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地方の人材不足 「女性」を掘り起こせ

2015-02-03 08:00:00 | ビズ プラス

1月25日 BIZ+SUNDAY



北海道に新たな企業がやってきた。
売り上げ17億円の医療機器メーカー ユニシス。
注射針などを作っている。
注射針の検査をするのは女性従業員。
計画通り15人を確保することが出来た。
会社は当初 従業員を十分に確保できるか不安だったと言う。
(ユニシス 齋藤英也代表取締役)
「ものづくり 製造業が北海度は少ないということで製造業に人が集まるかどうか
 どういうチャンネルを使って集めればいいか非常に悩んだ。」
人材を確保できたのは北海道が今年度から始めた支援策があったから。
その名もものづくりなでしこ
女性に製造業への関心を持ってもらうことで新たな労働力につなげるのが狙いである。
(北海道 産業振興課 安本晶子さん)
「工場で働くというと昔のイメージだと3Kだとか体力がないときついとかそういうイメージがある。
 正しいイメージを持ってもらうのが事業の狙い。」
いま製造業の現場ではIT化によって労働の負担が減り女性が働きやすくなっている。
そこで女性を対象に製造現場の見学ツアーを企画した。
さらに現場で働く女性を高校などに講師と派遣する出前授業を実施。
ものづくりの魅力を伝えることで就職先に製造業を選んでもらおうという狙いである。
実際に就職を決めた学生も出始めている。
「女性の方も働いているって聞いたので考えていたイメージと変わりました。」
女性に就職してもらおうと企業も新たな取り組みを始めている。
大手自動車部品メーカーのデンソー。
この会社が力を入れているのが女性が働きやすい職場づくりである。
トイレには従業員一人一人に専用のロッカーを設置。
化粧品などが置ける。
更衣室のセキュリティーも万全である。
「最初は男の人ばかりで汚いイメージが強かった。
 とてもきれいな環境で働けているので昔のイメージは全くない。」
こうした取り組みによって入社を希望する女性の数は以前の3倍に増えたと言う。
(デンソー北海道)
「今後ともこれまでのように優秀な人材を確保し続けるためには女性の活用が不可欠。
 もっともっと女性を増やしていきたい。」

 

 

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地方への企業移転 人材不足の壁

2015-02-02 08:00:00 | ビズ プラス

1月25日 BIZ+SUNDAY


去年11月 鳥取県に新たな企業が進出した。
売上130億円のフィギュアメーカー グッドスマイルカンパニーである。
この企業では3年間で100人の雇用を計画している。
しかしスタッフを確保するのは容易ではない。
フィギュアの加工には1ミリ以下で色を塗り分けるなど高い技術が必要だからである。
(グッドスマイルカンパニー 鳥居周平さん)
「スキルの擁する生産現場になるがそれに特化した人間はまだまだ足りない。
 のどから手が出るほど欲しい。」
企業誘致を積極的に進めこの5年で55件の誘致に成功した鳥取県。
しかしいま人材不足という課題に直面している。
この日 県の担当者が訪ねたのは従業員約100人のIT企業 LASSIC。
この企業ではアプリなどを開発する技術者を今年度一気に47人採用する計画を立てていた。
しかし実績22名 達成率46%と苦戦している。
リーマンショック以降加速した大手メーカーの地方からの撤退。
鳥取県でもサンヨー電機などの撤退が相次いだ。
県内の企業などに勤める従業員の数は7000人減少。
専門的な知識を持った技術者などが都市部に大量に流出した。
(鳥取県 雇用人材総室 就業支援室 小林靖尚室長)
「設計開発技術者 IT系の技術者 そういった分野の人材が不足してきている。
 プロフェッショナル人材を確保していくのが一番の重要な課題だと認識している。」
このままでは企業を誘致しても地域経済の再生にはつながらない。
危機感を募らせた県は人材の確保に乗り出している。
12月 IT企業やメーカーなど12社と共に都内で説明会を開いた。
都市部に流出した技術者の獲得が狙いである。
この日説明会に参加したのは60人。
しかし企業が求める人材はほとんど見つからず苦戦が続いている。
(鳥取県 雇用人材総室 就業支援室 小林靖尚室長)
「難しい現状だが1人でも多くの技術者を鳥取県の企業にマッチングさせたい。
 継続的に取り組んでいくことがそこにつながっていくと考えている。」

 

 

