日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

努力を惜しまぬように、 言い訳せぬように、 人様をうらやまぬように

2013-12-31 08:06:30 | 編集手帳
12月29日 編集手帳

仕事の能力にしろ、
心の広さにしろ、
かなわないなと思う人に多く出会ってきた。
尊敬の念を深める一方、
少しねたましくもある。
歴史の中にも。
江戸時代の国学者、
本居宣長がそうだ。

出生地の三重県松阪市を訪ねたおり、
記念館が所蔵する日記に目を丸くした。
自分の生まれた日からの出来事がつづられていたのである。
つけ始めは13歳という。
親から記憶の乏しい時代を聞き取り、
過去を加筆したらしい。

解読不能と言われた古事記を読み解き、
日本の古代史に光をあてた偉人は自分史の作成にも余念がなかったとみられる。

<才のともしきや、
 学ぶ事の晩おそきや、
 暇のなきやによりて、
 思いくずおれて、
 止やむることなかれ>(うひ山ぶみ)。
胸の内を見透かされたようでドキリとする。
才能がない、
学び始めが人より遅い、
時間が足りない――
怠け者の言い訳とおっしゃりたいのだろう。

手元に来年の手帳がある。
おせちの味が舌に残る内に、
まだ白い部分に書き始めようと思う。
予定以外のことも。
その日その日の自分をしかと見つめたい。
努力を惜しまぬように、
言い訳せぬように、
人様をうらやまぬように。
コメント

NYで大人気のカレンダー

2013-12-30 08:00:09 | 報道/ニュース
12月14日 ワールドWaveモーニング


ニューヨークで毎年人気のカレンダーはニューヨーク市消防局のオフィシャルピンナップカレンダー。
ニューヨークではファイヤーファイターたち以上のヒーロー的存在はない。
しかし ついにこのカレンダーへの対抗版が出た。
ニューヨーク市民とは切っても切れない存在イエローキャブのドライバーさんのピンナップカレンダーである。
このカレンダーは発売されたばかりなのにすでに1000部以上が売れ在庫が無くて困っているという大ヒット商品。
(ニューヨーク市民)
「カレンダーでしょ?
 うわさに聞いたわ!
 どのドライバーがいいかしら・・・。
 5月!
 5月が私のお気に入りよ!」
「タクシーは身近な存在よ。
 外出でよく利用するし“おかかえ”みたいな人もいるわ。
 名前はフランキーっていうのよ。」
「タクシードライバーは人種も多様でいろんな物語を感じるわ。
 無理に話をしなくてもいいけど中にはいい人もいるのよ。」
「消防士との根本的な違いはこっちは全然かっこよくない!
 はっきり言い過ぎ?
 でも彼らがニューヨークの街の重要な一部なのは確かよ。」
「ニューヨーカーは誰でもタクシーに“好き嫌い”的な感情があるの。
 最悪のドライバーもいるけど急いでいるときには頼りになるし。
 こんなカレンダーが登場するなんて・・・
 でもそれがこの街よ。
 この写真いいわね。」

ファイヤーファイターのカレンダーは消防局後任なので利益は
火災に対する安全のための教育プログラムなどに使われている。
ドライバーカレンダーは
ニューヨークのイエローキャブドライバーの方々は移民が多いので
移民と低所得者の家族をサポートするために使われている。 
コメント

月には似合わない強引強欲の仙女

2013-12-29 08:00:01 | 編集手帳
12月23日 編集手帳

中国の無人月探査機「嫦娥(じょうが)3号」が月面着陸に成功した。
その名は、
不老不死の薬を飲み、
月に舞い上がった伝説の仙女に由来しているという。
中国は、
十数年後には、
生身の人間を月に立たせる計画だ。

月面着陸は、
旧ソ連が行った1976年以来。
この年、
中国は現代史の転換点を迎えた。
周恩来や毛沢東が死去し、
文化大革命が終わった。
改革開放という新たな時代への助走が始まった。

それから37年、
極左政治による餓死や迫害、
暴動が続いていた中国は、
世界第2の経済大国となった。
月への到達は、
飛躍的な国力向上の象徴と言える。

だが、
この国の宇宙開発は、
軍事目的の影がとりわけ濃い。
国民が極貧状態にあった頃も、
原水爆の開発、
そして弾道ミサイル技術につながる人工衛星打ち上げは血眼になって進めた。
軍は今なお、
宇宙プロジェクトの主役だ。

心を重くする影は、
まだある。
中国紙は月探査の狙いについて、
「月の権益を守る」ことを挙げた。
海や空に、
「ここは我がもの」と勝手に線を引く狼藉ろうぜきを、
月にも持ち込もうというのか。
強引強欲の仙女など、
月には似合わない。
コメント

