青い影。なんてロマンチックな邦題なんでしょうか。
この曲は、プロコル・ハルム(PROCOL HARUM)という今ではなじみのなくなってしまったグループの代表曲であるとともに、1960年代のポピュラーソングを代表する、いやロック・ミュージックの歴史に残る名曲だといっていいと思います。
タイトルやバンド名を知らなくても、オルガンが奏でるイントロのメロディーは、音楽ファンのほとんどが知っているに違いないと思われます。それがオオゲサであるとしても、少なくともエレクトーンを習ったことのある人のほぼ100%はこの曲を知っているのではないでしょうか。
作曲はゲイリー・ブルッカー。
当時「パラマウンツ」でピアノを弾いていたゲイリーは、バンドが解散して間もないころに友人の紹介で詩人のキース・リードと出会います。意気投合したふたりは、バッハの管弦楽組曲第3番「G線上のアリア」(一説には、バッハのカンタータ第114番「目覚めよと呼ぶ声あり」、あるいはパーシー・スレッジの「男が女を愛する時」にインスパイアされたとも言われている)「青い影」を書きあげ、レコーディングするためにメンバーを募集します。こうして生まれたバンドが「プロコル・ハルム」です。
(追記:2005年、マシュー・フィッシャーが「ソロだけでなく、オリジナルのコード進行に重要な改変を加え、この曲にオルガンで貢献している」という理由で訴訟を起こした。足かけ5年の裁判のすえ、2009年にフィッシャーの言い分が認められた。)
当時は「ロックとクラシックの結婚」などと言われてもいたようです。
クラシックばかりでなく、R&Bのエッセンスもしっとり感じられるような、荘厳で重厚なサウンドには魅了されっぱなしです。
ぼくがこの曲と出会ってからすでに何千、いや何万回と聴いているにもかかわらずいまだに飽きません。自分にとってたいへん「相性の良い」曲であることだけは確かです。
プロコル・ハルムのファースト・アルバム『青い影』
ちなみに、聴衆を前にしてキーボードで弾くことのできた初めての曲がこの「青い影」だったのです。
高校2年の時でした。吹奏楽部にいたぼくは、この曲を演奏する時にオルガンを加えることをけっこう強めに提案しました。そしてムリを言ってエレクトーンを借りてもらい、本番で弾いたんです。いまだから正直に言えますが、バンドのサウンドなんかどうでも良かったんです。そんなことよりも、ただ自分がこの曲を人前で弾きたかっただったんですね(^^;)
そして、かつてはほかの面でも非常に助けてもらっていました。
オンナのコを口説くときのBGMとしてもこの曲を最大限に活用させて頂いていたんですね(^^;)
そういう意味でも懐かしく、思い出に残る曲です。
[歌 詞]
[大 意]
僕たちは軽やかにファンダンゴを踊った
車輪がダンスフロアを横切るように
僕は船酔いみたいな気分になったけれど
みんなは「もっと踊れ」と囃したてた
部屋の騒がしさは天井が飛んでしまうほどだった
もう一杯飲み物を、と僕たちが大声で呼んだら
ウェイターがトレイを持ってきた
※それからすぐ後のこと
粉屋の物語(注:妻に浮気された男の物語)をすると
彼女の顔は、幽霊のようになり
もっと蒼ざめていった※
彼女は言った「理由はなにもないけれど、真実は見てのとおりよ」
でも僕は自分が切り出すカードを探した
彼女をそうさせたくない
16人のヴェスタの巫女のひとりに罰せられ沖に流されるみたいに
僕は目を開けていたけれど
閉じていたのと同じだったのかもしれない
※~※くりかえし
◆青い影/A Whiter Shade Of Pale
■歌・演奏
プロコル・ハルム/Procol Harum
■シングル・リリース
1967年5月12日
■収録アルバム
青い影/Procol Harum(1967年)※アメリカ盤には収録されていたが、発売当時のイギリス盤には未収録。
■作 詞
キース・リード/Keith Reid
■作 曲
ゲイリー・ブルッカー、マシュー・フィッシャー/Gary Brooker, Matthew Fisher
■録音メンバー
[ プロコル・ハルム/Procol Harum ]
ゲイリー・ブルッカー/Gary Brooker (vocal, piano)
マシュー・フィッシャー/Matthew Fisher (organ)
レイ・ロイヤー/Ray Royer (guitar)
デヴィッド・ナイツ/David Knights (bass)
ビル・エイデン/Bill Eyden (drums)
キース・リード/Keith Reid (lyrics)
■チャート最高位
1967年週間チャート アメリカ(ビルボード)5位、イギリス1位
1967年年間チャート アメリカ(ビルボード)38位
プロコル・ハルム『青い影』
プロコル・ハルム『青い影 1968』
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TBどうもありがとうございました
「音楽人」ということは、プロのミュージシャンでいらっしゃるのかな?そして日常ではなく「日乗」とはなぜ?うーむ、謎は深まるばかりです。今から過去記事なども読ませて頂きます。
今後ともよろしく!
え~まず「音楽人」ですが、これはですね、総合的に「あたしゃ~もう一生音楽と仲良くしていくつもりなんですじゃ」と思ってる人間、ってことだと思ってください
で、「日常」は【ひごろ】ってことで、「日乗」は【日誌】とか【日々の記録】という意味だったと思います。ちょっとカッコつけてみました、エヘヘ
こちらこそどうぞよろしくお願いします!
初めまして。
oldbluesさんのところのTBを辿ってやってまいりました。
堅い話、柔らかい話、専門的な話のブレンドが絶妙ですね。
これからも楽しく読ませていただきます♪
はじめまして。
とてもうれしいコメントです。どうもありがとうございます。
そういう風に読んで頂いてると思うと、ますます張り切ってネタ探しに力を入れていきたいと思います(笑)。
こちらこそ、どうぞよろしくお願いします~