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どうなる原油価格 日本のリスクは

2015-01-29 08:00:00 | ビズ プラス

1月18日 BIZ+SUNDAY


ダニエル・ヤーギン氏。
エネルギー問題の世界的権威として知られている。
今後は原油価格がより不安定になるとみるヤーギン氏は日本にとって大きなリスクだと言う。
(ダニエル・ヤーギン氏)
「我々は新たな石油の時代“不確実な時代”に突入した。
 価格は乱高下し
 金融は混乱
 よりく確実で予想が難しくなる。」
原油価格が乱高下する要因としてヤーギン氏があげるのは投機マネーの流入。
2008年のリーマンショック以降
金融緩和によってあふれたマネーが原油の先物取引市場などに大量に流れ込んだ。
価格の予測は市場関係者でさえ難しくなっている。
今回アメリカの大手投資銀行は1バレルあたり75ドル程度の下落にとどまると予測。
しかし実際はそれをはるかに超えて原油安が進行した。
高まる価格変動のリスク。
石油を輸入に頼る日本にとっては安定した価格で原油を確保することが困難になっている。
ヤーギン氏が指摘するもうひとつのリスクは当面加速するとみられる原油安。
(ダニエル・ヤーギン氏)
「春までは原油価格を押し下げる圧力は続くだろう。
 1バレル30ドル台まで下がる可能性がある。
 今マーケットは非常に敏感で底値を探る動きになっている。」
一見 日本にとっては恩恵がありそうな原油安がなぜリスクになるのか。
大手総合商社 双日は原油安によって思わぬ事態に直面している。
この会社では現在世界7か国20か所以上で油田やガス田の開発に投資。
中東だけに依存しない安定したエネルギーの確保を目指してきた。
ところが原油安の影響で開発コストが高くつく北米やヨーロッパの油田開発が停滞。
地域の分散化が思うように進まないリスクが出てきた。
(双日 川原博司エネルギー本部長)
「70~80ドル程度の原油価格が維持されないと
 順調な原油の生産が維持されないのが今の局面。
 安定的に生産開発を続けていくシステムに破綻をきたす可能性がある。」
日本が目指す安定したエネルギー確保を揺るがしかねない原油安。
目先の利益に惑わされず長期的な視点でエネルギー政策を進めるべきだとヤーギン氏は指摘する。
(ダニエル・ヤーギン氏)
「日本は原油安によるマイナスの影響を認識しておくべき。
 経済の改革を続けより柔軟に対応しないといけない。
 原油安はメリットもあるが根本的な問題解決にはならない。」


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原油安ショック 揺れるシェール革命

2015-01-28 08:00:00 | ビズ プラス

1月18日 BIZ+SUNDAY


アメリカテキサス州ミッドラン。
シェールオイル開発に沸くこの町で異変が起きている。
オイルを生産するために掘削を続けてきたが1月に作業が止まった。
理由は原油安。
シェールオイルの生産コストは1バレルあたり60~70ドル。
50ドルを切るような現在の価格では利益がほとんど出ないため開発が滞っている。
(シェールオイル開発会社 スティーブ・プルエットCEO)
「先月は6基の掘削装置が稼働していた。
 来月には1基だけになる。」
「非常に不幸な出来事だ。
 アメリカのシェールなどの非在来型の石油ガス革命は劇的に鈍化するだろう。」
開発業者の中には原油安などの影響で経営破たんした企業もある。
シェール革命に沸くアメリカに大きな衝撃が走っている。
OPECで強い発言力を持つサウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相。
減産を見送った理由はアメリカのシェールオイルに打撃を与えるためだとみられている。
(2012年3月 アメリカ オバマ大統領)
「ガソリン価格が中東情勢に左右されてはならない。
 国内の原油生産を増やす。」
シェールオイルの開発に成功したアメリカ。
原油生産量は13%伸び
世界最大の産油国サウジアラビアに迫る勢いである。
去年12月 ヌアイミ大臣はシェールオイルへの警戒感をあらわにした。
「OPECが減産したらシェールオイルの生産者が我々のシェアを奪うだけだ」
原油安によってシェールに打撃を与える。
産油国としての地位を守る戦略である。
一方 原油安の影響はアメリカだけでなくOPECに加盟する産油国にも及んでいる。
特に大きな影響を受けているのが南米のベネズエラである。
ベネズエラは原油の輸出によって外貨を稼ぎ国を支えてきた。
しかし原油安によって経済が悪化。
生活必需品などが輸入できなくなっている。
スーパーの棚にはほとんど商品は無く
国民は食料の確保すら難しい状況である。
「市民のことをバカにして食糧は入ってこない。」
「コーヒー1パック買うために朝の5時から並んでいるのよ。
 理不尽だわ。」
原油価格の下落は世界第2位の産油国ロシアにも波及。
通貨ルーブルは一時1ドル=80ルーブル台と半年で5割以上下落。
輸入品を中心に値上がりが進み人々の暮らしを圧迫している。
さらにロシアの混乱はヨーロッパ経済にも悪影響を与えている。
ロシアへの輸出が年間5兆円にのぼるドイツ。
バイエルン州の機械部品メーカーでは売り上げの12%をロシア関連が占めている。
ロシアの取引先企業の経営が急激に悪化したため資金の改修が出来ない事態に陥っている。
(機械部品メーカー ピーター・フェンクルCEO)
「ロシアの危機は弊社の事業に大きな影響を与えている。
 それを補うため世界の他の市場に目を向けて機会を探す必要がある。」
世界経済に影響を及ぼしている原油安。
産油国の危機が今後どこまで広がるのか
先行きは不透明である。


