多くの店でだし巻き卵に大根おろしに付け合わせで出てくる。これは合う取り合わせなのだろうか。わたしはどう考えても合わないと思っている。だし巻き卵の良さはあの甘さである。なぜあの甘さを打ち消す大根おろしをわざわざ合わせるのかわからない。
大人になって昔ダメだったものが大丈夫になる、あるいはそれを欲するようになるということはある。例えば、昔はサンマのはらわたの黒く苦い部分は本当にいやだった。絶対に避けていた。しかし、今はさけない。そこはどうしても食べたいものに変わってしまった。あるいは昔はブルーチーズは食べられなかった。しかし今は率先してあの刺激を求めてしまっている。そういう食べ物はあるにはある。だから、だし巻き卵に大根おろしも慣れてくれば欲するようになるのかもしれないと考えていた気もする。しかしそうはならなかった。
確かにだし巻き卵に大根おろしがついてきても驚かなくなったし、食べろと言われれば食べるようにはなった。しかし根本的におかしい。
先日そういうふうに出された出し巻き卵を見て疑問に感じた瞬間に、なぜ私たちはそうまでして体制に取り込まれなければいけないのかと無性に腹が立ち始めた。いつのまにか洗脳されかかっていたのではないだろうか。そうやって理不尽なことが常識化されていくのではないだろうか。
ちなみに私は出し巻き卵よりも、目玉焼きのほうが好きである。
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