出処進退

2013-12-28 20:34:20 | 編集手帳
12月17日 編集手帳

映画『男はつらいよ』シリーズがはじまった頃、
渥美清さんは言ったという。
「ボクサーはいいよなァ、
 タオルを投げてくれる人がいるからね」。
役者は自分で投げなきゃならない、
と。
永六輔さんがエッセーに書き留めている。

俳優業に限らず、
出処進退ほどむずかしいものはない。
誰しも、
いまの地位に未練が残る。
医療グループ「徳洲会」から受け取った“5000万円疑惑”の渦中にいる猪瀬直樹東京都知事(67)の心境もそうなのだろう。

ボクシングならば打たれたとき、
「スタンド・アンド・ファイト」、
すなわち踏みとどまって闘う姿はときに美しい。
有効な反論のパンチを一つも繰り出せぬまま、
二転三転する説明で疑惑の傷口を広げている猪瀬氏の場合、
何のために踏みとどまっているのかがよく分からない。

都政の停滞や混乱を懸念するよりも先に、
その人の身体が心配である。
うつろな目と、
覇気の感じられない声と
乏しい表情が心配である。
リングを降りたボクサーに第二の人生がひらけるように、
健康でさえあれば人生の花はいかようにも咲こう。

誰か、
タオルを投げてやる友はいないか。
コメント

首相による国益の〈幸〉と〈辛〉

2013-12-27 15:55:41 | 編集手帳
12月27日 編集手帳

一方通行の道を、
向こうから逆走してくる車がある。
正しいのはこちらだからといって、
走り続ける人はいない。
ブレーキを踏み、
止まる。

〈正〉と〈止〉は横棒1本の違いである。
自分が正しくとも横棒は胸にしまい、
事故を避けて止まらねばならない。
靖国神社に“電撃参拝”した安倍首相の安全意識は、
はなはだ怪しい。

国のために命を捧ささげた人たちに尊崇の念を示すことも、
追悼に他国の干渉は受けないという信念も、
「不戦の誓い」の一言一句も、
どれも正しい。
一方通行を逆走するがごとき中国や韓国の過剰な反発が間違っている。

それはその通りだが、
車の運転も、
政治も、
つまるところは結果である。
在日米国大使館は「近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったことに米国政府は失望している」との声明を発表した。
普天間問題がようやく動きだそうというその時に、
無二の親友である米国の期待を裏切る。
〈正〉に酔って〈止〉を忘れた手痛い誤算だろう。

横棒1本の有る無しで意味が変わる漢字の組み合わせは、
ほかにもある。
首相の誤算が国益の〈幸〉を〈辛〉に変えなければいい。
コメント

冷え込む日韓関係 韓国メディアに変化

2013-12-26 16:28:02 | 海外ネットワーク
12月15日 NHK海外ネットワーク


日本は北朝鮮の動向を見極めるうえでも韓国との連携は欠かせない。
しかし日韓の関係は冷え込んだままで
パク・クネ大統領の就任から約10か月が経っても安倍総理大臣との首脳会談はいまだ開かれていない。
日本の歴史認識などをめぐり批判を繰り返してきたパク・クネ大統領。
日本と韓国との関係はこれまでにないほど悪化している。
日本への反発はスポーツの場でも。
島根県の竹島では日本の民間人が島を訪れたという想定で特殊部隊が出動する訓練まで。
両国の関係に改善の兆しはあるのか。
ここにきて韓国メディアの日本への論調には変化がみられる。
(韓国の主な有力紙の社説)
“首脳会談の必要性”
“韓日関係の重要性を再確認”
“まずは韓日関係の改善を”

いずれもパク・クネ政権に対して日本との関係改善に乗り出すよう求めている。

韓国の新聞 国民日報のチョ・ヨンネ論説委員は
日韓関係の取材を30年近く続けてきて両国のジャーナリストの交流会の世話役も務めている。
両国の関係悪化にいま強い危機感を持っていると言う。
(国民日報 チョ・ヨンネ論説委員)
「関係悪化は日本にとっても韓国にとっても良くないこと。
 今の状態をこのまま放っておいてはいけない。」
(チョさんが11月に執筆したコラム)
“原則論をぶつけ合わず互いの違いを理解したうえで対話すべき”