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赤字路線再生へ バス会社の戦略

2015-01-27 08:00:00 | ビズ プラス

1月18日 BIZ+SUNDAY


いま路線バスの多くが利用者の減少で赤字経営に苦しんでいて
年間約1000キロの路線が廃止されている。
そうしたなか画期的な運行システムを開発し
バス業界に革命を起こそうとしているのが イーグルバス 谷島賢社長(61)。

「こちら正面に見えてまいりましたのが川越のシンボル“時の鐘”でございます。
 “時の鐘”高さ約16メートル
 奈良の大仏様とほぼ同じ高さでございます。」
運転手自らガイドをしてくれる路線バス。
観光バスではない。
 とおりゃんせ
 とおりゃんせ
 ここは何処の細道じゃ
 天神さまの細道じゃ
童謡「とおりゃんせ」発祥の地 埼玉県川越市。
趣のある町にレトロな車両を走らせながらイーグルバスは埼玉県南部を巡っている。
通勤や通学、病院に通う人
そして観光客も加わり年間75万人が利用している。
「観光バスに乗ったみたい。」
「運転手さんのアナウンスがわかりやすいところが好き。」
(イーグルバス 谷島賢社長)
「なぜバス会社でそういうところまでやるか
 よく質問されます。
 私たちの会社はバス会社の前は旅行会社だった。」
旅行会社のノウハウがあるからこそできるサービス。
イーグルバスがいま運行しているのは東秩父路線・嵐山町内路線・日高飯能路線・小江戸巡回路線の4つの路線。
大手バス会社が赤字に苦しみ廃止を決めた路線などを引き継いだ。
生活の足に欠かせない路線が廃止されれば地域の活気が失われると考えたからである。
(イーグルバス 谷島賢社長)
「社会の問題を解決しながらなおかつ利益を出せる。
 社会的企業と言っているが我々はこれを目指している。
 ある意味社会的企業を目指すことは“究極の戦略”ではないかと思う。」
社会的企業を目指して利益を上げる。
谷島さんが赤字路線を建て直すために行ったのが“運航状況の見える化”だった。
まずバスの乗客数を把握するためにドアに赤外線センサーを設置。
さらにGPSで詳細な運行記録を取ることにした。
どの停留所で何人乗るか
運行時間は守られているか
正確なデータを知るためである。
(イーグルバス 谷島賢社長)
「路線バスは全く見えない事業であったということも事実。
 バスが車庫を出てしまうと定時運行しているのか
 たくさん人が乗っているのかいないのか
 そもそもお客様のニーズに合っているのかさえも全く見えない。」
最新のシステムを使って見えてきた夕方の運行状況は
乗客は最大で6分停留所で待たされていた。
こうしたデータを基に乗客を待たせない最適なダイヤを作り上げることが出来た。
さらに座席にはアンケート用紙を設置。
データに頼るだけでなく生の声を生かすことで新たな一手を生み出そうと考えた。
去年から始めた取り組みがある。
終点の停留所は周辺の住民のほとんどが高齢者。
坂の上の団地まで住民がリクエストすると送ってくれる。
終点なのであとのダイヤにも影響しない。
運賃もそのまま。
「あの坂を上ってくるのは大変。
 荷物を持っているとね。
 助かりました。」
停留所まで遠いためバスの利用客が少なかったエリアでの新たなサービスの模索である。
(イーグルバス 谷島賢社長)
「お客様の利用を上げるにはもっとサービスをよくしなければいけない。
 かといってコストを上げれば収支は改善されない。
 お客様がいるときだけバスを上げるのでコストもそんなにかからないだろうと。
 ITと人間の実際持っている情報を合わせていく。
 そこで本来の回答を見つけていく。」
社会的企業を目指してきたイーグルバス。
利用者は5年ほどで10万人増えた。
(イーグルバス 谷島賢社長)
「今は自分の会社だけ考えても全く成長することはできなくて
 地域に何が出来るか
 地域に貢献してそこに人が集まる。
 地域が良くなってはじめて我々の会社が良くなる。
 そういうことが現実 今 日本の社会で起きている。
 自分たちだけという意識から
 地域のためにモードが切り替わることによってビジネスチャンスがいろいろ出てくる。」

 

