今回から黒塚古墳出土の三角縁神獣鏡と出土の様子を紹介する。先ずは黒塚古墳の外観と、発掘・出土を再現した様子からご覧いただくこととする。
1997(平成9)年から翌年にかけて橿原考古学研究所が行った第三次発掘調査で、三角縁神獣鏡33面とそれよりも少し古い画文帯神獣鏡1面が副葬当時に近い状態で発見された。
棺内には被葬者の頭のところに画文帯神獣鏡と両側に刀1・剣1を置き、棺外の東壁側15面、西壁側17面の三角縁神獣鏡を内側に向けて木棺と壁のわずかな間に立てられていた。
三角縁神獣鏡の扱いが、ずいぶん雑のように見受けられる。はたして魏から卑弥呼が賜ったのは三角縁神獣鏡なのか?
<続く>