と日本との関係改善に踏み切る決断をパク大統領に迫った。
チョさんは今の日韓慮国には復元力が無いのが心配だと指摘する。
以前は関係が悪化したときに両国の政治家同士が橋渡し役をするなど元に戻そうとする力が働いたが
今はそれが無いと言うのである。
両国の関係はこれまでも歴史問題などでたびたびこじれてきた。
しかしそんな時でも関係修復を模索する動きが双方から出てきて
その結果 首脳会談が行われるなど復元力が働いていたとチョさんはみている。
(国民日報 チョ・ヨンネ論説委員)
「新たにパク政権と安倍政権が誕生し復元力が働くと思っていたが
 両国の関係はむしろ悪化した。」
パク政権は日本との関係改善には手をつけずアメリカや中国との関係を重視。
こうした大国重視の外交は韓国国民の強い支持を集めた。
しかし10月 こうした世論は変わった。
東京で日米外務・防衛閣僚協議 2プラス2が行われたことがきかっけである。
この中でアメリカは日本の集団的自衛権行使容認への動きを歓迎する意向を示した。
(アメリカ ケリー国務長官)
「日米同盟は間違いなくアジア太平洋地域の平和と安定繁栄の礎だ。」
韓国が懸念を示す日本の集団的自衛権行使をアメリカが支持したとして韓国では衝撃が広がったのである。
国会では議員たちが“外交上の敗北”だとして政府を追及。
(韓国の議員)
「日本の外交の勝利だ。」
日米が安全保障分野で連携を強めるなか
韓国がそれに反対するかのような立場をとりつづければ孤立しかねない。
それまでの日本への対応ぶりに疑問の声が上がり始めた。
日韓関係の改善を求める動きはニュース番組でも取り上げられるようになった。
(韓国KBS)
「中国や北朝鮮情勢など考えると日本との関係修復は切実な問題。」

さらにNHKの紅白歌合戦の出場者に韓流スターが選ばれないのは日韓関係の悪化に原因があるとKBSは指摘。
(韓国KBS)
「日本で最高の権威を誇る年末の歌番組。
 韓流ブームのなか韓流スターたちが出演していました。
 しかしここ2年は選ばれていません。」

市民の間からも日韓関係を改善するべきだという声が聞かれるようになっている。
「会って話さないと互いの距離を縮めることはできない。」
「領土問題で緊張が続くが友好国として理解し協力し合う関係の維持してほしい。」
チョさんは国民の間にも改善を求める声が出始めた今こそパク大統領は日本への姿勢を見直すべきだとしている。
(国民日報 チョ・ヨンネ論説委員)
「復元力を一日も早く働かせ関係を正常化させ協力できる部分は協力すると言う柔軟性が必要ではないか。」

韓国外務省やパク大統領の周辺の高官も日本との関係立て直しを模索すべきだと考えているのは間違いない。
ただこのタイミングで踏み出すのは難しいと考えているとみられる。
問題を複雑にしているのが太平洋戦争中に日本に動員された元労働者や遺族らが日本企業を相手に韓国で起こした裁判である。
この問題は日韓両政府の間では解決済みとしてきたが日本企業に賠償を命じる判決が次々に出され
国民の間では日本企業が賠償を応じるよう韓国政府も働きかけるべきだという声が高まっている。
こうした状況の中では日本との関係改善に向けて動きにくい。
北朝鮮情勢が不透明になったこともあって韓国も関係改善の必要性は認識してきている。
これから来年の上半期がひとつのカギとなりそうである。
日韓両国は再来年2015年に国交正常化50年を迎えるが外交関係者の間からは
節目の年を前向きに迎えるためには来年の上半期から改善に向けた動きが始まらなければ間に合わない
という指摘がある。
関係再構築を決断できる人はパク・クネ大統領を置いて他にいない。
しかしパク大統領は12月に入ってからも歴史認識問題で日本の前向きな対応を求めるという従来の発言を繰り返している。
日韓関係の行方はパク大統領の決断にかかっている。
復元力がここで働いてパク大統領を後押しすることになるか注視していきたい。 

コメント

中国 生誕120年で毛沢東ブーム

2013-12-25 16:06:40 | 報道/ニュース
12月11日 ワールドWaveモーニング


12月26日で生誕120年の節目を迎える毛沢東。
中国共産党の創設者の1人にして現在の中華人民共和国の建国の父。
その一方で大躍進政策や文化大革命では多くの人を死に追いやったことでその後の評価がしばしば議論の的になり
毀誉褒貶(きよほうへん)が非常に激しい人物でもある。
ところが奇妙なことに今のブームはそうした毛沢東の功罪を改めて考え直すというよりは称賛一色。
一部にはさながら神とあがめる神格化の様相も呈しているようである。