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働き方を見直し労働人口減少に備えろ

2015-01-20 08:00:00 | ビズ プラス

1月11日 BIZ+SUNDAY


大手人材派遣会社のリクルートスタッフィング。
1600人が働いている。
この会社では将来の労働人口の減少に備え従業員の多様な働き方を認めている。
実はプロのチアリーダーをやっている女性。
そのため週に3日ほどしか勤務することが出来ない。
この会社ではこうした短時間しか働けない従業員のために仕事の評価基準を変更。
労働時間の長さではなく効率の良さで評価することにした。
(リクルートスタッフィング 長嶋由紀子社長)
「多様な働き方を具現化できるようなメカニズムに変えなくてはいけない。
 そういうメカニズムを各組織 企業 社会が作っていけることが労働力不足解消の一番の近道。」
仕事の進め方を見直すことで労働力不足に備える会社も出てきている。
インターネットの広告を制作しているセプティーニ。
特に忙しいデザインを担当する部署。
30代の従業員が仕事と子育てを両立できるようにすることが大きな課題である。
(セプティーニ クリエイティブ部 金原高明部長)
「働きづらい 家庭もなかなかうまくいかないでは
 会社としてもまわらなくなってしまう。
 結果的にやめる構図が出来てしまう危機感を感じている。」
そこで会社では従業員同士で仕事をシェアできる仕組みを導入した。
保育園に通う子どものお迎えで早めに仕事を終えた女性。
他の従業員が仕事を引き継ぐ。
これを可能にしたのは仕事がどこまで進んでいるか共有できるシステムの導入である。
クライアントの指示でこれまでデザインがどう変わってきたのかもわかるようになっている。
この会社ではこれまでの常識にとらわれず
仕事のシェアをさらに進めることで労働人口の減少に備えていきたいと考えている。
(セプティーニ クリエイティブ部 金原高明部長)
「ここの生活に合った仕事を提供できるはずなので
 そこに対してしっかりと管理職が着目して本気で運用することを考えていくのが
 今の管理職に求められている。」
 


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企業のつながりを生み地方経済を活性化

2015-01-19 08:00:00 | ビズ プラス

1月11日 BIZ+SUNDAY


東京大学で企業の経営戦略について研究している坂田一郎教授。
地域経済を活性化させる大きな役割を担うのがコネクターハブ企業だと考えている。
コネクターハブ企業とは
地域にある多くの中小企業と取引を行いその中核つまりハブになっていて
地域の外にある大企業とも取引を行っている企業のことをいう。
地元の中小企業と大企業をつなぐコネクターの役割を果たしている。
(東京大学 坂田一郎教授)
「コネクターハブ企業は波及効果の入口にある企業なので
 大都市にもっと売り込むとか
 その企業が新しい商品を開拓する。
 これをもっと手伝う。
 この企業をもっと支えることによって地域への入口が太く大きくなる。
 波及効果も高まるのではないか。」
コネクターハブ企業を地域経済の活性化に生かそうとしているところがある。
人口10万人の長野県飯田市。
センサーやモーターなど精密機械を作っている多摩川精機。
市内の中小企業約80社と取引があり大企業ともつながっている。
地域に新たな産業を生み出そうと新規事業の開拓に乗り出した。
それは航空機産業。
半世紀ぶりの国産旅客機MRJ。
翼の角度を決めるセンサーなど多摩川精機が納入することになった。
このコネクターハブ企業が新規事業を切り開いたことで約10社の中小企業が新たな発注を受けることになった。
そのひとつが金属加工会社エヌ・イー。
航空機部品をあらたに手掛けたことで売り上げは年間3,500万円増えた。
「うちでやっているなかでも難しいレベルの仕事。」
高い品質が求められる航空機部品。
会社の技術力も大幅に向上した。
(エヌ・イー 水谷克人社長)
「航空機産業の物作りを体験しながら
 今までの一般産業の時間短縮や加工技術の向上が出来ている。
 航空機産業をやって良かった。」
飯田市ではコネクターハブ企業をさらに生かしていくためにプロジェクトチームを結成。
企業同士のつながりをより深め
新たな製品開発や販路開拓につなげたいと考えている。
(多摩川精機 萩本範文副会長)
「長い目の手立てをとるということは
 小さい企業にとってはなかなか難しい課題かもしれない。
 それを大小さまざまな企業規模の会社が力を合わせて連携して問題を克服する。
 それが就労人口を増やし産業規模を大きくし
 お客様から見たときに仕事をここへ集めてくる手立てになる。」

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新たな消費を掘り起こせ デパートの新戦略

2015-01-18 08:00:00 | ビズ プラス

1月11日 BIZ+SUNDAY


売り上げが伸び悩むデパート業界。
その中でも業績が好調な三越伊勢丹。
さらなる成長をめざし百貨店の常識のとらわれない新戦略を打っている。
大きな店舗であらゆる商品を売るというこれまでのスタイルからの転換である。
神奈川県藤沢市。
太陽光発電などを取り入れ環境を重視した街づくりが進んでいる。
エコ意識が高い消費者を取り込もうと12月にオープンした イセタン ミラー 湘南T-SITE店。
売っているのは自然素材を意識したこだわりのシャンプーや石けん。
デパートと違い商品の数を絞った専門店を展開している。
「オーガニックで派手にいい感じがして。
 顔を洗うときもこれだし体もこれで洗う。」
住民を意識した品ぞろえ。
(イセタン ミラー 湘南T-SITE店 山上店長)
「サーフィンをやっているとどうしても紫外線をたくさん浴びるので
 髪の毛が乾燥するとか肌が乾燥するという男性のお客様も非常に多くいます。」
地域に根差した専門店。
地方都市への展開も始まっている。
人口20万人の新潟県上越市。
これまで大都市を中心に展開してきた大手デパートとしては異例の出店を去年行った。
エムアイプラザ上越。
東京で人気の果物店や横浜の洋菓子店など地元ではなかなか手に入らない商品を販売している。
大都市でなくても品ぞろえにこだわれば新たな消費を掘り起こせると考えたのである。
(新宿三越伊勢丹 星野圭二郎営業本部長)
「お客様の要望をいかに取り入れて
 展開とか商品とか環境に落とし込めるかどうかが非常に重要。」
三越伊勢丹ではこうした専門店を現在全国に31店舗展開。
今後3年間で180に拡大する計画である。

