【Live Information】
あらかじめ仕入れた情報wによると、そんなに慌てて店に行かなくても大丈夫そうだったのですが、バッタかセミか知らんけどとにかく何かの虫がお知らせしてくれたのでしょう、なんとなく開場予定の17時より早めに店に行ってみると、すでに生まれたての行列ができているではないですか!
並ぶや否や、たちまち列は「何かの配給か」というくらいの長さになりました。
この夜のメンバーの立ち位置はとてもユニークで、円形というか、車座にセッティングしてありました。そして客席はその外側を取り囲む形でしつらえてありました。いわばドーナツの穴がステージ部分、食べられる部分が客席ってことですね。
つまりたいていのお客はメンバー誰かの背中を見ることになります。
どこで聴こうか悩んだ末、やはりベースの井上さんを見たいので、当夜は椅子を取り払って立ち見席となっていたカウンターへ陣取りました。そこがちょうど井上さんの向かいになるからです。
わざわざ早く来て立ち見を選ぶという、このよくわからない選択w
ところが場所取りをしてから気づいたのですが、井上さんが見える場所は目の前にいるホーンの三人の背中が視界に入るんです。このまさかの目論見違い・・・。
しかし日頃のぼくの行いに対する神様からのご褒美なのか、スタンバイした三人の間からは井上さんがしっかり見えるではありませんか!
そのうえホーン・セクションの方々の、いろいろ書き込んだ譜面も視界に入るというなんとも贅沢なオマケ付き!(演奏中譜面を目で追ってみたんですが、複雑なリズム譜に初見ではついて行けなかった)
しかも、音を出していない時にはトロンボーンの片岡さんが率先してしゃがんでくれたり。この気遣いは嬉しかったな。
この「立見席」には「立身席」という表示があって、出世でもする席なのか、それとも他のなにかのギャグかと思っていたんですが、思わぬラッキー・ワード、ラッキー・ポジションでした。
演奏曲目は、ほとんどこのセクステットのアルバム「Ⅻ」から。
すべてメンバーのオリジナルで、コンテンポラリー色の濃いものばかりです。
なんでも、リーダーの大西さんから「各自3曲ずつ書いてくること」という課題が出されていたそうです。
とにかく1曲終わるごとに割れんばかりの大拍手、最初から最後まで大へんな盛り上がりです。
白熱しまくる演奏は文句なく楽しく、聴いているこちらは血が騒ぎまくり、体が揺れまくりでした。
井上さん作のファンク系ナンバーでは井上さんとドラマーの高橋さんの織りなすグルーヴ感が気持ち良すぎて、体が動いてしまうのをとめることができません。
メンバーの個人個人の力量は言わずもがな。全員がリーダーを務めることができる実力を持っている、いわば「スーパー・グループ」です。
大西さんのリーダー・バンドではありますが、大西さんを含めて突出して誰かが目立つことはありませんでした。メンバー6人の総力が結集されているのはもちろん、それぞれの魅力がバランス良く散りばめられていたように思いました。
このライブはCD発売記念ツアーで、この夜が千秋楽でした。
「なぜこのCD発ツアーを行ったかというと、CDを発売したからです」というあまりにも当たり前な広瀬さんのMCwww
もちろんCDは買いました。いや、あんな演奏を聴かされたら買わずにはいられません。
7月12日には東京・有楽町でツアーファイナルがあるそうですが、大西さんの「ツアー・ファイナルは、ま、来れない距離ではないです、、、有楽町で(会場爆笑)やります。遠いですが、私たちは(こっちに)来てますので(再び爆笑)、たまには来てください(拍手喝采)」というなんだかオトコマエなMCwww
でも、もし聴きに行ったらきっと満足して楽しく帰れること請け合いです
2019年6月1日(土) 倉敷アヴェニュウ
大西順子セクステット
大西順子(piano)
井上陽介(bass)
高橋信之介(drums)
吉本章紘(sax, flute)
広瀬未来(trumpet, flugelhorn)
片岡雄三(trombone)