中國内陸部 湖南省韶山(しょうざん)。
毛沢東の生まれ故郷で鉄道の駅には大きな肖像画が掲げられている。
26日の生誕120年を前に記念の横断幕や電光掲示も市内のあちらこちらで見られる。
11月に湖南省を視察した習近平国家主席は省のトップにしっかりと記念行事を行うよう指示している。
郊外にある広場には巨大な毛沢東像。
中国有数の観光スポットになっていて全国から家族連れや団体客が大勢訪れる。
花をささげる人たちの列も後を絶たない。
ガイドの声に合わせ像に向かって拝礼を三度繰り返す人たち。
毛沢東が神としてあがめられているように見える。
観光客は巨大な毛沢東像との対面を終えると近くにある土産物に向かう。
どの店内にも毛沢東の顔をかたどったメダルやバッジなどたくさんの種類の記念品が並んでいる。
なかでも毛沢東の像は一家に一体はあるべきお守りとして人気を集めている。
「崇拝する偉人なので自宅にお招きして一家を守っていただくのです。」
毛沢東の像は地元にある町工場で作られている。
この工場は毎年大小合わせて3000体~4000体の毛沢東像を生産し
売り上げは500万人民元(8千万円)は下らない。
生誕120年を迎えた今年は生産量が4倍近くに増えているという。
土産物だけでなく役所や企業などに飾る大きな銅像も手掛けている。
高さ1m83㎝の銅像は生前の毛沢東の等身大である。
ある企業からの注文生産で価格は日本円にして約120万円。
別々に作っていた頭と胴体がつながったところで工場社長が出来栄えを見に来た。
毛沢東の像であるからには不恰好はゆるされない。
頭の向きがおかしくないか念入りに点検する。
この工場では生誕記念の12月26日までに納品しなければならない銅像の注文を他に設けていて
残業を増やして生産を急いでいる。
(工場社長 蘇正良さん)
「私たちは絶えず品質向上に努めており毛主席に似ていると好評です。
 お客様からの注文が増えて最近はとても忙しいです。」
生誕120年を前にした毛沢東ブームは他にも広がっている。
毛沢東時代の古い書籍や写真などの収集いわゆる“赤のコレクション”の人気もそのひとつである。
10月下旬には北京でオークションも行われ100点以上が出品された。
(競売人)
「次は『毛沢東選集』。
 最低価格は2万元です。
 3万5千 3万8千 4万元。
 4万元(約64万円)他にいませんか。
 最後ですよ。
 はい あなたのものです。」
毛沢東と直接関係のある物には特に高い値がついた。
将来の値上がりを見越して片っ端から競り落としていく人もいる。
(オークション参加者)
「書籍の値段は年々 上がっています。
 この2年間は特にすごいです。
 今年は毛沢東生誕120年で赤のコレクションが大人気です。」

毛沢東といえば“功績第一 誤り第二”という言葉があるように
大きな功績だけではなく政策には誤りもあったといった評価が高まってきたように思えたが
なぜいま称賛一色なのか。
今の中国のメディアや学校教育などでは毛沢東の功罪のうち罪の部分に触れることはなく
中国を建設した偉人という面だけが強調されているからである。
このため共産党幹部の腐敗や貧富の格差の拡大がどんどん深刻になるなかで
庶民の間では毛沢東時代は皆が平等で良かったというムードが広がっている。
宗教活動に制限がある中国で毛沢東が一種の信仰の対象になっていると言える。
一方で格差社会のひずみから生まれた信仰さえも
オークションのように金儲けのチャンスを見出そうという動きもあることが今の中国を表している。
今のブームは習近平国家主席が後押しした部分もある。
習主席は最高指導者になってからもこの1年間は大衆路線を全面に打ち出し
ぜいたくの禁止や党幹部の汚職の摘発の強化によって
格差の拡大に不満の庶民に寄り添う姿勢をアピールしているがこれは毛沢東のやり方に倣ったものである。
庶民の間に広がる毛沢東信仰を利用して自らの求心力を高める狙いがある。
習近平主席への権力の集中が進んでいるという見方もある。
習近平政権は26日に毛沢東生誕120年の記念行事を開催するとみられるが
香港のメディアによると
他の行事を共産党中央の許可なしに行わないようにという指示が出ているということである。
これは浪費を戒めることの他に
習近平主席こそが毛沢東の正当な継承者なのだと強調する狙いもありそうである。
ただ庶民に寄り添う大衆路線といってもあくまでも上からの政治運動であって
国民が政権を監督するシステムを取り入れようというものではない。
政治改革や民主化を求める人たちへの締め付けは逆に強まっている。
社会のひずみが毛沢東信仰につながっているが
毛沢東に倣う政治が社会の閉塞感をさらに強めるという構図が浮かび上がっている。

