真佐美 ジュン

昭和40年代、手塚治虫先生との思い出「http://mcsammy.fc2web.com」の制作メモ&「日々の日誌」

ふしぎなメルモ 11話

2007年02月07日 09時15分28秒 | ふしぎなメルモ
ふしぎなメルモ 第11話「あの子をにがすな!」演出手塚治虫
 手塚先生が、絵コンテを描き、演出した作品でした。1話の伯母さんがまた登場する話で、あまり遅くならないうちに放送したかったが、スケジュールが遅れに遅れ、とうとう11話の放送となってしまった。そのためにほかの話も遅れてしまったし、アフレコは、セル画を、ハイコントラストという黒と白がはっきり出る、フィルムを使って撮影して、間に合わせ、その間に、彩色仕上げをし再度撮影をしなおして、フィルムを、つなぎなおすという、離れ業をして、放送に間に合わせた。

 声優さんたちは、線画で動いているのに興味を持たれ、面白がって、アフレコをしてくださった、そして「頑張ってくださいね」との励ましの言葉まで頂いた。

 メルモは突然伯母さんに会って、ビックリした。家に帰ると男が待っていた。その男の会社の社員が、メルモの母親をひき逃げした犯人で、いまわのきわに、そのことを悔やんで死んでいったのだと説明、社長はせめてもの罪滅ぼしに、メルモたちの面倒を見させてくれという。

 社長の家に引っ越すメルモたちであったが、面倒を見てくれる家政婦は、なんとあの伯母さんであった。
 初めはやさしく見えた伯母さんも、本性を表し、何かにつけメルモたちに意地悪をする、それをかばってくれた社長であった。

 しかしある夜、伯母と社長の話をメルモは聞いてしまった。社長は、密輸をしていて、警察の捜査をごまかすため、メルモたちを引き取って、世話をしているというのであった。逃げ出そうとしたメルモたちは捕まってしまい、部屋に閉じ込められてしまった。再度脱出するが、また捕まり、沖に停泊している船へ連れて行かれる。

 メルモは証拠の書類を盗み出し、キャンディを使って魚に変身して海に逃げる。海では魚の産卵の話などエピソードがあり、漁船の網に捕らえられてしまうが、たこに助けをかりて、キャンディで人間に戻り、警察に届けて、社長一味は逮捕された。

出演はメルモ、ワレガラス、トトオ(かえる)、手塚先生、社長、イケハラ、男の子、男などであった。
 社長役は、ゲスト出演のプーンが演じた。プーンは「丸首ブーン」の名でアトムに出たのが最初で,新しいセンスと雰囲気によって,既成のスターたちを完全にくってしまった。
「ガロン」「あけぽのさん」「おれは猿飛だ」「ジャングル・タロ」と大活躍をつづけている俳優である。

声の出演には小林修さん、伊藤克さん、麻生美代子さん、清水マリさん、大竹宏さん野沢雅子さん矢田耕司さんらが担当してくれました。

作画監督は山本繁さん作画がスタジオビック、背景プロペロン、仕上げ前田剛弘さん佐野信子さんこの方はリボンのAPをやられていた若尾さんが独立して、彩色のプロダクションを立ち上げていたが、彼の紹介で、東村山のグリーンタウンで主婦仲間を集めて、仕上の協力をしていただいた、すぐに、古留美というスタジオの名前となった。それに スタジオビック。そして進行は、ベテランの片山秀夫さんが担当してくれました。
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