ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

人間万事・・・

2019年07月15日 | 随想録


【Live Information】


 先月下旬のことです。
 なんとなく降り出しそうな、薄曇りの土曜日でした。
 その日の夜は演奏の予定が入っていたので、それなら早めに家を出て、午後を町なかで過ごそうと思ったんです。お茶したり、CDショップや本屋さんに寄ったり、ぶらぶら散歩したり。そんな、予定を立てずに思いつきでフラリとどこかに行ってみるのって楽しいものですからね。


 そうだな、まずはたいてい土曜には行っている喫茶店でお茶しようか。
 と思っていたんですが、SNSに「諸事情で急遽15時には閉店しましたすんません」とのお知らせが・・・。
 アバウトにうっすら立てていた予定をすぐに変更し、今自分はどこに行きたいかしばし自問。すると、頭の中に豆電球が灯ったんです。 「そうだ!美術館に行ってみる、という手があるじゃないか
 これぞ神?守護霊?からの指令ではないでしょうか。
 「なんといいアイデア


 さっそく県立美術館のある天神町へ向かい、暖簾、ではなくて自動ドアをくぐりました。
 くぐったんですが、、、なんと、そこには「本日休館日だからここから入ったらイケナイよ(意訳)」の表示。
 行く先々が閉まってるて!
 どーゆーこっちゃこりゃあ!
 ・・・でも、たまにこういう時、ありませんか。
 だれかとお茶しようご飯行こう、と思って電話するところするところことごとく「ごめん先約が・・・」とか『ただいま電話に出られません』のアナウンス。
 まあこれもオオゲサに言えば運命というヤツなのかも、と気を取り直してしばし考える。
 そうだそういえば!そうじゃそうじゃ美術館といえばここの手前にオリエント美術館があったわ!
 ということで、すこ~しだけ後戻りしてオリエント美術館に入ってみると。  
 これが「当たり」だったのでした。


     


 西アジアの歴史的な遺物の数々が展示されていましたが、2000年以上の時間の重みや、西洋と東洋が混ざり合ったようなエキゾチックな雰囲気が面白くて面白くて。いろんな展示物から視線を外せなかったくらいです。
 おまけと言ってはなんですが、漫才の「笑い飯」のネタでおなじみの「鳥人」まで展示されている!
 この正式名称は「有翼鷲頭聖霊像」なんだそうです。鳥人!出席番号はチキンなん番!www
    

          

 
 閉館時間も近くなったので、オリエント美術館を後にします。
 そして「ここまで来たならあの喫茶店に寄らねば」と、斜め向かいにある喫茶店「コーヒー亭」へ。
 文字どおり、ぼくの好きな「珈琲店」とか「茶房」な感じがするお店です。何度かは寄ったことがあるのですが、客席から見て出口の上にビートルズの4人の写真が飾られてあるんです。それを見ながら飲むコーヒーの満足感、やっぱりちょっとアップしますね。
 それだけでも気になるのに、お店にはギターやサックスまで置いてあったり。
 まだお店の方には声をかけたことがないので、よけいに前から気になっていたお店なのです。


     


 開け放たれていた入口から入ってみると、おりしもマスターがギターを弾いているところでした。  
 かき鳴らしているのは、マウンテンのレスリー・ウェストのトレード・マークでもある「レスポール・ジュニア」。 いや~~マニアック~♡       
 でもなかなか人に話しかけられないたちのぼくは、キャロル・キングの写真や、ジミヘンとかジョン・レノンのTシャツなどが飾られてある店内を見渡すだけで満足なのです。  
 その時かかっていたCDは、ビートルズのアルバム「ミート・ザ・ビートルズ」、そのあとは「フォー・セール」。  
 そうするうちに常連さんらしきお客さんが入ってきて、マスターと話し始めました。そのうちに、ぼくにも「蒸すねえ」とか声をかけてくれたんです。そこからマスターを交えて、ビートルズや昔のロックの話になりました。やっぱり世代的にもこういう話題は盛り上ります。楽しかったのはモチロンのこと、なんだか嬉しかったです。
 

 「人間万事塞翁が馬」と言いますが、今日行きたいところがたまたま開いてなかったのは
 「おまえは今日はオリエント美術館とコーヒー亭へ行きなさいね」
 という神さまからのお知らせだったのかもしれません。  
 そして、そう思っていたほうが世の中が楽しく感じられますしね(^^)


     








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