1月20日 キャッチ!
世界が注目するオーストラリアの少年
ミラー・ウィルソン君(13)。
野生生物とのふれあいが大好きなワイルドな男の子である。
注目されるきっかけとなったのがインターネットの動画投稿サイト。
どれも再正回数が数十万回を超える人気で
なかには100万回を超えるものもある。
川に入り慣れた手つきで大きなナマズを捕まえる。
12月にはアカエイの出産を撮影することに成功。
12匹の誕生に立ち会った。
神秘の瞬間をとらえた最新のこの動画は投稿サイトでの再生回数が180万回を超えた。
野生生物に触って
撫でて
その生態を体当たりで紹介するのがミラー君の特徴である。
ミラー君が住むのはオーストラリア東部
ブリスベーン近郊のマレーニーという自然豊かな村。
この日は自宅近くの小川の生き物を撮影することにした。
撮影のために仕掛けておいた網を引き上げたところ
かかっていたのはオーストラリアに多く生息するノコヘリカブトガメだった。
さっそくカメラを準備。
気分はテレビのリポーター。
その生態について説明し始めた。
(ミラー・ウィルソン君)
「このカメは獲物の魚やエビを狙ってじっとしている。
体の色を周囲に似せて隠れているんだ。」
さらに200mほど上流にさかのぼると体調1mものコダイウナギに出くわした。
数匹いるうちの1匹を釣り上げた。
(ミラー・ウィルソン君)
「このウナギは扱うのが大変です。
小さい口に数百の歯が生えているんだ。
すごいなぁ。」
まるで生物学者のような観察力である。
撮影した後のミラー君は必ず生き物を川に戻す。
(ミラー・ウィルソン君)
「生き物がどう動くかを観察します。
危険な動物は別だけど
無害なら動画でちゃんと紹介します。」
ミラー君が生き物を好きになったのは3歳のころ。
自宅の周辺にいる小さな生き物との出会いがきっかけである。
(ミラー・ウィルソン君)
「家の周りでトカゲやヘビなどを見て生き物が大好きになったんだ。
ずっと生き物たちのために働きたいと思ったよ。」
12月にインドネシアのバリ島に旅行したときには
住宅地に出没した毒ヘビを山に戻すボランティアも体験した。
ミラー君の父親のダニエル・ウィルソンさんは
撮影や動画の編集などを手伝い息子を応援している。
ダニエルさん自身もミラー君と一緒に山や川に出かけるのを楽しんでいる。
息子が生き物と触れ合うのを見て
特別な力を持っているようだと言う。
(父親 ダニエル・ウィルソンさん)
「他の人には危険な動物でも
ミラーが触れるとなぜか問題ない。
動物にもミラーは危害を与えないと伝わっているようだ。」
ミラー君が動画撮影を始めたのは一昨年。
小型のカメラを親に買ってもらったのがきっかけだが
ミラー君に大きな影響を与えた有名人がいる。
故スティーブ・アーウィンさんである。
大きなワニを素手で捕まえる“クロコダイル・ハンター”としてテレビ番組に登場。
毎回 文字通り体当たりでオーストラリアの野生生物を紹介。
そのユニークさから番組は世界中で放送された。
アーウィンさんは10年前に他界したが
地元の道路では彼の名前が付けられるほど有名で
ミラー君もアーウィンさんが出演した番組やビデオは何べんも見たという。
ミラー君の活動を紹介する地元テレビ局も
ミラー君の語り口はアーウィンさんそっくりだと伝えている。
ミラー君の将来の目標はもちろん彼のような存在である。
(ミラー・ウィルソン君)
「スティーブは僕のアイドル。
野生生物と美しい自然の動画をこれからも発信し続けたいです。」