こしの白根
令和3年6月20日(日)
風かほる
こしの白根を
国の花
心地よい風の中、向こうには、
この国の精華ともいうべき白山が見える、
の意。
元禄二年の作。越路にあっての吟。
「こしの白根」・・・白山。
こし(越)は北陸地方の古称。
「国の花」・・・一国を代表する花。
◎ 「風かほる」とは、風が青葉の香りを
漂わせながら爽やかに吹いていること。
残雪を、夏になっても見せてくれる
白花は、まさしく越前国の花であろう。
むろん、越中からもよく見える。
羽田から小松に向かって飛行機に乗って、
ふと下を見ると、白山の残雪が美しく
輝いているのが見える。
下界に降りても、遠くの高いところに
連なる白山は実に美しい。
ここでも風と香りが渾然となっている。
芭蕉は風の匂いが好きなのだ。
と、師匠は語る。