ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

太陽にほえろ

2022年03月06日 | 名曲

【Live Information】


放映された翌日に、学校で「きのうのあれ観た?」と話題にしていたテレビ番組と言えば、、、
世代によって、いろんな答えがありますよね。
このお題だけで、すぐに1時間やそこらは時間が経つことでしょう。


ぼくの世代でいうと、
例えば小学校高学年~中学校時代であれば、
アニメやヒーローものでは
「仮面ライダー」「ドカベン」、
バラエティーだと
「8時だョ!全員集合」、「欽ちゃんのドンとやってみよう!」、
ドラマなら、なんといっても
「太陽にほえろ!」
でした。


          


1990年代に「月9」(月曜9時のドラマ)の大ブームが世を席捲した時は、「若者が月曜夜に出かけなくなってしまった」と言われていましたが、まだ小学生~中学生だったぼくたちも必ず金曜夜8時前にはテレビの前に待機して「太陽にほえろ!」が始まるのを待ち構えていたものです。
「太陽にほえろ!」がなぜ当時のぼくら、つまりローティーンにも人気があったのかをつらつら考えてみると、もちろんアクション・シーンは重要な要素だったでしょうけれど、劇中で起こる事件を解決だけではなく、登場人物のキャラクターが分かりやすく、またそれぞれにニックネームが付いていたので、今思うととても親近感を覚えていたからだと思うんですね。


ちなみに、早見淳(マカロニ)、柴田純(ジーパン)、三上順(テキサス)、五代潤(スニーカー)など、「ジュン」という名前の登場人物が多かったのも記憶に残っています。
松田優作さんを始め、勝野洋さん、宮内淳さん、山下真司さん、渡辺徹さんなど、このドラマがきっかけでブレイクした俳優もたくさんいます。
松田優作さんといえば、彼の殉職シーンはテレビドラマ史上に残る名場面としていまだに語り継がれています。


     
     左から 萩原健一(早見淳=マカロニ)、石原裕次郎(藤堂俊介係長=ボス)、松田優作(柴田純=ジーパン)


     
     上段左から 露口茂(山村精一=山さん)、小野寺昭(島公之=殿下)  下段左から 竜雷太(石塚誠=ゴリさん)、下川辰平(野崎太郎=長さん)


そして、「太陽にほえろ!」がぼくたち小~中学生にも大人気だった理由のひとつが、テーマ曲なんです。
演奏は井上堯之バンド。
そう、あの沢田研二のバックを務めたバンドです。
作曲の大野克夫は井上堯之バンドのオルガン奏者で、やはり沢田研二のヒット曲をたくさん書いています。


イントロのギター、それに続く井上堯之の弾く個性的なギターのカッティング。
ここを聴くだけで、画面に映し出されるタイトルバックの太陽や出演者の面々、それどころか当時のクラスの雰囲気やできごとなどがいっぺんに記憶の抽斗から蘇ってきます。
テーマのメロディは、市原宏祐によるサックス。
岸部修三(ベース)と原田裕臣(ドラムス)のリズム隊は強靭そのもので、「カッコいい」のひとことに尽きます。
とくに岸部修三のベースのロックなこと。ジョン・ポール・ジョーンズが来日時にテレビで岸部修三のプレイを見て、「とんでもない凄腕」と感動し、会いたがったといいます。


     
     左=大野克夫、右=井上堯之


番組のオープニングで流れるメイン・テーマだけじゃなくて、挿入曲でもある「マカロニのテーマ」「ジーパンのテーマ」も大好きでした。
レコードを「お店で探してみよう」という発想がそもそもありませんでしたから、番組が始まると、買ってもらって間もなかったラジカセ(ラジオ付きカセット・テープ・レコーダー)をテレビの前に置いて録音したものです。
そういう時に限って電話が鳴ったり、誰かが物音を立てて部屋に入ってきたりして、せっかくの録音がだいなしになるのです。
「また来週録音しないといけないじゃん!!」とハラをたてていたのも懐かしい思い出です。


大野克夫の書く曲は、メロディがしっとりして分かりやすいうえに、コード進行におけるマイナー部分とメジャー部分の組み合わせが絶妙で、独特の陰がある「和」の部分と、ロックの持つ「洋」の部分のブレンド具合が独特だと思うのです。
とくにこの「太陽にほえろ!」で使われている曲を聴くと血が騒ぐというか、出てくるアドレナリンが抑えられないというか。
いまだに思わず「カッコええな~」とため息が出ちゃうんですね。


「太陽にほえろ!」のメイン・テーマをステージで演奏したこともありました。
高校1年のときの文化祭です。
バンドの編成はトランペット、シンセ・ベース、ドラムに、キーボードもいたような、、、。
ぼくは先輩から「メンバーに入ってくれ」と頼まれたのですが、まだベースなんて触ってもいなかった頃で、打楽器も始めてやっと半年ほど。
しかもドラムはとてもうまかった別の先輩が叩くことになっていたので、ほかになにもできないぼくがなぜ声をかけてもらったのかは覚えていません。
担当はベース・パートでしたが、ベースが弾けるわけでもないので、友だちに借りたたった3オクターブほどの鍵盤しかないシンセサイザーでベースのような低音を作り、簡単なベースラインを弾いただけです。でもたぶんこれが、ぼくが初めて「ベースのパート」を弾いたライブだと思います。
これまた懐かしい思い出です。


     



◆太陽にほえろ!
  ■放送期間
    1972年7月21日~1986年11月14日(放送回数718回)
  ■シングル・リリース
    1974年6月10日(ポリドール) ほか
  ■演奏
    井上堯之バンド
  ■作曲
    大野克夫
  ■録音メンバー
    井上堯之(guitar)
    岸部修三(bass)
    大野克夫(keyboard)
    原田裕臣(drums)
    市原宏祐(sax)
    数原晋(trumpet 『ジーパン刑事のテーマ』)
  ■チャート最高位
    1974年週間シングル・チャート  オリコン26位(東宝レコード)、オリコン24位(ポリドール)
    1975年週間アルバム・チャート  オリコン5位(『太陽にほえろ!/傷だらけの天使』オリジナル・サウンドトラック主題曲集)
    1976年週間アルバム・チャート  オリコン56位(4周年記念盤 太陽にほえろ!ベスト)




オープニング・テーマ


オープニング・テーマ(高品質)


マカロニ刑事のテーマ


ジーパン刑事のテーマ






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2022年3月のライブ予定

2022年02月28日 | 演奏スケジュール

【Live Information】



※お越しの際はマスクをご持参ください。
 また、状況によっては中止にせざるを得ないこともありますので、お店にご確認ください。
 諸々よろしくお願いします。



3月4日(金)  中止になりました
  岡山 ピアノ・バー
   岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F (tel 086-222-8162)
   【出 演】 美淋つゆ子(piano)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 21:00~、22:00~ (2回ステージ)


月14日(月)
  岡山 ピアノ・バー
   岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F (tel 086-222-8162)
   【出 演】 西真理子(piano)、皆木秀樹(bass)、池田拓史(drums)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 21:00~、22:00~ (2回ステージ)


月17日(木)
  岡山 ピアノ・バー
   岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F (tel 086-222-8162)
   【出 演】 山本博之(piano)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~、21:00~ (2回ステージ)


3月19日(土)
  岡山 GROOVY 
   岡山市北区田町2-5-23 (tel 086-221-7721)
   【出 演】 山本博之(piano)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 2000円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~ (2回ステージ)


