数年前『幸福なラザロ』という映画を見て、その不思議な展開に衝撃を受けてこの監督の作品を見てみたいと思っていました。そのアリーチェ・ロルバケルが監督・脚本を手がけた映画『墓泥棒と失われた女神』を見ました。現実と幻想が溶け合った不思議で刺激的な映画でした。
主人公の青年は古代の墓のありかがわかるという超能力がありました。その力を発揮して古代の墓のありかを探り当て、その中にある埋蔵品を掘り起こすことを「仕事」にしていました。もちろん違法であり、警察から追われることもあります。そうしているうちに、巨大でおそらくものすごい価値のある埋蔵品を発見します。そこから青年の人生は大きく動きはじめます。
不器用な青年の生き方が丁寧に描かれます。それがこの映画の柱になって、青年を追い求めます。途中で不思議な場面があるのですが、それがラストシーンの伏線になっていて、ラストシーンで「やられた」と思ってしまいました。それがまた、この青年の人生のように感じてきます。
すばらしい映画でしたが、若干わかりにくさもありました。もう一度見るべき映画なのだと思います。
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