スルタン・アラム・シャー博物館で見た陶磁器のことなので、スルタン・アラム・シャー博物館#2で紹介すればよいものだが、あまりにもビックリし、かつ十分なキャップションもなく、産地がはっきりしないことから、『続々・これは何だ?』として紹介する。
青磁貼花双魚文盤と云えば、龍泉のそれが余りにも著名である。この盤は、それに比較し似ているものの非なるものがある。キャップションはないが、らしきものはある。それによるとマレー語で青磁とあるが、簡略すぎて時代背景や焼成地は記載されていない。
ペルシャ方面のオリエント陶磁と思われなくもない。カベットの唐草文は中国のそれとは、やや異なりオリエントの文様にみえる。双魚の配置は腹と腹が向き合う陰陽位置である。このような青磁双魚文盤は龍泉から各地に波及し、同安窯では印花双魚として、更には北タイで釉薬の発色は褐色に変化するが、印花双魚として影響を及ぼした。またペルシャにも青磁貼花魚文盤が存在する。それにしても写真の盤は、カベットの文様や器形こそ異なるが、龍泉のそれに似ている。
博物館でこれを見たとき、学芸員かスタッフか知らないが、産地を尋ねると、一様にアンノウンとの回答。これは岡山市立オリエント美術館に尋ねる意外に方法はなさそうだ。
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