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日本経済を元気に ③どう狙う 次の一手 原油安をいかせ

2015-01-08 08:00:00 | ビズ プラス

12月21日 BIZ+SUNDAY

神奈川県の自動車部品メーカー 秦野精密。
年商50億円。
エンジンやブレーキの部品を作っている。
部品を作る過程で潤滑油を大量に使っている。
この会社では潤滑油などにかかる経費は年間4,360万円。
それが原油安安の影響で来年1月から7%減る。
(秦野精密 淵脇忠夫社長)
「年間305万5000円節約できる。
 大きい。
 助かる。」
原油安のメリットをどう生かすのか。
“次の一手”を狙う
いま淵脇さんは原油安で浮いた資金を使って攻めの経営をしようとしている。
最新鋭の機械を導入し部品の生産効率を上げ
新たな取引先を獲得しようとしている。
(秦野精密 淵脇忠夫社長)
「前から設備を計画して思いも含めてほしいなと思って。
 新しいものを入れられる体質が出来てくるのではないか。」
エコノミストの永濱利廣さんは
原油安のメリットを中小企業は最大限に生かすべきだと言う。
(第一生命経済研究所 主席エコノミスト 永濱利廣さん)
「日本国内からの所得の流出が8兆円以上抑制できる。
 これによって来年度の経済成長率は原油安で0,7パーセント押し上げられる。
 大きなインパクトが期待できる。」

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日本経済を元気に ②消費拡大のカギは?とことん“極める”

2015-01-07 08:00:00 | ビズ プラス

12月21日 BIZ+SUNDAY

家電量販店の掃除機売場。
日本の家電メーカーだけでなく海外メーカーも数多く参入。
激しい開発競争が続いている。
そんななか一見普通に見える掃除機が今大ヒットとなっている。
東京町田氏に住む石川アツ子さん。
70代の石川さんが一戸建ての家を掃除するのは一苦労。
そんな悩みを解決してくれたのが本体の重さわずか2キロの掃除機だった。
「本当に軽いから2本の指でも持てる。」
これまでの掃除機の約半分である。
階段でも片手で持ち運べ楽に掃除が出来る。
(石川アツ子さん)
「便利。
 本当にいいものが開発というか出てきたのでうれしい。
 友だちに広める」
この掃除機を作ったのはパナソニック。
その戦略とは?
とことん“極める”
いま掃除機の市場では吸引力やデザインをめぐって熾烈な競争が繰り広げられている。
新たな需要を掘り越すためこのメーカーが目をつけたのがシニア層。
掃除機の軽さを極めればライバルに勝てると考えたのである。
しかし軽量化を実現するのはそう簡単ではなかった。
開発チームが取り組んだのは掃除機を覆うカバーの軽量化。
樹脂に変えて強化プラスチックを編みこんだ薄いシートを使うことを決めた。
ところが初めて扱う素材だったため他の部品と上手く接着できなかった。
(パナソニック 掃除機設計チーム 黒木義貴リーダー)
「並大抵の今ある技術の組み合わせでは絶対できない。」
部品の接着が出来るようになったのは1年半後。
ようやく掃除機が完成した。
長年培ってきた技術で他社にない特徴を極める。
その戦略が成功につながった。
(パナソニック 掃除機設計チーム 黒木義貴リーダー)
「ノウハウが蓄積できて新しいものを生み出せた。
 日本の工場だからこそできると信じている。」

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記日本経済を元気に ①地方再生のカギは?“ありのまま”を売り込め

2015-01-06 08:00:00 | ビズ プラス

12月21日 BIZ+SUNDAY

 