月23日(水)
  倉敷 アヴェニュウ
   倉敷市本町11-30 (tel 086-424-8043)
   【出 演】 入江美佐子(piano)、皆木秀樹(bass)、本田暁之(drums)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~、21:30~ (2回ステージ)


3月27日(日)
  加古川 喫茶いるか
   加古川市平岡町山之上149-8 (tel 0794-23-7917)
   【出 演】 石田"きゃさりん"和美(vocal)、貴村昌司(guitar, vocal)、大橋恭(guitar)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 ノーチャージ(チップ制/飲食代別途, 要オーダー)
   【演 奏】 15:00~ (2回ステージ)




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グリーンブック(Green Book)

2022年02月11日 | 映画

【Live Information】


「よく来たな、さあ入れよ」
この言葉の響きに、こんなにも温かさがあるなんて。
「グリーンブック」のクライマックスです。
物語の途中から「どうかこうあってくれないかな」と願っていた結末です。


「グリーンブック」。
バディ・ムービー(相棒)であり、ロード・ムービーでもあります。
このジャンルでは、主人公である二人の間の「友情」にもスポットが当てられることが多いのですが、「グリーンブック」もイタリア系(白人)のトニー・"リップ"・ヴァレロンガとアフリカ系(黒人)の"ドクター"・ドン・シャーリーの、実話に基づいた感動的な交流について描かれています。
もちろん「友情」は作品の主題のひとつですが、それだけではありません。
「グリーンブック」はアカデミー賞を受賞しましたが、これについては「長年差別されてきた黒人に対して友好的な白人を描くことで、人種差別に対する免罪符としている」などの批判も根強いようです。友好的な白人を描くことでそのような差別は改善されつつある、と思わせる手法だというわけです。
人種差別について強い問題意識を持つスパイク・リー監督なども大きな不満を述べているのです。



左:ヴィゴ・モーテンセン  右:マハーシャラ・アリ


もともと人間というのは、知らず知らずのうちに心の中で自分を誰かと比べては得意になったり苦しんだりしてしまう生き物です。
だれかを自分より下に見たくなる心境というのは、「自分より『下』の人」を見つけることで安心感や優越感に浸りたいことの裏返しとも言えるのではないでしょうか。
そして、その感情が「差別」に繋がるのは否めないことだと思うんですね。


ドクター・シャーリーは、皮膚の色だけでなく、性的指向でも差別される側、あるいはマイノリティーに生まれついています。
それだけでなく、離婚経験者であり、実の兄とも疎遠になっていて、生きづらさと孤独を抱えて日々生きています。
ドクがたいていのことには表情を変えず、冷静さを失わないのは、強くあろうとしていることの表れなんじゃないかな、と思うんです。
ぼくはこの映画は、「白人」と「黒人」が心を通い合わせる、単なる「人種を超えた友情のストーリー」ではなくて、いろいろな領域の少数派の存在を身近に感じ、共存していこうというメッセージが含まれているような気がするのです。
もちろんアメリカに住んでいるわけでもないぼくが、実際の人種差別の空気を知るわけではありません。
でも、「映画をどう観るか」はぼくの自由だし、「自分がどう感じたか」が大事なんじゃないかな、と思うのです。
そういう意味では、ぼくはこの映画には、将来に対する希望のようなものが込められているような気がします。
例えば、少数派が見下されたり否定されることがなくなる世の中がやってきますように、という。





現実に人種差別はある。
しかしこのふたりに関する限り、皮膚の色や生活環境の差を超えて認め合い、ついには信頼し合える友情が芽生えたのだ、と思うのです。
そして、例えば自分と正反対の、違和感のある人に対しての意識やふるまい方をこの映画を観て少しでも変えられたら、まずはそれでいいのではないでしょうか。


主人公はイタリア系白人と黒人のコンビです。
このふたりの関係は、黒人は上流階級と深い交流のある文化人、白人はいうなれば下層階級であり黒人は彼の雇用主です。
そして白人は、黒人に対して「そういうものだ」というような無意識の差別感情を持っている。
ところが、ふとしたことから白人が黒人に雇われて旅をはじめることになるのです。
後部座席に座っているドクター・シャーリーを見る黒人労働者の、驚きと、ある種の怒りが込められた訝しげな目つき。
この目つきが白人を雇う黒人が同胞からどう思われているかを表しているんですね。





白人のトニー・リップを演じるのはヴィゴ・モーテンセン。
ぼくが彼を観るのは、シルベスター・スタローン主演の「デイライト」以来です。
「デイライト」では自信家で少々鼻持ちならないアスリート出身の実業家を演じていますが、この映画では対照的に白人の中でも低く見られがちなイタリア系、しかもナイトクラブの用心棒を務めている、知性とは少々ほど遠い粗野な役柄です。
対するドクター・シャーリーは、クラシックを学んだ人気ピアニストです。
彼はいわゆる知識階級であり、立ち居振る舞いは洗練されていて、品位を重んじる芸術家。芸術好きな上流階級に招かれて煌びやかなステージを数多く踏んでおり、経済的にも豊かです。





ふたりとも、とにかく憎めないんだなあ。
トニー・リップは粗野で、無遠慮で、品がない。
ややもすれば有色人種に対しての差別意識があります。
でも男気があって、約束は守る。そしてどこか人懐っこくて(ドクがうんざりしてもお構いなしに話しかけたり)、独特のユーモアと彼なりの人生哲学を持っています。
ドクター・シャーリーはいつもクール。表情もあまり変わらない。
ジョークなんか言うタイプでもないし、それどころか時には辛辣な言葉がサラッと口から出てくる。
がさつなトニーにはウンザリしているけれど、彼を拒絶したり見下したりしているわけではなくて、むしろトニーのやっていることを放っておけない優しさがあります。





とはいえ、いわば異文化の中で育ったふたりはとにかく噛み合わないんですね。
品性と文化の相違からお互いに戸惑うばかりです。
このふたりは、いやでも1台の車の中で長時間一緒に過ごさなければならない。
ところがそのうち徐々にお互いの波長が合うところ、認め合えるところが見えてくるのです。
そしてドクター・シャーリーが心の奥底にしまい込んでいるもの、つまり見られたくない、触れられたくない部分があらわになってしまうできごとがいくつも起こるんです。
雇い主であるドクター・シャーリーは、毅然とした態度でトニーに接する反面、トニーが愛妻リンダにあてて書く手紙の書き方や、マナーなどを教える。
対して雇われているトニーは、自分の役割をきちんとこなし、時には口八丁で、時には命がけでトラブルを解決する。
旅をしながら、お互いがお互いの持っているものを「分かち合って」いるようにも見えてくるんです。





しかし、実はドクター・シャーリーは大きな孤独、寂しさを抱えているんです。
彼がクールな姿勢を崩さないのは、達観していたからではなかった。
ひたすら耐えていたんですね。
「金持ちは教養人と思われたくて私の演奏を聴くが、その時以外の私はただのニガーだ。その蔑視を私は独りで耐える。私ははぐれ黒人だからだ。黒人でも白人でもなく、人間でもない私はいったい何なんだ!」
「あんたは城のてっぺんに住んで金持ち相手に演奏する。俺の世界のほうが黒い(黒人より恵まれない境遇なんだ)!」という僻みを含んだ(あるいはドクターに対して羨んでいる)トニーの言葉を聞いた時のドクター・シャーリーの言葉です。
悲痛な叫び声です。
そして、ツアー最後の演奏の前に、トニーはドクター・シャーリーがなぜあえて差別の激しいディープ・サウスでツアーを組んだのか、その真意を知ることになります。





