろん有明建設であろう。競技団体の希望を聞いていれば有明しかないことになる。しかし、競技団体は費用についての責任がないから勝手なことを言っているのだ。

　これだけの予算規模なのだ。政治的な駆け引きで決定されたのではたまったものではなかろう。みなが妥協しながらも、みなが納得するような解決策を見出してほしい。その意味で隠し事は絶対あってはいけない。情報公開は絶対である。また、マスコミも冷静で分かりやすい報道をしてもらいたい。どっちかに偏った報道をしないでほしい。