貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

仙台堀川の水辺の(俳句)の散歩道 その2

2017-06-13 08:26:40 | 日記
仙台堀川の水辺の(俳句)の散歩道 その2

二番目の句は、千住の句。

「行春や 鳥啼魚の 目は泪」



※ 杉風の別邸前を流れる隅田川を舟で下っ

た芭蕉と曾良は、千住で下船する。

 ここで、江戸の門弟達と別れ、奥の細道

の旅への第一歩を踏み出す。

 「行く春」は暮春。終わりを告げる春と

ともに、自らも門弟達との別れ、去りゆく

人になっていく。

 春を惜しむ鳥や魚と、門弟達との惜別の

情が、重なっている。


三番目の句は、日光。

「あらたふと 青葉若葉の 日の光」



※当時は、下野の国、今の栃木県に入る。

陰暦3月30日、日光山に辿り着く。

翌日、日光東照宮を参拝。

今の暦だと5月19日である。

 「あらたふと」は、感嘆の言葉。

 日の光に、きらきらと輝く初夏の青葉、

若葉に自然の美しさに畏怖の念を抱く。

 今も尚、その感情を抱かせる日光である。