その直後の、演奏会場側の差別的な振る舞い。
断固として平等に扱うことを要求するドクター・シャーリー。
それを、「しきたり」だという名の文化だとして、頑なに拒む主催者。
今夜の主賓であるシャーリーに、それ相応の敬意を持って接してもらいたいと交渉するトニー。
埒のあかない話し合いです。
しかし最後にシャーリーは、なんと「君が演奏してくれと言うのなら演奏しよう」とトニーに言います。
シャーリーはトニーの気持ちに応えるために信念を曲げたのです。
しかしトニーは「こんなところ、早く出よう」と、出口に向かいます。
トニーもシャーリーの気持ちに応えるんですね。





「人種差別はいけないことだ」という単純なテンプレート的映画(そういう意味も持っているのでしょうけれど)ではなく、考えさせられるところも多い映画ですが、好きな場面もたくさんあるんです。
酒場でドクター・シャーリーが何者であるかを説明しようとしたトニーに、酒場の女性が「言わないで。弾いてみせて。」と返す場面。イキなセリフに思わずニヤッとしちゃいます。
手紙の手直しをしようとするドクターに「もうコツがわかった」と言うトニー。その手から手紙を取りあげて読むと、「たしかにいい手紙だ」と言ってクールな面持ちを崩して微笑むドクターの温かい眼差し。
エンディングで初めて顔を合わせるドクターに、「手紙をありがとう」と囁くトニーの妻リンダ。「ああ、彼女は知ってたんだなあ」と、これまた笑みが浮かんでくるのを止められない場面です。
そして、忘れちゃならないジャム・セッション。
黒人である本来の自分を取り戻して心から演奏を楽しむ、とてもハッピーな場面です。


いい場面がたくさんあるから、つい何度も観たくなってしまうんです。
そしていまだに飽きることなくディスクをプレーヤーのトレイにセットしてしまうのです。





◆グリーン・ブック/Green Book
  ■2018年アメリカ映画
  ■配給
    ユニバーサル・ピクチャーズ(アメリカ)、ギャガ(日本)
  ■製作
    ドリームワークス・ピクチャーズ、アンブリン・パートナーズ、パーティシパント・メディア、コナンドラム・エンターテインメント、シネティック・メディア
  ■公開
    2018年11月16日(アメリカ)、2019年3月1日(日本)
  ■監督
    ピーター・ファレリー
  ■脚本
    ニック・ヴァレロンガ、ブライアン・カリー、ピーター・ファレリー
  ■音楽
    クリス・バワーズ
  ■出演
    ヴィゴ・モーテンセン(トニー・"リップ"・ヴァレロンガ)
    マハーシャラ・アリ(ドクター・ドナルド・"ドン"・シャーリー)
    リンダ・カーデリーニ(ドロレス・ヴァレロンガ)
    ディメター・マリノフ(オレグ)
    マイク・ハットン(ジョージ)
    フランク・バレロンガ(ルディ)
    ブライアン・ステパニック(キンデル)
    ジョー・コーテス(ロスクード)
    イクバル・セバ(アミット)
    セバスティアン・マニスカルコ(ジョニー・ヴェネス)
    ピーター・ガブ(チャーリー)
    トム・ヴァーチュー(モーガン)
    ファン・ルイス(ボビー・ライデル)
    P・J・バーン(プロデューサー)
    ルイ・ベネレ(アンソニー)
    ロドルフォ・バレロンガ(ニコラ)
    ジェナ・ローレンゾ(フラン)
    ドン・ディペッタ(ルイ)
    スハイラ・エル=アーター(リン)
    ギャビン・ライル・フォーリー(フランキー)
    ポール・スローン(カーマイン)
    クイン・ダフィ(マイキー)
    ジョニー・ウィリアムス(ポーリー)
    ランダル・ゴンザレス(ゴーマン)     ほか
  ■上映時間
    130分
  ■受賞
    2018年 トロント国際映画祭 観客賞(「グリーンブック」)
    2019年 第91回アカデミー賞 作品賞(「グリーンブック」)、助演男優賞(マハーシャラ・アリ)、脚本賞(ニック・ヴァレロンガ、ブライアン・カリー、ピーター・ファレリー)
    2019年 ゴールデン・グローブ賞 作品賞、助演男優賞、脚本賞
  

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ピアノとのお別れ

2022年02月05日 | 随想録

【Live Information】


ピアノを買ったのは、もう20年ほど前になります。
子どもたちにピアノを弾けるようになって欲しかったんです。
でもそれ以上に、ぼくにはずっとピアノに対する憧れがあったんですね。
いま思うと、自分も弾きたい、うまくなりたい、という気持ちの方が強かったかもしれません。
たまたま木目でいい感じの中古ピアノに巡り合って、部屋に合いそうだったので、それに決めました。




そしてこのピアノ、ついに我が家での役割を終えて旅に出ることになりました。
物事は期待どおりには行かないもので、子どもたちはある程度までピアノを習ったんですが、それ以上の興味を抱くには至らず、結局ぼくだけが上手になりました。
子どもたちが思ったよりも弾かなかったぶん、ぼくがもっと弾いてやればよかったなあと思います。
20年も身近にいてくれたら、お別れするのはやっぱりとても寂しい。
製造されたのはかれこれ50年以上前らしく、おそらく専門のリペアー業者のところへ行くのでしょう。
「愛車を手放す時に泣いた」という話を聞きますが、今ではその気持ちがとても分かります。
お別れするとき、「ありがとうございました」って心のなかで言いました。
思わず言いたくなっちゃうんですね。






20数年前はクレーンで吊って2階に入れたんですが、いまはその時にトラックが乗り入れた道には車両が入れなくなっているので搬出の手段に苦労しましたが、業者さんは最善の搬出手順を考えてくださって、本当に助かりました。
作業ぶりもスマートで、思わず見入ってしまったくらい。
次にピアノを買うときは、またこの業者さんにお願いしよう。





部屋にはピアノ椅子が残りました。
だれか使ってくださる方に譲りたいなあと思っていたら、さっそくフルーティストのトンちゃんが名乗りをあげてくださいました。


冷え込んだけれど、青い空がとてもきれいな日でした。









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Bassの役割はBase

2022年02月01日 | 価値観

【Live Information】


ベースの役割は、「基礎」でもあると思っています。
"Bass" であり、"Base" 。
つねにグルーブし、テンポキープし、コード進行を指し示し、全体のサウンドを把握する。
野球でいうと、キャッチャーみたいなポジションかもしれません。


だからこそ、共演者が誰であろうと、何があろうと、いつも揺るがない存在でいたい。
でも、ほんの一瞬気が緩んでしまったためにつまづいてしまうこと、未だにあるんです。
なんとも言えず、クヤシイ気持ちになりますね。(;´Д`A



     
      Night & Day Bass Solo  コントラバス=皆木秀樹(2021.12.22) 

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真夜中のランプ(Burning of the Midnight Lamp)