コメント

銀座2丁目 九州料理 方寸 MURATA

2013-12-24 20:00:00 | グルメ

 (ホットペッパー)

    
  

  

 





地下鉄 銀座駅 徒歩3分
JR 有楽町駅 中央口 徒歩6分
銀座ベルビア館
コメント

メイド・イン・アメリカ復活へ ②化学工場建設ラッシュ 日本企業の戦略

2013-12-24 16:16:47 | ビズ プラス
12月8日 BIZ+SUNDAY


テキサス州ヒューストン。
パイプラインを通して各地から天然ガスが集まる集積地である。
ここでは石油メジャーや化学メーカーが相次いで進出し大規模なエチレン工場の建設ラッシュが続いている。
この建設ラッシュにビジネスチャンスを見出そうとしているのが三菱重工コンプレッサの大崎裕章社長である。
社長自らアメリカに乗り込みトップセールスを強化している。
(三菱重工コンプレッサ 大崎裕章社長)
「新設プラントはこれから5年の間に建設が一気に進むと思う。」
広島市にある大崎社長の会社で製造しているのは大型のコンプレッサーである。
天然ガスを強く圧縮する装置でエチレン工場には欠かせない設備である。
インペラと呼ばれる羽根車を1分間に1万回という高速で回転させそこにガスを通して圧縮する。
圧縮したガスを蒸留施設に送りエチレンを生産するのである。
コンプレッサーは稼働し始めると5年以上1度も止まることはない。
もし故障すれば工場全体に1日数億円もの損失が出るため高い精度が求められている。
この会社は高い技術力を武器にエチレン工場向けのコンプレッサーで世界トップのシェアを持っている。
今度はシェール革命で巨大市場となったアメリカの攻略に力を入れることにしたのである。
(三菱重工コンプレッサ 大崎裕章社長)
「今 アメリカに起こっているシェールガス革命。
 この影響で出てくる新設プラントは全部我々が受注する。
 それくらいの気持ちで対応していきたい。」
しかしアメリカ市場にはライバルがひしめきかつてないほど競争がし烈になっている。
今年10月にヒューストンで開かれたコンプレッサーの見本市。
世界各国の大手メーカーが参加し自社の製品を強力にアピールしていた。
(アメリカ GE)
「我が社は天然ガスから金を生み出す技術を持っている。」
(ドイツ シーメンス)
「北米は我が社の戦略において重要な場所。
 ここでぜひとも受注を増やしたい。」
激しい競争に勝つために大崎社長は顧客が集中するヒューストンに生産拠点を置くことを決断した。
10万平方メートルの広大な敷地に40億円かけコンプレッサーの工場を作ることにしたのである。
顧客に納入した設備が故障した際などに圧倒的に素早く対応できることを売りにしようというのである。
年内には着工し来年10月から稼働させる計画である。
(三菱重工コンプレッサ 大崎裕章社長)
「出来るだけ早く最短で工場を立ち上げて
 アメリカで展開していくというふうにどんどん切り替えていく。
 本当にすぐ。」
この日 大崎社長は南アフリカからヒューストンに進出してきたエネルギー企業サソールを訪ねた。
サソールは最近のシェール革命を受け約2兆円を投資してアメリカのエチレン市場を一気に開拓しようとしている。
大崎社長はこの巨大プロジェクトに食い込むため新工場のメリットを強調した。
(サソール ノースアメリカ ヨハン・デュプリー副社長)
「エチレン工場におけるコンプレッサーの位置づけは人間でいえば心臓のようなもの。
 三菱がヒューストンに工場を建てると聞いてとてもうれしく思う。
 より近くでサービスを受けられることは我々にとって重要なこと。」
(三菱重工コンプレッサ 大崎裕章社長)
「まだまだ仕事は広がっていく。
 アメリカを拠点にして。
 今アメリカにしっかりと橋頭堡(きょうとうほ)(足がかり)をつくることが大事。」

