新シリーズ開幕。「源氏物語を読む」です。源氏物語を最初から読みながら、気になったことを書き残すというシリーズです。ハードルを上げると途中ですいやになるので、どうでもいいようなこともたくさん含まれると思いますし、感想なしに終わってしまうこともあるかもしれません。それはそれでよしということで始めます。あくまでもメモです。
『桐壺』は最初の巻ですので、本当はたくさん言いたいことがあります。しかしあまり書くとプレッシャーで読むのがいやになってしまうので、今回は2つだけ書きます。
①光源氏とエディプスコンプレックス
源氏物語はオイディプス王と設定が似ています。オイディプスはそうとは知らずに父親を殺し、そうとは知らずに母親と結婚します。光源氏は母親と瓜ふたつの父親の妻と結ばれます。父親を裏切り、母親の代理と結ばれるのです。構造的には似ていると言っていいでしょう。これは物語の型として流通していたと考えていい。これがどこから来ているのか。深層心理の問題なのか。それとも物語が伝播したためなのか。興味深いことです。
②占い師による予言
桐壺の中に物語の構造として占い師の予言が出てきます。これも物語のパターンの一つです。なぜ人間は予言を欲するのでしょう。物語論の一つのテーマとして考えたいことです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/6b/4007620727094f4a14c0578e0cccec65.jpg)