2022年01月30日 | 名曲

【Live Information】


小学生のころ、みんな一度や二度は「早くおとなになりたい」と思ったことがあったでしょう。
(こどもの目から見て)お金はいっぱい持っているし、なんでも好きなものが買えるし、好きなところへ遊びにいける。
反面、「こんなのだったらおとなになりたくないな」と思うこともありました。
その理由のひとつは、「おとなになると、いま人気のある歌手や曲への興味をなくしてしまうのか」ということだったんですが。
でも充分すぎるほどの年齢になっている今の自分は、歌手の名前くらいは聞いたことがあるけれど、米津玄師や藤井風の曲なんて全然知らないですもんね。(あいみょんの曲なら、少しはわかる
もしかして、自分が「なりたくない大人」になってしまったのかな
いや、知らないことに対する好奇心がなくなってはいない(と思う)から、まだまだ大丈夫です
そんなわけで、今日も相変わらず1960年代末期の音楽についてです。


不世出の天才ギタリストと言われているジミ・ヘンドリックス。
この世を去ったのは1970年ですが、未だに彼の音楽から放たれる輝きの眩さはまったく変わりがありません。
彼の革命的とも言える演奏は、「ジャズの帝王」マイルス・デイヴィスからも高く評価されていました。
ぼくは、ギタリストとしてのジミはもちろん大好きですが、コンポーザーとしてのジミもこれまた大好きなのです。
その中でも「真夜中のランプ」の醸し出す雰囲気には、いまだにしっとりと酔ってしまいますね。





全編を通じて流れるハープシコードの音色、雰囲気がなんともいえず内省的、神秘的であり、でもどこか郷愁を感じさせ、タイトル通り漆黒の闇の中にひっそり灯るランプのようにも感じます。
このハープシコードを弾いているのはジミ自身。
歌詞に出てくる「真夜中のランプ」とは、いろんなものを失った主人公にわずかに残された「希望」、あるいは「命のともしび」のことであるような気がします。
このハープシコードから静かな明るさを感じるのは、そのせいでしょうか。


イントロの、ギターとハープシコードの絡みが醸し出している雰囲気で、一気に曲に惹き込まれます。
親しみやすい曲調だけれど、コード進行がとても印象的です。
ブルージーなジミのボーカルは、ちょっと詩の朗読をしているような趣もあります。どこかボブ・ディランを思わせるようなその歌いっぷりには生々しいジミ自身が滲み出ているようで、これまた愛着を感じるのです。





ギターは、いつものことながら、「ジミ節」全開です。
ワイルドでエキセントリック。
そのくせどこか繊細で、ジミにしか歌えない「歌心」満載。
そしてなんといってもワウ・ペダルの使用が大きな特徴です。
まだワウ・ペダルが使われ始めて間もない当時ですが、ペダルの踏み方を早くしたり遅くしたり、あるいはトレモロ・アームとコンビネーションで使ったりと、ジミはすでにこれを自分のものにしている感じがします。


女声コーラスもこの曲の大きな特徴です。
曲にエモーショナルな雰囲気をもたらしているばかりか、サイケデリックな雰囲気すら生んでいます。
プロデューサーのチャス・チャンドラーは、この曲にバッキング・ボーカルを入れることを決め、黒人女性ボーカル・グループ「スウィート・インスピレーションズ」を起用しました。
このスウィート・インスピレーションズのリード・シンガーはシシー・ヒューストン。そう、あのホイットニー・ヒューストンのお母さんなんですね。


最近の音楽にはやや疎いぼくではありますが、1960~70年代のロック(だけじゃないですけど)への愛着はそれを補っても余りがあるもの、と改めて思っている次第であります。  


[ 訳 詞 ]

[ 歌 詞 ]



◆真夜中のランプ/Burning of the Midnight Lamp
  ■シングル・リリース
    1967年8月19日(イギリス)、1968年9月2日(アメリカ)
  ■演奏・歌
    ジミ・ヘンドリックス・エキスペリエンス/Jimi Hendrix Experience
  ■プロデュース
    チャス・チャンドラー/Chas Chandler
  ■作詞・作曲
    ジミ・ヘンドリックス/Jimi Hendrix
  ■録音メンバー
    ジミ・ヘンドリックス/Jimi Hendrix(vocals, guitars, harpsichord)
    ノエル・レディング/Noel Redding(bass, backing-vocals)
    ミッチ・ミッチェル/Mitch Mitchell(drums, backing-vocals)
    ザ・スウィート・インスピレーションズ/The Sweet Inspirations(backing-vocals)
  ■チャート最高位
    1967年週間シングル・チャート イギリス18位
  ■収録アルバム
    スマッシュ・ヒッツ(1968年)/Smash Hits
    エレクトリック・レディランド(1968年)/Electric Ladyland







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2022年2月のライブ予定

2022年01月23日 | 演奏スケジュール

【Live Information】


※お越しの際はマスクをご持参ください。
 また、状況によっては中止にせざるを得ないこともありますので、お店にご確認ください。
 諸々よろしくお願いします。



2月4日(金) 中止になりました
  岡山 ピアノ・バー
   岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F (tel 086-222-8162)
   【出 演】 美淋つゆ子(piano)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 21:00~、22:00~ (2回ステージ)


月5日(土) 中止になりました
  岡山 パラディ
   岡山市北区幸町3-10 友沢ビル4F (tel 086-801-3492)
   【出 演】 入江美佐子(piano)、皆木秀樹(bass)、本田暁之(drums)
   【料 金】 飲食代+ミュージックチャージ500円
   【演 奏】 21:00~ (3回ステージ)


月14日(月) 中止になりました
  岡山 ピアノ・バー
   岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F (tel 086-222-8162)
   【出 演】 西真理子(piano)、皆木秀樹(bass)、池田拓史(drums)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 21:00~、22:00~ (2回ステージ)


月17日(木) 中止になりました
  岡山 ピアノ・バー
   岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F (tel 086-222-8162)
   【出 演】 山本博之(piano)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~、21:00~ (2回ステージ)


2月19日(土) 中止になりました
  岡山 GROOVY 
   岡山市北区田町2-5-23 (tel 086-221-7721)
   【出 演】 山本博之(piano)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 2000円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~ (2回ステージ)


月23日(水)
  倉敷 アヴェニュウ
   倉敷市本町11-30 (tel 086-424-8043)
   【出 演】 笹倉明子(piano)、皆木秀樹(bass)、本田暁之(drums)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~、21:30~ (2回ステージ)




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ヴァレンタイン組曲

2022年01月22日 | 名盤

【Live Information】


たまたまつけっ放しにしていたテレビから突然飛び出した、ギターの咆哮。
ワイルドに音を歪ませた、切れ味鋭いギターのカッティング。
ブルースをベースとした、ハード・ロック黎明期の香りがぷんぷん漂うリフ。
画面に映っているのは、サントリーの強炭酸水「THE STRONG」のコマーシャルです。
使われている曲は、ファットボーイ・スリムの「ヤー・ママ」だそうです。
しかし、1960年代後半のロックをこよなく愛する者たちの頭の中は、違う曲名、またはバンド名がよぎったことでしょう。
もしかすると、「おおっ!」と思わず歓声が漏れたかもしれません。
その曲名とは、「ザ・ケトル」。
ジョン・ハイズマンが率いたイギリスのジャズ・ロック・バンド、コラシアムの名盤「ヴァレンタイン組曲」の冒頭に収められています。


コラシアムが結成されたのは、ニュー・ロックやアート・ロック華やかなりし1968年。
ジャズやブルースの要素を大胆かつ積極的にロックと融合させようと試みた彼らは、プログレッシブ・ロックの草分け的存在のひとつとも言われています。