大分県宇佐市安心院町は過疎が進む山あいの小さな町である。
これといった観光名所もない町にやってきた観光バスから降りてきたのは韓国からの旅行客。
町を訪れる外国人観光客は年間1,300人。
新たな産業が生まれようとしている。
観光客が泊まるのは農家。
なぜ海外からこんな山里にやって来るのか。
そこにはこの町独自の観光戦略があった。
“ありのまま”を売り込め
“ありのまま”を売り込むとは地元の人たちの普段の暮らしを体験してもらうこと。
たとえば農家の家。
「この家はいつ建てられたのですか?」
「日本の年号で明治28年。
 120年くらい前。」
古い民家は都市化が進む韓国で減っていて
観光客の興味を引くことが出来る。
家の畑で採れた野菜は郷土料理の団子汁にして観光客にふるまう。
ホテルに泊まったら決して食べることのできないごく普通の家庭の味が受けている。
「素材が生かされていてとてもおいしい。」
なぜこの町は“ありのまま”に注目したのか。
きっかけはこの町を訪れた韓国の旅行代理店の職員の一言だった。
“あなたの町には東京や京都などの観光地にはない魅力がある”
何気ない風景や暮らしの中に観光資源が眠っていることに気付かされた。
(NPO法人 安心院町グリーンツーリズム研究会 宮田静一会長)
「田舎暮らしはぜいたくな暮らしをしている。
 そのおすそ分けということです。
 自分の生活が恵まれていることに気が付いた。」
観光客の宿泊を受け入れている農家は現在60軒。
年に300万円稼ぐ農家も現れ
町に1億5千万円の経済効果をもたらしている。
(NPO法人 安心院町グリーンツーリズム研究会 宮田静一会長)
「小さいですけど成長産業だと思う。
 必ず来たときに感動を与えられるよう農家に努力してもらっている。」
この町に暮らす人そのものも大きな観光資源になっている。
時枝仁子さん(61才)は田舎ならではの人とのつながりを大切にする精神で観光客をもてなしたいと考えている。
(民宿を経営 時枝仁子さん)
「お客様という感覚ではなくて
 自分の肉親が帰ってきて
 寒かろう
 暖かいものが食べたいだろうとか
 そういうことを自分だ勝手に思って。」
観光客の中には都会で暮らす人も少なくない。
まるで故郷に帰ったようだと話す人もいる。
「食事を作る母の姿を思い出して泣きそうになった。
 素晴らしい体験。」
1泊2日 農家の宿泊体験。
町を離れる前 ある観光客は長年愛用してきた大切な指輪をプレゼントした。
何気ない普段の暮らしにこそ宝がある。
小さな山里の挑戦が続く。

 

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企業が注目 アジアンエリート ②激しさ増す留学生の獲得競争 

2014-12-18 08:00:00 | ビズ プラス

12月7日 BIZ+SUNDAY


アジアンエリート
いま大きな課題に直面している。
日本の大学にやってきている留学生が他の国に奪われる事態が起きている。

経済紙が調べた企業の人事部が注目する大学。
東京大学などを抑えて1位になったのが立命館アジア太平洋大学APURithumeikann Asia Pathific Unibersityである。
APUは大分県別府市にある。
アジアを中心に80の国と地域から留学生を受け入れている。
グローバル企業で通用する人材を育ててほしいという経済界の強い後押しで2000年に開校。
これまでに1700人以上が日本企業に就職してきた。
しかしここ数年留学生の獲得が難しくなっている。
(立命館アジア太平洋大学 近藤祐一入学部長)
「競争はかなり厳しくなっている。
 大学同士の戦いと同時に
 国同士が留学生を分捕りあう時代に入っている。」
日本へ留学する学生は10年前と比べあまり伸びていない。
一方 急激に増えているのが韓国。
日本へ来る留学生が奪われる形になっているのである。
なぜ韓国に留学する学生が増えているのか。
そこには国家戦略がある。
インチョンに開発された経済特区。
ここに10を超える大学を誘致。
奨学金を充実させアジアンエリートを集めている。
(ベトナムからの留学生)
「将来はLG サムスン ロッテといった韓国の大企業に就職したい。
 はっきり言って日本の時代は終わった。」
さらに大学の周辺にはバイオやITなどに力を入れる最先端の企業を誘致。
すでにサムスン ポスコ LGなどグローバル企業50社が進出している。
大学を卒業したアジアンエリートを企業に送り込む戦略である。
(サムスン・バイオエピス 運営管理部部長)
「我々はバイオ分野に特化しているのでその分野で優秀な学生を育成してもらえれば我々の役に立つ。」
国家戦略としてアジアンエリートを育て囲い込む韓国。
将来アジア市場で活躍してもらうことで韓国経済の成長につなげようとしている。
(韓国教育部 留学生担当 イ・ジュヒチーム長)
「韓国が成長するためには留学生の活躍が欠かせない。」 
激しさを増すアジアンエリートの獲得競争。
APUでは留学生性確保のため70人にのぼるリクルーター部隊を設けた。
世界30か国を直接訪問しエリートの獲得を目指す。、
今年 大学はある国に初めてリクルーターを派遣した。
ヒマラヤ山脈の東にあるブータン。
高い教育水準が特徴である。
(APUリクルーター フナキ・カイツウさん)
「他の国も来てない感じがするので。
 いい原石を見つけたら日本のためになる。」
ブータンの教育水準が高いのは国が国際的に活躍できる人材を育てようとしているからである。
高校までに授業料は無料。
ほとんどの授業は英語で行われている。
この日リクルーターが訪ねたのはブータンでも有数の進学校。
日本企業の初任給を紹介し留学を呼びかけた。
ブータンの大学初任給の約7倍にのぼる。
(高校生)
「話を聞いてすごく魅力を感じた。」
「留学するなら日本に決まりね。」
日本への留学に興味を持ったブータンの高校生たち。
大学では今後もアジアンエリートの獲得に力を入れて行こうとしている。
(APUリクルーター フナキ・カイツウさん)
「子どもたちからメールアドレスをもらっているので今からフォローする。
 僕としてはうれしい成果になるのではないかと思う。」

 

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企業が注目 アジアンエリート ①アジアンエリートを生かせ 日本企業の戦略