シェール革命がもたらす新たな巨大市場。
その潮流に乗り遅れることは大きな損失につながる。
日本企業の戦略が問われている。

コメント

“メイド・イン・アメリカ”復活へ ①中国とのコスト差 縮小  

2013-12-23 16:00:36 | ビズ プラス
12月8日 BIZ+SUNDAY


1900年代初頭 太陽生産で“世界の工場”となっていたアメリカ。
それから100年。
いま再び“メイド・イン・アメリカ”復活の動きが見え始めている。
ドイツの大手電機メーカー シーメンス。
パソコン世界シェアトップのレノボ。
世界中のメーカーが生産拠点を次々とアメリカ国内に設けている。
(レノボ工場長)
「製造業をアメリカに戻すチャンスに恵まれとてもうれしく思う。」
こうした動きを看護さらに加速させるとみられるのが“シェール革命”。
天然ガスや原油の価格が値下がりし電力価格や原材料費を大幅に押し下げようとしている。
(オバマ大統領)
「アメリカの工場のエネルギーコストはドイツや日本の半分
 あるいは3分の1になるだろう。
 アメリカははるかに有利になる。」
シェールガスが大量に採れるアメリカ南部ではいま化学工場の建設ラッシュが起きている。
このダイナミックな変化に取り残されまいと日本企業もアメリカシフトを強化している。
(機械メーカー社長)
「新設プラントは全部我々が受注する。」

中国の大手パソコンメーカー レノボ。
今年1月 アメリカに新たな生産拠点を作った。
アメリカ市場向けのパソコンやタブレット端末など年間最大で50万台生産することができる。
レノボはアメリカのIBMのパソコン事業を買収し世界第1位のパソコンメーカーに躍り出た。
地元ではIBMがアメリカに帰ってきたと歓迎されている。
今後メイド・イン・アメリカを売り物にアメリカでのシェアを伸ばす戦略である。
(レノボ ノースアメリカ ジェイ・パーカー社長)
「顧客からメイド・イン・アメリカの製品に対する需要がある。
 特に連邦政府と州政府 その関連機関。
 さらに企業も国内製を好む。」
この会社がアメリカでの生産に踏み切った大きな理由が中国での人件費の急上昇だった。
製造業の場合2005年の時点では中国で生産した方がコストはアメリカより約30%安くなっていた。
その差が2年前には約10%に縮小。
今後 生産コストに差はなくなるとみられている。
(レノボ ノースアメリカ ジェイ・パーカー社長)
「中国との大きなコスト差はなくなってきている。
 顧客にとっては国内製造のほうが早く製品を入手でき利点が多い。」
生産拠点をアメリカへ移す動きは中小企業でも始まっている。
以前はすべて中国の工場に生産を委託していた。
社員8人のこの会社 エレキギターの音を変える装置を生産している。
以前は中国の工場にすべて生産を委託していた。
しかし不良品が少なくないうえ輸送コストもかさみ中国から輸入すると割に合わなくなったのである。
2年前 中国の工場との契約を打ち切りアメリカでの自社生産に切り替えた。
(ピグトロにクス デビッド・カルタイ社長)
「アメリカに生産拠点を移すことが会社を成長させ競争力を高めるのに最善の策だった。」
さらに今後アメリカの製造業に強い追い風になるのがシェール革命である。
新たに採掘できるようになった格安の天然ガスや原油が原材料費や電力価格を大きく引き下げる見込みである。
樹脂や化学繊維など様々な製品の原料となるポリエチレンは格安の天然ガスから作ることができるようになっている。
(レックスプラスチック リッチ・クラーク社長)
「今後 数年でポリエチレンの価格が下がるとみている。
 アメリカの製造業はさらに大きく伸びるだろう。」 
電力価格の安さも企業をひきつけている。
ドイツの大手メーカー シーメンス。
2年前 アメリカで新たに発電用のガスタービンの生産に乗り出した。
発電設備の需要が増えると見込んだためだが電力価格がドイツより大幅に安いことも現地生産の決め手をなった。
工場で使う電力価格はドイツや日本の約半分。
今後さらにその差は開くとみられている。
(シーメンス エネルギー マーク・プリングル副社長)
「世界各地ではエネルギーコストが上昇している。
 一方 アメリカではシェールガスブームで下落傾向にある。
 アメリカでは製造業が賦活しつつあり製鉄会社などの工場も戻ろうとしている。
 こうした動きが原材料コストの削減につながり我が社のメリットになると期待している。」
コメント

銀座5丁目 銀座 大志満 (おおしま)

2013-12-22 22:00:30 | グルメ
  (byお店)

   

   

   



: http://www.oshima-site.com

銀座コア



コメント

地べたに足を踏ん張って、 滑らぬように、 転ばぬように

2013-12-22 15:09:19 | 編集手帳
12月12日 編集手帳


つぶらな瞳に愛嬌(あいきょう)のある下がり眉。
胴には山らしきものがあり、
川らしきものが流れ、
田んぼらしき場所に案山子(かかし)らしきものが立つ。
「晋三」と署名がある。