コラシアムがデビューした頃のロック・シーンはまさに混沌、そして百花繚乱。
ジャズやブルースのほか、クラシックや前衛音楽などの多様な音楽や、サウンド面以外にも、例えば照明だったり、アートポップ、ドラッグなどのさまざまな要素が取り入れられ、次から次へと新しい音楽が生み出されていました。
まさにロックの可能性が芽を吹いた、「春」の時代です。
コラシアムが創り出した音楽は、自由で創造的だったこの時代の空気に呼応したもので、荒々しい生命力にあふれていると言えるでしょう。
そのコラシアムの代表作が「バレンタイン組曲」です。





もう遠い過去になりましたが、ぼくの高校生時代は、みんなFM放送で流れる音楽を録音(エア・チェック)して、大事に何度も聞いていましたね。
なにせ、新品のレコードなんてそんなにしょっちゅう買えないですから。
当時は「週刊FM」や「FMレコパル」などFM雑誌がいくつもあって、その番組表にはオン・エアされる曲とその長さまでが載っていたので重宝しておりました。
このカセット・テープに録音できる残り時間がこれだけだから、この曲をここに録音して、、、なんてよくやってましたね。
あるとき、いつものようにFM雑誌を隅々まで眺めていると、NHKのリクエスト番組でコラシアムのバレンタイン組曲(曲のほうです)がオン・エアされるのを見つけたんです。
ロック雑誌「ミュージック・ライフ」でもちろんコラシアムの名だけは知っていたので、「これはチャンス、どんなものか聴いてみよう!」とばかりラジカセで録音したんです。
結果その存在感に圧倒されて、ほどなくレコード屋さんでアルバム(もちろん中古でした)を買ったというわけです。





アルバムのオープニングは、「ザ・ケトル」。
荒々しく尖ったギターのカッティングは、一挙にトップ・ギアに入った感があります。
野性味あふれるベースと縦横無尽に叩きまくるドラムスの荒々しいプレイは、むしろ初々しく、そして清々しい。
まさにハード・ロックです。
続く「エレジー」はサックスによるリフとソロが印象的な、やや陰のある小品といったところでしょうか。
3曲目は、オルガンとホーン・セクションで仄暗く彩られる「バッティーズ・ブルース」。ビッグ・バンド・サウンドを彷彿とさせるヘヴィーなブルースです。
そして、マイナー・ブルースの変形である「機械のいけにえ」。
ロック・ビートとシャッフル・ビートが交互に現れたあとは原始的なリズムの洪水です。いちどフェイド・アウトしてからフェイド・インしてくるのですが、これはビートルズが「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」で使った前衛的な手法です。


レコード盤時代ではここでレコードを裏返し、再度レコード針をレコード盤にゆっくり落とすのですが、そのB面すべてを使って録音されているのが、アルバムのタイトル・ナンバー「ヴァレンタイン組曲」です。
ジュリアス・シーザーの最後の3ヵ月をテーマにしているこの曲は、16分49秒にもおよぶ大作です。





もともとロックの曲は、ポップなメロディと強調されたビートを持つシンプルな作りのものが多く、3分程度の長さの曲が大半を占めていました。
ところが1960年代も中盤になると様々な試みが行われるようになった結果、長尺の曲でないと表現しきれないケースが増えてきました。即興演奏を重視するバンドのインプロヴィゼイションは必然的に長くなりますが、芸術性や多様な表現を追求するバンドの作る曲は構成が複雑になって10分を超えることも珍しくなくなってゆくのですね。
当時を振り返ってみると、ジ・エンド(11分43秒、1967年ドアーズ)、イン・ア・ガダ・ダ・ヴィ・ダ(17分05秒、1968年アイアン・バタフライ)、スプーンフル(16分44秒、1968年クリーム)、ブードゥー・チャイル(15分00秒、1968年ジミ・ヘンドリックス・エキスペリエンシス)、神秘(11分52秒、1968年ピンク・フロイド)、4月の協奏曲(12分10秒、 1969年ディープ・パープル)など、大作の出現が目立ちます。


さて「ヴァレンタイン組曲」ですが、タイトルの通り三つの主題から成り立っていて、それがメドレー形式で切れ目なく続きます。
いろんなものが詰め込まれていて、息をもつかせない感じですね~
緊張感あふれるオルガンで曲が始まるのですが、そこにギターとヴィブラフォンが絡んできて、たちまちハードなジャズ・ロックが展開されます。
もちろんバンドの大きな看板であるジョン・ハイズマンは、ここぞとばかりに叩きまくっています。
これがまたアツいといいますか、濃いといいますか、とてつもない存在感なのです。
続いて登場するのは、ディック・ヘクストール=スミスのサックスです。
ソロになるとテンポはフリーとなります。音色には艶があり、スピリチュアルな感じさえ漂っていて、まるでジョン・コルトレーンを思わせる世界を構築しています。
これを引き継ぐのが、デイヴ・グリーンスレイドの激しいソロです。
荒れ狂うオルガンの洪水から一転、教会カンタータを思わせる荘厳なコーラスをバックに、再びヘクストール=スミスがジャジーに、そして徐々にエキセントリックにソロを繰り広げます。
エンディング前にはベース・ソロに引き続きジェイムス・リザーランドのギター・ソロが始まりますが、ここからはまさにギターの独壇場。
徐々にボルテージは高まり、ついにクライマックスを迎えるのです。
いくつもの場面が劇的に展開してゆき、オルガン、サックス、ギターのソロもたっぷり聴くことのできる、実に濃密な16分49秒です。



上段 左から デイヴ・グリーンスレイド、右=ジョン・ハイズマン
下段 左から ディック・ヘクストール=スミス、トニー・リーヴス、ジェイムス・リザーランド


このアルバムには、全体を通してブリティッシュ・ロックならではの重々しい雰囲気が漂っています。
それでいて革新的で、新たな領域を開拓しようとする気概のようなものも感じます。
とくにキーボードのデイヴ・グリーンスレイドと、サックスのディック・ヘクストール=スミスの存在は際立っているように感じますね。このアルバムが醸し出す雰囲気には欠くことができないと思います。
そしてやっぱり言及せざるをえないのが、ジョン・ハイズマンです。
彼は、当時のイギリスではジンジャー・ベイカーなどと並び称されていた存在でしたが、その評判にたがわぬ圧倒的なドラミングです。
ドラム・ソロこそないけれど、一貫してエネルギッシュに叩き続けるハイズマンのドラムは、やはりバンドの重要なカラーであり、さらには1960年代後半の「時代の雰囲気」を体現しているといってもいいのではないでしょうか。



