部活動の地域移行の話題がインターネットやテレビで多く取り上げられている。そして様々な観点から、問題点が提出され、その解決方法の提言もある。議論が活発になり、」とてもいいことだ。ただし、やはり問題点があまりにありすぎて整理しきれないというのが現状のようである。
整理できないからと言ってボーっと見ているだけでは、進展がない。私なりにいくつか問題点をあげ、その解決策を考えてみたい。もちろんこれはひとつの意見であり、それだけで解決できないほど、部活動は混乱している。しかしひとつひとつをしっかりと把握することが解決のための第一歩であると考える。今回はその1回目。
まずは現状の部活動が子供に無理を強いているという認識を持つ必要がある。
多くの生徒は無理のない程度であれば、放課後にさまざまな活動をしたいと思っているようである。最近はゲーム中毒の生徒も多く、放課後もすぐに帰りたいと思う生徒もいるようであるが、友人をつくり、仲間と活動したいと思うことは多くの子供たちに共通した思いであろう。
問題は部活動が勝利至上主義に陥り、勝つためならばなんでもありになってしまっているということである。これは顧問のせいばかりではない。一部の保護者がどうしても自分の子供を勝たせたいというケースも多い。そしてそれは小学校のスポーツ少年団によって形成されていくので、中学校までもその強制力は維持される。顧問が保護者の力に屈しているケースも多い。
まずは本格的に活動したい(保護者がさせたい)子供と、スポーツを楽しみたい子供に分けなければならない。前者は「地域スポーツクラブ」が責任を持ち、後者は学校の平日の放課後の活動とする。
学校の「部活動」は教職員の勤務時間内で必ず終了する範囲での活動だ。毎日やる必要もない。学校の「部活動」は「楽しく、無理のない」ものであるべきである。
それ以上の活動を希望する生徒は、地域に移行させる。その場合は保護者が責任を持ち、学校は一切関わらないようにする必要がある。「地域スポーツクラブ」は塾と同じような存在である。それなりのお金はかかるが、しっかりとした指導者に指導してもらえる。
格差の問題を指摘する方もいるかもしれないが、それは部活動とは別の次元の問題であり、一緒にすると混乱する。切り離して考えるべきだ。
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