真佐美 ジュン

昭和40年代、手塚治虫先生との思い出「http://mcsammy.fc2web.com」の制作メモ&「日々の日誌」

ふしぎなメルモ 15話

2007年02月12日 13時06分38秒 | ふしぎなメルモ
第15話 「メルモと魔術師」
お使いに行くメルモ、神様たちは、そんなメルモが簡単にキャンディを使うことを懸念している。

 町に魔術師ミステリアス・サスペンスが来ていた、メルモは犬に追われ、魔術ショーの会場へ入らせられてしまう。そして、魔術の箱へいれられ、くもの巣だらけの地下へ落とされる。(手品なのだから、これをいんちきというにはムリがあるように思うが、子供心には、いんちきと思うということで)怒ったメルモは、キャンディを利用して動物に変身、逆に魔術師を驚かせてしまう。

 そんな様子を見ていた神様は、キャンディの力をなくしてしまおうという、そんな時、知恵の輪の神様の運命の知恵の輪がはずれ、夢で、メルモに、警告してあげることになる。

 魔術師ミステリアス・サスペンスは、メルモに何か秘密があると疑う、飼い犬ドルと協力してタッチを拉致、交換に秘密を教えるようにと迫った。

 メルモは、夢で、警告されたにもかかわらず、タッチを救うため、犬の姿に変身してタッチを救い出した。元の姿に戻ろうとしたメルモだが、キャンディを食べても元に戻れないことに驚き、夢の忠告が、本当であったことに始めて気がつく。

 元に戻れなくなったメルモは、犬の姿のまま弟たちの世話をする。

そんなようすを見ていた神様たち、白ヒゲと、知恵の輪の神様は、そんなにメルモが、キャンディを悪用したか、ビデオでもう一度、見てみようと黒ヒゲの神様にいう。

 (このころ、手塚先生は、ソニーから発売になった、ビデオテープレコーダーを、カメラと合わせて、お買いになり、専用のロッカーにしまわれてあった。
それまでも相撲の中継などで、ビデオテープで、もう一度、などという言葉が、流行っていた、これらの影響があったと思われた)

 再現シーンでは、1話の暴走族男を救うシーンを使用、2話の鷲から小鳥を救うシーンや、ブラ子のシーン 3話からは、毛虫が蝶になるシーンなどを使用して、回想シーンを再現した。

(制作班の事情としては、スケジュールを何とかしたいと考えていた。1話、2話、3話、のライブを使うことで、秒数を埋めることが出来、結果、スケジュールと予算が、助かる、ためであった。
また、このシーンには、オープニングの曲の2番までを聞かせる、とういサービスをした。)

 ビデオを見終わり、白ヒゲの神様は、「何も悪いことには使っていないのだから助けたい」というが、黒ヒゲの神様は、「規則だ」と許そうとはししてくれなかった、あとは「知恵の輪がはずれるだけ、」というが、知恵の輪の神様は、知恵の輪が、はずれないことに苛立ち、知恵の輪を投げ捨ててしまう。

 それを拾い上げた、黒ヒゲの神様は、知恵の輪を見つめる、その神様の目が光った。「神の道具をおろそかにしてはいけません、」と知恵の輪の神様に知恵の輪を返してやった。受け取った知恵の輪の神様が、これがはずれればな、といって受け取り、確認すると知恵の輪がはずれている。

 ワレガラス、先生が、キャンディのビンを犬のメルモのところへ持ってくる、もう一度飲んでみるように、メルモに言う、キャンディを食べたメルモは元に戻れる、裸のまま喜ぶメルモ、そのワレガラス先生は、何も覚えていないという。

 この話も多くのカットを絵なしのままで、アフレコをした、またリテークもする時間がなかった。だから口とせりふが、あっていないカットが、たくさんできてしまったし、また犬の喧嘩シーンの効果音も入れられなかった。
 将来アフレコにあわせてなおそうと、手塚先生とは、話していたのだが、

 そういえば一話のときもそうであったのだが、神様たちのネクタイが、手塚先生のアイディアで、きらきらと、させているのだが、余り気がついた人がいなかったみたいであった。

出演 メルモ、トトオ、タッチ、ワレガラス、白いひげの神様、黒いひげの神様、知恵の輪の神様、魔術師、ミステリアス・サスペンス、その飼い犬ドル、交番のおまわりさん。
声の出演 原田一夫さん、野本礼三さん、吉見佑子さん、大塚周夫さん、江角英明さん
作画監督山本繁さん、作画タマプロダクションとスタジオジョークなど
仕上げ大石洋子さん、宮本雅子さん、木のプロ、スタジオビックなど
演出大貫信夫さん
そして進行が片山秀夫さんでした。
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