◆ヴァレンタイン組曲/Valentyne Suite
  ■リリース
    1969年11月
  ■演奏
    コラシアム/Colosseum
  ■プロデュース
    トニー・リーヴス、ジェリー・ブロン/Tony Reeves, Gerry Bron
  ■録音メンバー
   【Colosseum】
    ジェイムス・リザーランド/James Litherland(guitars, lead-vocals)
    ディック・ヘクストール=スミス/Dick Heckstall-Smith(sax, flute④)
    デイヴ・グリーンスレイド/Dave Greenslade(organ, piano, vibraphone, backinng-vocal④)
    トニー・リーヴス/Tony Reevws(bass)
    ジョン・ハイズマン/Jon Hiseman(drums, machine④)
  ■収録曲
   SIDE-A
    ① ザ・ケトル/The Kettle(Heckstall-Smith, Hiseman)
    ② エレジー/Elegy(Litherland)
    ③ バティーズ・ブルース/Butty's Blues(Litherland)
    ④ 機械のいけにえ/The Machine Demands a Sacrifice(Litherland, Heckstall-Smith, Pete Brown, Hiseman)
   SIDE-B
    ①ヴァレンタイン組曲/Valentyne Suite
     a) 第1主題ー1月の追求/Theme One - January's Search(Greenslade, Hiseman)
     b) 第2主題ー2月のヴァレンタイン/Theme Two - February's Valentyne(Greenslade, Hiseman)
     C) 第3主題ー緑なす草原/Theme Three - The Grass is Always Greener(Heckstall-Smith, Hiseman)
  ■チャート最高位
    週間アルバム・チャート イギリス15位


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サドゥンリー・アイ・シー(Suddenly I See)

2022年01月10日 | 名曲

【Live Information】


 メリル・ストリープの素晴らしい演技で知られる『プラダを着た悪魔』。
 この映画のオープニングは、ニューヨークの最前線で働くキャリア・ウーマンたちの、身支度を整えるシーンです。
 ハードな一日に備え、朝起きて身にまとう服は、まさに「戦闘服」。
 生き馬の目を抜く街とも言われるニューヨークで生きている女性たちは、着替えの時でさえアグレッシブです。
 そんな場面で軽快に、そして生き生きと流れる曲が、KTタンストールの「サドゥンリー・アイ・シー」です。


     
     KTタンストール


 この曲は、2004年にリリースされたKTタンストールのデビュー・アルバム『アイ・トゥ・ザ・テレスコープ』に収録されており、同年8月にこのアルバムからのサード・シングルとしてリリースされました。
 翌2006年6月に公開された映画『プラダを着た悪魔』ではオープニングに起用され、映画のヒットとともに彼女の評価をいっそう高めました。
 KTはこの曲で、2006年のアイヴァー・ノヴェロ賞の最優秀ソング部門を受賞しました。


 パンク・ロック黎明期に出現したパティ・スミスは、1977年にデビュー・アルバム「ホーセス」を発表しました。
 「ホーセス」は絶賛され、それによってパティは「パンクの女王」と呼ばれるようになります。
 「ホーセス」のアルバム・ジャケットには、ロバート・メイプルソープが撮影したパティの有名な白黒写真が使われていますが、この写真に感銘を受けたKTが書いた曲が「サドゥンリー・アイ・シー」なのです。


     
     パティ・スミス「ホーセス」


 歌詞には、美しさと大きな存在感を持つ女性を見て、「これが私のなりたい姿」だと突然悟った、ひとりの女性の心境が表されてます。
 自分を変え、人生を変えていこうと未来に立ち向かっている女性たちにとっては、とても心強いメッセージなのではないでしょうか。

 
 心もち歪ませたグルーヴィーなギターのカッティングと軽快なリズムは、たちまちテンションを上げてくれます。
 KTの歌声には、自然な「伝えたい思い」が満ちているように感じます。同時に、優しくて、甘い。
 ポップ・ロックのエッセンスが詰まったようなメロディーは、フレンドリーでほんの少しセンチメンタル。そのブレンド具合がなんともいえず温かくて、慌ただしく時間に追われていつの間にか何かを感じる力が鈍っている自分の心に響きます。


     


 『プラダを着た悪魔』は、ぼくの好きな映画のひとつです。
 なんといっても、エンディングで一瞬だけ見せるメリル・ストリープの微かな笑み、これを観るだけでも価値があると思います。
 「サドゥンリー・アイ・シー」は、『プラダを着た悪魔』のほかにも、テレビ・ドラマ『アグリー・ベティ』の主題歌としても使われています。
 ちなみにKTは、この曲でドラムを担当しているルーク・バレンと2008年に結婚(2013年離婚)しています。


     


 <歌 詞>

 <訳 詞>


◆サドゥンリー・アイ・シー/Suddenly I See
  ■シングル・リリース
    2005年8月29日
  ■歌・演奏
    KTタンストール/KT Tunstall
  ■作詞・作曲
    KTタンストール/KT Tunstall
  ■プロデュース
    スティーヴ・オズボーン/Steve Osborne
  ■録音メンバー
    KTタンストール/KT Tunstall(vocal, guitar, Synthesizer-bass, percussions)
    ルーク・バレン/Luke Bullen(drums, percussions)
  ■収録アルバム
    アイ・トゥ・ザ・テレスコープ(2004年)/Eye to the Telescope
  ■チャート最高位
    2005年週間シングル・チャート アメリカ(ビルボード)21位 イギリス12位
    2005年年間シングル・チャート イギリス69位



     
     『プラダを着た悪魔』オープニング


     
     2010.3.26 Live at 9:30 Club, Washington D.C.



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レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)

2022年01月08日 | ミュージシャン

【Live Information】


 実はぼくのCD棚には、レッド・ツェッペリンの公式アルバム全10枚がそろっています。
 でも、意識して買い揃えたわけではないのです。
 例えば、大好きなバンド「ビートルズ」もイギリス盤オリジナル・アルバムを全部持っていますが、これは明らかに「欲しくて買い集めた」ものなんですね。
 ツェッペリンのことは、ロック・ファンとしてはもちろん好きですが、「大好きなバンド」と思ったことは一度もありません。
 聞いただけでその曲のタイトルを全て当てられるわけでもないし、アルバムのタイトルを全部言えるわけではないし、バンドにまつわるエピソードをたくさん知っているわけでもないし(もちろんある程度は知っていますが)。
 といって、もちろん嫌いなわけでもありません。
 やっぱり敬意を込めて「偉大なバンド」だと認識していますし、好きな曲や好きなアルバムはいくつもあります。
 『ミュージック・ライフ』『guts』『ザ・ミュージック』など、当時の貴重な情報源だったロック雑誌にはツェッペリンの記事が載っていなかったことはなかった、と言っても過言ではないくらいでした。だから知らず知らずのうちにツェッペリンに関する知識が刷り込まれ、愛着めいたものが心に積もっていったのかもしれません。ちょうど巨人戦中心の野球中継を観ているうちに巨人ファンになってしまうように。


     


 レッド・ツェッペリンの音楽に最初に触れたのは中学時代です。
 1970年代中頃ですね。
 ヨシダくんという、ロックに詳しい友人がいました。
 彼にはたくさんのロックのレコードやロック・バンドについて教えてもらいました。
 ヨシダくんはお母さんとふたり暮らしでしたが、お母さんが飲食店を経営されていて夜はいらっしゃらなかったので、遅い時間に遠慮せず遊びに行くことができたんですね。
 彼の家には当時珍しかった家庭用ビデオ・デッキがあったり、当時のぼくの目には「たいへんなマニア」に映るくらいのいろいろなレコードがありました。
 そんななかである夜聴かせてもらったのが、レッド・ツェッペリンの「胸いっぱいの愛を」のシングル・レコードだったんです。


 パワフルに迫ってくるギター・リフは「かっこいい」の一言でしたが、一番ビックリしたのは、ちょっとアバンギャルドぽい中間部のフリー・インプロヴィゼイションでした。
 よく分からない。
 分からないんですが、その自由で常軌を逸した(と当時は思った)プレイと呪術的とも言える異様な雰囲気に、ビックリしつつも文句なく惹き込まれたんです。
 たぶんその夜は、「胸いっぱいの愛を」が入っているアルバム「レッド・ツェッペリンⅡ」を借りて帰ったはずです。