青森県黒石市の「津軽こけし館」で安倍首相が絵付けをしたこけしを見たことがある。
シュールな画風だが、
じっくり眺めれば日本の田園風景と分かる。
貿易交渉の眼目は煎せんじ詰めれば、
この美しい風景を守りつつ、
いかにして「自由化」の果実を世界と共有するか、
に尽きよう。

環太平洋経済連携協定(TPP)交渉は日米など参加国の対立が解けず、
越年となった。

〈いつしかも集まりて来しみちのくのこけし二三十本のそれぞれの過去〉
(小池光)。
こけしの一つひとつに来歴があるように、
交渉の品目には各国それぞれの過去があり、
伝統と事情がある。
難航は覚悟の上で飛び込んだ交渉である。
もう一度、
褌(ふんどし)を締め直してかかるほかない。

こけし館で見たなかに、
人目につかない底の部分に足の裏が二つ描いてある作品があった。
こけしに寄せた作り手の心遣いだろう。
地べたに足を踏ん張って、
滑らぬように、
転ばぬように。
交渉の要諦でもある。
コメント

その人の声

2013-12-22 08:00:00 | 編集手帳
12月11日 編集手帳


男性ならば、
たとえば今は亡き中西龍りょうさん。
〈歌に思い出が寄り添い、
 思い出に歌は語りかけ、
 そのようにして歳月は静かに流れてゆきます〉。
NHKラジオ『にっぽんのメロディー』の名調子である。

その人の声を思い出すと、
夜の帳とばりがおりてくる。
そういう人がいる。
女性では、
この人だろう。
〈浮世舞台の花道は、
 表もあれば裏もある〉。
テレビ東京の長寿番組だった『演歌の花道』でおなじみのナレーター、
来宮きのみや 良りょう 子こさんが82歳で亡くなった。

ほの暗い波止場や酒場のセットがあるだけで、
派手な演出もなければ歌手のおしゃべりもない。
低くしっとりと、
ときにつれなく突き放す七五調の来宮節がよく似合った。

田端義夫、藤圭子、島倉千代子の各氏、
作詞・作曲では藤さんを見いだして育てた石坂まさを氏と、
今年は演歌の世界で訃報がつづいた。
<男はふり向き 
 暗い空を見上げ
 つけた煙草に 
 ふるさとを想う>
(石坂まさを作詞、『北へ』)。
演歌を“心のふるさと”にしてきたファンには、
さみしい年の瀬だろう。

〈熱いの一本つけようか…〉。耳によみがえる来宮さんの語りに、ひとりうなずく。
コメント

18番ホールからちょっと早めの年賀状

2013-12-21 16:05:02 | 編集手帳
12月10日 編集手帳

『どうぞお先に』と題する阪田寛夫の詩がある。
〈真偽のほどは分からんが
 井伏鱒二氏は修業時代の文学仲間ライバルに
 よくこうおっしゃったと人から聞いた
 「どうぞお先に」…〉(『含羞詩集』より)

いつか抜き返す自信があって言えるセリフである。
年輪を重ねて作品に深みが増す文学者ならばそれもいいが、
肉体の全盛期に勝負をかけるスポーツ選手に「どうぞお先に」の余裕はない。
つらい時を過ごしただろう。

ゴルフの日本シリーズJTカップで宮里優作選手(33)が優勝した。
苦節11年、
初めて手にした栄冠である。

アマ強豪から鳴り物入りでプロに転じたが、
きまじめな性格が裏目に出てか要所で力を出し切れず、
大学の後輩である池田勇太、松山英樹両選手に先を越された。
いつしか定着した「藍ちゃんのお兄ちゃん」という脇役然とした呼ばれ方が胸にこたえないはずがない。
優勝の瞬間、
芝生に泣き崩れたのも分かる。

以前、
週刊誌が「年賀状に書く言葉」を読者から募ったことがある。
入選作を覚えている。
〈九千転び萬まん起き!〉。
18番ホールから、
ちょっと早めの年賀状をもらった気分である。
コメント

イギリス Mission:投資を呼び込め 

2013-12-20 16:00:00 | 報道/ニュース
12月10日 ワールドWaveモーニング


イギリス キャメロン首相は120人ものイギリス企業の経営者らを伴って中国を3年ぶりに訪問。
李克強首相との会談では中国側からイギリスのインフラへの大型投資を取りつけた。
経済においては一定の成果を出した形だが関係者を「おや?」と思わせたのは
これまで中国との対談では必ずと言っていいほど人権問題ををテーマの一つとして取り上げてきたキャメロン首相が
今回はそうした人権問題に触れようとはせず
イギリスのメディアからはイギリス人にとって恥ずかしいといった酷評や批判も浴びている。

