「源氏物語を読む」シリーズの2回目。「帚木」です。繰り返しことわっておきますが、研究的な意味の文章ではなく、素人のメモです。
①「雨夜の品定め」
この章は有名な「雨夜の品定め」があります。これは物語というよりも女性論です。小説というのはなんでも取り入れることができます。『カラマーゾフの兄弟』に宗教論が取り入れられたように、この『源氏物語』にも「女性論」が取り入れられ、それによって物語自体が構造化しているような気もします。世界最古の小説と言われるのもわかります。
この「雨夜の品定め」がその後の夕顔の物語につながり、玉鬘につながるわけですから、計算されているという思いもあります。
②空蝉
後半は空蝉との関係が描かれます。空蝉は一度は源氏を夜をともにするのですが、その後は拒絶します。女性の苦悩が描かれていることに注目しなければなりません。
③スピンオフ
帚木から夕顔まで、そして玉鬘十条とつながる物語は、源氏物語のスピンオフみたいな存在と考えていいのかもしれません。その成立事情を推測することは楽しいことです。