     


 「Ⅳ」(いわゆる『フォー・シンボルズ』)も、よく聴きました。
 あの名曲「天国への階段」をはじめ、「ロックンロール」「ブラック・ドッグ」などの有名曲が散りばめられていたからです。


 レッド・ツェッペリンといえば、ぼくとしてはまずはジョン・ボーナムのドラミングです。ズッシリとした重量感のある音色がたまらなく気持ち良いのです。「レヴィー・ブレイク」なんかがその最たるものではないでしょうか。
 ブルースに影響されたハード・ロック・バンドのイメージが強く、そういう曲の中にも好きな曲はたくさんありますが、フォークとかトラディショナルの影響を吸収昇華したアコースティックな曲も大好きです。「天国への階段」はもちろんですが、「サンキュー」がとくに胸に響くんです。心に沁み入る感じがするとでも言ったらいいのかな。
 ロバート・プラントの、メタリックな質感を持つ独特の歌声も印象的です。パワフルなシャウト、アコースティックな曲にもよく映える声質、攻撃的で自由度のある唱法で、半世紀を超えるロックの歴史の中でも稀有なボーカリストとして称賛されていますね。


     


 もちろんジミー・ペイジの個性的なギターと彼が生み出す数々のギター・リフ、ジョン・ポール・ジョーンズのボトムをしっかりと支える堅実なベースがあればこそのツェッペリン・サウンドですが、スルーできないのは時折りジョン・ポール・ジョーンズの弾くオルガンやピアノの存在です。


 レッド・ツェッペリンの曲の中で好きなものは、「胸いっぱいの愛を」「サンキュー」「移民の歌」「天国への階段」「ブラック・ドッグ」「時が来たりて」「永遠の詩」「レイン・ソング」などなどです。
 こうしてみると、「ファン」と言われてもしかたないくらいお気に入りの曲がありますね。


     
 

 今にして思うと、最初は「有名なバンドだから」「ロック通の人はみんなツェッペリンを知っているから」という軽い理由でツェッペリンのレコードを買っていたのかもしれません。またその自覚があるから好きなバンドを問われた時に「ツェッペリン」と答えたことがなかったのでしょう。
 でも、思い返してみて気づいたことですけれど、やっぱり「ツェッペリンが好き」だからレコードやCDを買い続けていたんでしょうね。
 

 


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不思議な導き

2022年01月03日 | 随想録

【Live Information】


年末に突発性難聴に見舞われました。
音がこもったように聴こえる症状を自覚したんですが、年末年始の慌ただしさの中で病院にも行けず、ダッシュで買いに行ったビタミン剤でどうにか持ち直しております。


元旦は無事に早起きして、近くの百間川の土手(実はここは日の出がよく見える穴場なのです)で初日を拝み、気分を一新。
一新すると行動的になったかというとそんなこともなく、じっと引き篭もり、シアワセな気分で静か~に元日を過ごしました。
いわば、コタツの中のネコ状態ですね。
音楽を聴きたいという欲求もありません。
そのかわり、ひたすら焚き火動画を流しておりました。
薪のパチパチはぜる音は最高です。
実は焚き火は趣味のひとつなのです🔥



実はぼくは、毎年お盆に法事はしていること、なにかと忙しいことを言い訳に、長らく墓参をしていませんでした。
ほんまにバチ当たりなことです
ところがこの正月、急にお墓参りをしたくなったのです。
墓所は、うちからかれこれ30~40km(片道約1時間半)ほど離れた高梁川流域にあるのですが、そのあたりはあまり土地勘もないうえに長年行っていないため記憶もさだかではありません。(全くバチ当たりなことです💦
でもとりあえず行けるとこまで行ってみよう、分からなかったらドライブをしたつもりで帰ってこよう、と決めて、2日の朝9時半ころに出発しました。


おぼろげな記憶を頼りに、目指した地点にはどうにか着いたんですが、そのあたりは河川の改修工事が行われていて、現場事務所はあれど墓地らしきところなんて見つかりません。
長年お墓の父たちをほうっておいた報いか、と思いながら、とりあえず車を降りてその辺りを歩いてみました。
かつて高梁川にあった渡し舟の舟着き場「水江の渡し」がありました。
渡し舟は、船頭さんが竹竿で漕いでくれるもので、時代劇でよく見かけるあれです。
ぼくも子どもの頃に乗ったことがあり、そのことを懐かしく思い出しました。



水江の渡し 船着き場


ふと道端を見ると、酒津八幡宮があるという表示があります。
「これはお墓参りがわりになるかもな、ついでに初詣がわりにも」と思って行ってみることにしました。
墓地があると思い込んでいたところから逆方向に、高梁川に沿って車を走らせると、小高い山の上の方にお宮が見えてきました。
正式には「川嶋ノ宮八幡神社」というんだそうです。
天暦元年(947年)に宇佐八幡宮から八幡大神を、天暦2年には宗像三神を勧請したという、古くからある神社です。
煙とナントカと一瞬で高い所が好きなぼくは、景色を眺めながら一歩一歩進んで行きました。
空には雲ひとつなく、数日前の冷え込みがうそのような日です。
お宮へ続く石段は、415段。
境内に着くころにはジャンパーを着ていると汗ばむくらいでした。
ひんやりとした空気がとても心地よい。








参詣を終えて、「お墓の場所は分からなかったけど、かわりに八幡さまには参ったし、もうあきらめて帰ろうかな」と思いながら来た道を戻っていた時、そこから枝分かれする道にさしかかりました。
その道の先の景色は記憶にありませんでしたが、ふと「どうせここまで来たのなら」と思い、車をその道の方へ進めてみました。
すると、なんとほんの数分で墓地に着いたんです。


広い墓所なので、父のお墓を探しながらなんとなく歩いていくうちにふとあたりを見回したら、いきなり祖母の名が刻まれた墓石が目に入ってきました。
もうこれは八幡さまのお導きかも❣️と心の中で手を合わせつつ、無事にお墓参りを済ませることができました。
墓石を前にいろいろ父に報告しつつ(たぶんあの世にいる方はすでにご存じなんですよね)、いろんなことが思い出されて、なんだか嬉しいやら懐かしいやらで、とてもしみじみしてしまいました。


線香もあげ、親父やご先祖さまに挨拶もし、「また来るね」とお墓に声をかけ、さあ帰ろうとばかり車に乗り込んだ時のことです。
エンジンをかけたとたんラジオ(FMを流しながら運転してたんです)から流れてきた曲は、なんと「Memories of You」だったのです。
「Memories of You」はジャズの名曲です。スピーカーから聞こえてきたのは、ジャズピアニスト渋谷毅さんの演奏によるものでした。
「あ〜✨💖」と思っちゃいました。
胸がいっぱいになった気がしました。
八幡さまの計らい?親父のイタズラ?
でも八幡さまも親父もジャズなんて知らんやろ〜😄


ちょっと不思議で、ちょっと驚きで、ちょっと感動したできごとでした。
とても嬉しかったな。



倉敷市南東部が臨めます


山陽自動車道が見えます

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明けましておめでとうございます

2022年01月01日 | Weblog~雑記

【Live Information】


 今年は年男。
 そして、今年から来年にかけて、身の回りのいろんなことがほぼすべて変わります。
 これだけガラリと変わることって、あまりないことかもしれません。
 正直、たいへんですし、重圧を感じます。
 でも、文字通りの「新たな人生」が楽しみでもあります。
 なんとなくワクワクもしています。


