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映画『対峙』を見ました。ものすごい映画でした。
ある教会に二組の年配夫婦が集まります。一組は息子が銃乱射事件で命を落とした夫婦。そしてもう一組はその加害者の両親です。。被害者側の夫婦と加害者側の夫婦、どちらもが大きな傷を抱えており、生きていくのが厳しい状況に陥っています。なんとか立ち直ろうと話し合いを始めます。しかしその話し合いはうまくいきません。
話し合いは何度も破綻しかけるのですが、それでもお互いになんとか持ちこたえようと努力します。この微妙な心が表情やセリフから伝わってきます。演技を超えた演技があります。
お互いに本音をぶつけ合い、長時間向き合うことによって、心と心が触れ合います。芯から許すわけではないのかもしれませんが、被害者側が加害者側を赦します。その微妙な理屈を超えた感覚が映像によって見事に伝わってきます。
デジタル化した現代において、どれだけアナログ的な心の通い合いが大切かが伝わってきます。
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