2014-12-17 07:30:00 | ビズ プラス

12月7日 BIZ+SUNDAY

アジアに進出した企業はこれまで主に日本人の社員をサポートする通訳として留学生を採用し活用してきた。
しかし最近では留学生を“アジアンエリート”と位置付け
幹部候補として採用する企業が増えている。
現地で事業を拡大していくためにはその国の商習慣を詳しく知る留学生の方がビジネスを優位に展開できると考えている。

東南アジアの有望市場ベトナム。
20年前に進出した三谷産業。
空調設備や化学製品の製造・販売。
年商は700億円にのぼる。
ベトナムでの売り上げは年々増え続けている。
現在 現地の子会社の社長は日本人だがベトナム社会にさらに食い込み業績を伸ばすため
将来ベトナム人を社長に起用したいと考えている。
(三谷産業 ベトナム法人 三浦秀平社長)
「ベトナム人による会社経営・管理というものを目指して今から準備していかないと
 我々がいくら現地化・事業拡大したいと言ってもおそらく数年でしりすぼみになってしまう。」
社長候補の一人として3年前採用されたグェン・フォン・マイさん(32)。
マイさんは入社する前九州の大学に留学。
企業のビジネス戦略や人事管理を学んできた。
その経験を日本の企業で生かしたいと入社した。
(グェン・フォン・マイさん)
「長く勤めれば成長できる。
 出世できる。」
アジアンエリートのマイさんはいまビジネスの最前線に立っている。
ベトナムでのビジネスの成功のカギは政府との交渉にあるがこれまでに日本人駐在員は苦戦してきた。
そこで会社はベトナム人のマイさんを抜擢。
マイさんが担当するようになってからなかなか会えなかった政府の役人にも会えるようになった。
(グェン・フォン・マイさん ハノイ市計画投資局で)
「ベトナムに進出して20年の記念パーティを開催します。
 ベトナム市場の最新情報をぜひ話していただけないでしょうか。
 重鎮の方に参加してほしいのです。」
(グェン・フォン・マイさん)
「最初に
 “仲良くやっていきましょう”
 というところからスタートしないと物事がうまく進んでいかない。
 役所の人とうまくコミュニケーションをとれるようになったら頼みごとがあっても積極的にお願いできる。」
(三谷産業 ベトナム法人 三浦秀平社長)
「彼女は今回通訳ではない。
 我々と一緒に会社を組織を作っていく。
 そういう目的で彼女を採用している。」
将来マイさんを社長にしたいと考える会社はベトナム人従業員のマネジメントも任せている。
マイさんは従業員の働き方を抜本的に見直したいと提案した。
(グェン・フォン・マイさん)
「就業規則というものが無いので
 そういうものいらないですかね。
 こういうことは守ってくださいとか。」
会社では日本の大学でビジネスの起訴を学びベトナムの商習慣に詳しいマイさんにさらなる活躍を期待をしている。
(本社の人事担当)
「作ったらいいんじゃないの。
 マイさんなら作れるよ。」
(グェン・フォン・マイさん)
「日本の制度でも現地の制度でも
 従業員が幸せにならないと会社に長い間勤めてくれない。
 雇用者からも被雇用者からも納得できる制度が出来たらいいと思う。」
(三谷産業 ベトナム法人 三浦秀平社長)
「日本側が何を言いたいか
 何をしたいか
 自分自身が理解して咀嚼して伝えていく。
 そういうことでのブリッジ役。
 そういう意味でも彼女には期待している。」



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“マッサン”でウイスキーに追い風

2014-12-16 07:30:00 | ビズ プラス

12月7日 BIZ+SUNDAY

現在放送中の“マッサン”。
大正から昭和にかけて日本で初めてウイスキーを作った夫婦の物語。
マッサンブームにあやかろうと12月2日にアサヒビールが開いた会見。
ハイボールを氷点下に冷やす新しい飲み方を提案した。
(アサヒビール 平野伸一専務取締役)
「今までになかった付加価値。
 どんどん拡販していきたい。」
何故氷点下に冷やすのか。
それは4年前に発売した氷点下のビールが若者たちに大ヒットしたからである。
アサヒビールではウイスキーを飲む若者が減るなか
新たな客層の開拓につなげたいとしている。
(アサヒビール営業)
「若者が温度に対してものすごく敏感。
 温度帯っていうのは若者の見る目は間違いなくある。」
(外食チェーン)
「ウイスキー慣れていない人の入口にはとてもいいかもしれない。」
(アサヒビール 平野伸一専務取締役)
「エントリー層である20代30代にどんどん入ってもらいたい。」
一方 業界一位のサントリーはこの秋からハイボールに果汁を加えた飲み方を提案している。
オレンジやグレープフルーツを加えたハイボールで女性を取り込む戦略である。
「フルーツが入っていると飲みやすくて何倍でも飲めちゃう気がする。」
(サントリー酒類 鳥井賢護ウイスキー部長)
「女性も含め若い方々にアピールできればいい。」

