最近の選挙において、意外な人物や党が急激に票を伸ばすということが起きている。都知事選の石丸候補や、衆議院選の国民民主党、兵庫県知事選の斎藤候補などである。これはいいとか悪いとかいう問題ではなくて、インターネットによって見られやすい現象だということで、かなり前から言われている。「集団極性化」と言うのだそうだ。
ネット上では、同じ関心を持つ人たちがSNSを通してて情報を容易に共有し、ネット上のコミュニティができ、それが短期間に大きく広がるという現象が起きやすい。そしてそれができてしまうと、しばしば極端で先鋭的な方向に急速に流れるようになるというのだ。近年の右傾化、左傾化の両極化による分断もその流れの一つであり、それが明確に表れているのが、アメリカである。日本における近年の選挙にも、その影響は明確に表れてきている。
ネットによって、多くの人が自分の意見を表明でき、民主性が高まると当初は考えられていたのであるが、実は極端な意見の収斂されていくのだとすれば、ネットはかなりの危険性を持つものであることになる。取り返しのつかない方向に暴走する可能性もあるのだ。
この状況をきちんと見続け、分析し、対応を考えて行く必要がある。ただ単にマスメディアとSNSという矮小化した議論に終始していてはいけない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます