諏訪の穂屋での神事を歌に!
令和3年6月14日(月)
昨夜は雨が降り、今朝もかと
思いきや曇天、今日射しも出始めている。
今日も夏なのに雪景色。
雪ちるよ
穂屋の薄の
刈残し
雪が降り散るこの枯れ薄は、
祭の穂屋を作った際に、刈残した物か、
の意。
穂屋・・・7月27日前後、
諏訪大社の御射山祭で、
神事用に萱や薄で葺いて作られる
仮小屋のこと。
西行
「信濃野の
ほやの薄に 雪散りて
下葉は色の 野辺のおもかげ」
(撰集抄)をもとに創作したとみられる。
元禄三年(1690)の作。
芭蕉に冬の信濃路を旅した事実は
ないという。
◎ 諏訪上下両社のお祭で、
萱や薄で屋根を葺いた穂屋での
神事がある。
冬の信濃路を行くと、
その時に刈残した薄に、
雪が降って如何にも寒々としている。
雪の冷たさ、寒さとともに、
その地方の伝統的な神事を好ましく思い、
俳諧に詠み込んだ温かい俳諧師の心が
感じられる。