 今年のテーマは、(いや、"今年"ではなく、"今の"でもあるんですが)

 人の話を、最後まで聞く。聞き終えたあとは、先に自分が答えを出さない。また頼まれてもいないアドバイスはしない。

 肩書き学歴等ではなく、"その人自身"と付き合う。

 分け隔てしない。(例えば、紹介するなら全員を同じように紹介するし、お菓子をあげるならその場にいる人みんなに同じようにあげる、ってことです。当たり前のことなんですが、当たり前ではないできごとをたくさん目にしますので、改めて心に刻んでおこうと思います)

 小さな約束を守る。


 そして、少しずつでいいから音楽も深く勉強し、一歩一歩いい音に近づいてゆきたいと思っています。
 そうそう、身近にコロナ感染者が出ても、まず「お大事にね」と思える人間でいたい、とこれは固く心に誓っています。

 そんなわけで、今年も楽しく生きてゆこうと思います。


     
     今年の初日の出。令和4年元旦の岡山の日の出は7時13分。
     雲で見られないかも、と思っていましたが、今年も初日を拝むことができました。


 令和4年1月1日 
 
 

     

コメント (2)
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2022年1月のライブ予定

2021年12月29日 | 演奏スケジュール

【Live Information】


※お越しの際はマスクをご持参ください。
 また、状況によっては中止にせざるを得ないこともありますので、お店にご確認ください。
 諸々よろしくお願いします。



1月7日(金)
  岡山 ピアノ・バー
   岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F (tel 086-222-8162)
   【出 演】 美淋つゆ子(piano)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 21:00~、22:00~ (2回ステージ)


月8日(土)
  岡山 パラディ
   岡山市北区幸町3-10 友沢ビル4F (tel 086-801-3492)
   【出 演】 入江美佐子(piano)、皆木秀樹(bass)、本田暁之(drums)
   【料 金】 飲食代+ミュージックチャージ500円
   【演 奏】 21:00~ (3回ステージ)


月10日(月)
  岡山 ピアノ・バー
   岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F (tel 086-222-8162)
   【出 演】 西真理子(piano)、皆木秀樹(bass)、池田拓史(drums)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 21:00~、22:00~ (2回ステージ)


月13日(木)
  岡山 ピアノ・バー
   岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F (tel 086-222-8162)
   【出 演】 上森"picci"一洋(guitar)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~、21:00~ (2回ステージ)


1月15日(土)
  岡山 GROOVY 
   岡山市北区田町2-5-23 (tel 086-221-7721)
   【出 演】 山本博之(piano)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 2000円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~ (2回ステージ)


1月23日(日)  中止になりました
  加古川 喫茶いるか
   加古川市平岡町山之上149-8 (tel 0794-23-7917)
   【出 演】 石田"きゃさりん"和美(vocal)、貴村昌司(guitar, vocal)、松岡徹(guitar)、皆木秀樹(bass)
   【料 金】 ノーチャージ(チップ制/飲食代別途, 要オーダー)
   【演 奏】 15:00~ (2回ステージ)


月26日(水)
  倉敷 アヴェニュウ
   倉敷市本町11-30 (tel 086-424-8043)
   【出 演】 小野ハンナ(vocal, piano)、秋山もへい(sax)、皆木秀樹(bass)、本田暁之(drums)
   【料 金】 1000円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~、21:30~ (2回ステージ)


月29日(土)  中止になりました
  岡山 ピアノ・バー
   岡山市北区野田屋町1-11-10 清水ビル3F (tel 086-222-8162)
   【出 演】 笹倉明子(piano)、皆木秀樹(bass)、山口晃生(drums)
   【料 金】 1500円(飲食代別途)
   【演 奏】 20:00~、21:00~ (2回ステージ)


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布団や枕の曲

2021年12月12日 | ネタをたずねて三千里

【Live Information】


 まあミュージシャンという人種はバカ話に花が咲くものでして、
 さらに言うなれば、関西の方であるならばツッコミとかボケの応酬は日常茶飯事でございまして。


 先日の加古川市でのライブの日のこと。
 演奏後、毎回そのままお店で打ち上げがはじまるのですが、その日のギタリストで大阪在住のOさんは、
 「"遠くにある銭湯の曲"ってわかる? セント・トーマスやで、銭湯遠おます笑笑笑」などなど、まあ次から次へといろいろ笑いを生む方でした。
 まあぼくもテンションが上がってしまって、同じくらいしゃべり倒してしまったおかげで、先輩のK兄さんからは
 「キミらふたりを会わすんじゃなかった "混ぜるなキケン"やわ、ホンマ」
 とのお言葉をいただいて」しまいましたが。


 そうこうして盛り上がっているときに、Oさんが投下した
 「布団や枕の曲知ってる? なに知らん!? "寝具・寝具・寝具"やがな」
 に一同不覚にも爆笑してしまったワケです。
 Oさんは、「そんなに気に入ったんやったらあげるから使こてもええで笑」と気前よく言ってくださったんで、ありがたくいただいておきました。
 でも、コンボ(少人数編成のバンド)ではほぼやらない「シング・シング・シング」。
 ビッグバンドならともかく(映画「スイングガールズ」のクライマックスで演奏されてましたね)、ぼくはビッグバンドには加わっておりませんので、そんなギャグいただいても使い道がないんですね。


 それから半月ほど経ったあるライブでのこと。
 定期的に月一度おこなっているピアノさんとのデュオ・ライブなのですが、2セットあるうち後半はお客様のリクエストに応える構成になっているのです。
 するとその夜、出たんです、、、「Sing, Sing, Sing」のリクエストが。。。
 これはどう考えても神の思し召し
 MCをしていたぼくは、ここぞとばかり満を持してしゃべりましたとも。
 「次にいただいたのは、布団や枕についての曲です。では、"寝具、寝具、寝具"」www
 満席の客席は爆笑のウズですよ
 ありがとうOさん
 おかげでめっちゃウケました


 先週土曜はまた加古川でライブだったので、この話をOさんにしたのです。
 するとOさん、真顔で
 「そんなしょーもないことボク言うた?」
 


 
 加古川でのライブ。
 




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ポール・チェンバース時代の到来!?

2021年12月11日 | ネタをたずねて三千里

【Live Information】


 先日、家へ帰ってから聴いたCD。
 名ベーシスト、ポール・チェンバースのアルバム「Whims of Chambers」。
 1曲目のタイトル、なんだか最近よく耳にするぞ・・・。
 テレビからひんぱんに聞こえてきているような気がする。


 


 


 あ、そうか
 ついにポール・チェンバースの時代が再びやってきたんだそうだそうだそうに違いない!
 ワイドショーとかでも普通に取り上げられているということは、ジャズが主婦層にも浸透しているのかもしれない
 シブい時代がやってきたぞ~


 ちなみに「オミクロン」はギリシャ文字です。
 「小さいO(オー)」という意味です。
 つまり「オー+ミクロン(マイクロ)」ってことですね。
 じゃあ「大きいO(オー)はなんだ?」、という疑問が普通に湧いてきますが、それは「オメガ」(Ω)だそうです。
 「オー+メガ」ってことなんだそうですよ。






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