ジャパニーズウイスキーは最近世界的なコンクールで数々の賞を受賞していて
国際的にも高い評価を得ている。
東京新橋にあるシングルモルトバー。
壁一面にはスコットランドを中心に世界のウイスキー300種類以上がすらり。
オーナーに埼玉のウイスキーを勧められた。
(ムーンサンシャイン オーナー 佐野充さん)
「樽ごとに全然タイプが違うが
 力強い 甘い 柔らかいタイプがある。」
最近ではジャパニーズウイスキーの品質が見直され客も増えている。
(ウイスキー歴30年以上)
「最近 日本のウイスキー上手いなと思う。
 よくなった、
 この10年で。
 バラエティーも選択肢も多い。」
(ムーンサンシャイン オーナー 佐野充さん)
「初めてモルトウイスキーを飲み人も
 『こんなにおいしいの』って方ものすごく多くいる。
 市場としてはこれから大きくなっていく。」


 

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“カワイイ”で伝統工芸品を世界に売り込め

2014-12-09 07:30:00 | ビズ プラス

11月23日 BIZ+SUNDAY


11月22日、23日に台湾で開催された若い女性向けのファッションショー。
コンセプトはいまや世界共通語となった“カワイイ”。
流行のカワイイファッションを身につけ颯爽と舞台を歩くのは日本と台湾のトップモデルたち。
会場には台湾の若い女性を中心に2日間で約4万人が集まった。
今回のイベントではファッションだけでなく日本の様々なカワイイ商品を体験し購入できる。 
カワイイ浴衣の試着
キラキラ輝くピンクのデジタルカメラ
そして400年の歴史を持つ伝統工芸品の有田焼。
展示されているのは大きさ10㎝ほどの豆皿。
形もデザインも様々で会場でもひときわ注目を集めた。
仕掛け人のイベントプロデューサー 永谷亜矢子さん。
なぜ故伝統工芸品を“カワイイ”で売り込むのか。
(イベントプロデューサー 永谷亜矢子さん)
「女の子のニーズがファッションやビューティーに集中したいたものが
 食、雑貨、アートに広がってきている。
 きれいな洋服を着るより
 朝はいいアサイ-飲みたい
 グラノーラ食べたい
 いい枕で寝たい
 女の子たちのニーズも多種多様で変わってきている。
 そこのニーズに合わせていいものを提供する。
 カテゴリーに合わせて提供することが非常に重要だと思う。」
若者に人気のファッションショー“東京ガールズコレクション”のチーフプロデューサーとして活躍。 
世界中にカワイイを浸透させた
いわばかわいいカワイイ文化のパイオニアの永谷さん。
伝統工芸品が持つカワイイ要素をうまく引き出すことが海外に売り込む際の武器になると考えている。
(イベントプロデューサー 永谷亜矢子さん)
「アジアの女の子のニーズに合う商品が豆皿。
 すごいたくさん種類がある。
 アジアの女の子たちは小さいお皿にものを乗せたりするのが好き。
 流通・ブランドイメージの確立をさせていくときも何もニーズがないものをマーケットに乗せるのは難しい。
 すごくカワイイと親和性があるというのも選んだ理由。」
有田焼の産地もこのイベントに大きな期待をかけている。
美術品としての知名度は高いものの実用品としてはあまり使われなくなってきている有田焼。
売上は1990年以降減少を続け
去年はピーク時の8分の1にまで落ち込んでいる。
永谷さんが注目した豆皿は地元の窯元たちが若者にアピールしようと作ったもの。
江戸時代 調味料を乗せるために使われていた小皿を再現した。
(佐賀県陶磁器工業協同組合 田中涼太副理事長)
「“有田焼って高級だよね”とか“ちょっと手に届かないよね”というイメージがあると思う。
 今はこんな感じのもありますよというのをもう一度見せたい。」
永谷さんはイベント前のPRにも力を入れている。
台湾の情報番組で日本の若い女性に広がる和食器を取り入れたカワイイライフスタイルを紹介したのである。
(イベントプロデューサー 永谷亜矢子さん)
「いま有田焼
 実は和食器ガール・クラフトガールというのが
 女の子の中で和食器がすごい流行っているという特集を組んで
 イベントで展示・販売してそのあとも番組でフォローする。
 イベントでそこだけの接触・タイミングだとなかなかアピールできない。
 やっていかないといけないのはブランディングと流通。
 継続的に発信・ブランディング・流通開拓していくことが非常に重要。
 そこをチャレンジしている。」
世界に打って出るのが難しいと言われてきた日本の伝統工芸品。
永谷さんはカワイイを全面に出して売り込むことで今後も伝統工芸品の海外進出をサポートしたいと考えている。
(イベントプロデューサー 永谷亜矢子さん)
「ファッション・ビューティー・雑貨・フード
 ジャパンクオリティーは非常に質が高いと思っている。
 地方の物産品はプロモーション手段がない。
 CMを打つお金もない。
 海外に輸出していかないと流通量は上がらない。
 プロモーション・流通させる手段がなかったりする。
 そこのひとつの機会として使ってもらえればいいと思う。」

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