ロンドン郊外に完成したヨーロッパでも最大の港 ゲートウェイ。
イギリスで25年ぶりに新設されたこの港に11月に初めて大型船が寄稿した。
広大な敷地には大手流通会社などが倉庫を建設する予定である。
ロンドン中心部まで40キロという立地の良さが最大の特徴で物流が劇的に変わると期待されている。
(商船三井 専務 池田潤一郎さん)
「最大消費地であるロンドンに近い。
 近くに物流の倉庫が建設されるからお客さんにとっても使い勝手がいい。」
2500億円の建設資金を出したのはドバイの企業の系列会社。
つまりオイルマネーである。
(ロンドン ゲートウェイCEO サイモン・ムーアさん)
「我々は税金を使わずに新しい雇用を提供できる。
 これはイギリス経済にとって良いことだ。」
海外からの投資はロンドンの象徴ともいえる企業や建物にも及んでいる。
1800年代から続くイギリスを代表する老舗デパート ハロッズ。
多くの観光客が訪れロンドンのランドマークともいえるこの場所はいま中東カタールの投資ファンドが所有している。
ロンドンの観光名物のひとつである黒いタクシー 通商ブラック・キャブは中国企業の傘下に入っている。
イギリスは1980年代のサッチャー改革以降市場改革を進めてきた。
しかし金融危機に続きユーロ圏の信用不安の影響でイギリスの財政はヨーロッパでも最悪のレベルにまで悪化。
GDPに占める財政赤字の割合は信用不安に苦しむイタリアよりも悪い状況で
これまで以上に海外から投資を呼び込む必要に迫られているのである。
(10月29日 世界イスラム経済フォーラム 英キャメロン首相)
「ロンドンは世界金融の中心であり開放的・革新的との評判をあげてきた。」
イギリスのキャメロン首相が演説したこの会議は
今年10月にロンドンで開かれたイスラム諸国の経済について話し合う国際会議である。
“イスラム圏のダボス会議”とも言われ各国の首脳や企業関係者が集まったこの場で
キャメロン首相はイギリスへの投資を呼びかけた。
さらにキャメロン首相は今月 中国を訪問。
李克強首相と会談し中国企業がイギリスのインフラ投資を進めることで合意するなど
いわばトップセールスを積極的に行っている。
(12月2日 キャメロン首相)
「中国の発展は世界の国々に機会を提供する。
 我々は協力することで国際競争に勝つことができると信じている。」
インフラ投資は新興国だけではない。
日本企業も投資を加速している。
日立製作所は老朽化したイギリスの高速鉄道の車両を更新する事業で車両の製造や保守点検などを受注。
かつてない大型受注に対応するため日立はイングランド北東部に工場を建設することになり
11月 工場の着工式を行った。
ここにもイギリス政府から2人の閣僚が出席。
政府が先頭に立って投資を呼び込んでいることを印象づけた。
(イギリス マクロフリン運輸相)
「今回の工場建設は直接雇用だけではなく取引先での雇用も生み出すだろう。」

ヨーロッパでも最悪の状況にある経済を改善させるため
イギリス政府はとりわけ巨額の投資が必要になるインフラについて海外の資金の呼び込みを積極化している。
そのためには“使えるものは何でも使う”。
2012年のロンドンオリンピックでは
閣僚などがロンドンを訪れた各国の首脳や企業の関係者に対し投資の売り込みに励んだという。
その成果としてロンドンで「シティ」「カナリーワーフ」に次ぐ第3の金融街の建設資金を中国企業が拠出することになった。
インフラは国民の生活の基盤となるものでそれを海外の投資に委ねるのはリスクもある。
海外企業の場合は利益が出なければすぐに撤退してしまう可能性もある。
また外資頼みということは投資判断は自国の経済情勢ではなく他国の経済情勢に左右されることになる。
特に新興国の経済は先進国と比べて高い成長が期待できる一方で経済が失速するリスクも高いと言える。
その点で安定が最も求められるインフラ事業に新興国の資金を投入することについてはより慎重であるべきだという意見もある。
日立製作所は鉄道事業だけではなく原子力発電所の建設も手掛ける計画である。
この分野には中国企業の参画する予定で日中で原発建設をめぐり競争が激しくなっている。
また次世代エネルギーとして日本でも実証実験が始まる洋上風力発電について
三菱商事はイギリスの世界最大の発電事業を700億円で買収した。
20年間にわたって運営、送電も手掛ける予定である。
一方 巨額の財政赤字を抱える日本政府にとってもイギリス政府の取り組みは課題はあるものの参考になる点もあり
イギリス政府の投資呼び込み戦略は成功するのか。
今後の動向に注目が集まる。


コメント