☆実は、今週末の公開作品で最も待望していた作品です^^;
期待は裏切られず、苦笑いしつつ十全に楽しんだ。
例えるなら、『ガラスの仮面』的な、大時代的なライバル関係の物語である。
オペラのトップを目指す、セレブな娘と貧しい娘の愛憎の大河ドラマである。
原作は、私の世代で姉妹がいる者には馴染みの深い少女漫画家・一条ゆかりだ。
最近、『有閑倶楽部』がドラマ化などされて若い人にも、いまだに人気のようだ。
少女マンガ界の「本宮ひろ志」的に捉えればいいのかな。
『プライド』は連載継続中の作品のようだが、いまだに、このような「若きいやらしさ」を描ける作家というのは非凡だとしか言えない。
そして、得てしてかような擬似大河ドラマは、舞台や美術が追いつかなくて、チープになってしまうものだが、この作品では、その辺は見事にセッティングされていた。
最近の邦画の隆盛は、チープ感の消失にあると思う。
◇
面白いのが、主役・史緒を演じるステファニーで、いまいちアナクロチックなセレブお嬢様を、ギリギリのリアリティで演じていた。
ハーフだからかガタイが良く、顔が鋭角的な美形なので、私には「ニュー・ハーフ」のように見えてしまうのが辛かった・・・^^;
でも、そんな視聴者の感想に頓着なく物語が進んでいくところが、いかにも「お嬢様」っぽかった^^;
もう少しステファニーについて語れば、巨乳であり、顔も含めて、体がボリューミーである。
かような女性は、一時期のアートビデオ(SM)のAV女優によく見られたものだ^^;
正直、私は、彼女の水着姿が見たかった。
実は、私、このステファニーのもったり具合を予告編で見て、この作品を観たくなったのだ^^;
目がいつも据わっていて、それが魅力的だった。
◇
そのライバルの萌を演じる満島ひかりだが、この子の演技はうまかった。
こじんまりとした仔猫のような娘だ。
普段は可愛いのだが、心の中に、僻み妬み嫉みが生じると、瞬間に表情が変わる。
小悪魔的な魅力に思いたいのだが、その言葉から、どうしようもない「育ちの悪さ」が見えてしまい、いっそ、憐れに感じてしまうのだ。
金子修介監督の演出はきめ細かに、そんな満島ひかりの演技力を引き出している。
◇
それに絡むのが、音楽業界の権力者・神野(及川光博)であり、音楽的才能に溢れた若者・蘭丸(渡辺大)だ。
その二人は、財力と才能の準シンボルでもあり、主演の娘二人も、財力と才能への思いで揺れ動く。
渡辺大が、クラブの彩りとして、女装でピアニストしてるのも面白かった。
更に、女の良かれ悪しかれの準シンボルとして、銀座のクラブママ(高島礼子)と、神野秘書の有森(新山千春)がいて、物語のテーマに重層性をもたせてくれていた。
◇
長いタームを描いた原作の、面白いところを抽出した作品でありながらも、2時間ちょいの上映時間に、足早なダイジェストを感じさせられることはなかった。
史緒など、上映が開始されてからわずかな時間で、セレブから、あれよあれよと転落していくのだが、そこにあまり無理が感じられないのが作り手のうまさだった。
うん、ささやかだが、山本教授(由紀さおり)と松島春子(五大路子)の、過去の、プリマドンナを争うライバル関係のサイドストーリーや、蘭丸の彼女役の黒川智花の屈託なさも良かったな~。
面白かったのである^^
(2009/01/18)
期待は裏切られず、苦笑いしつつ十全に楽しんだ。
例えるなら、『ガラスの仮面』的な、大時代的なライバル関係の物語である。
オペラのトップを目指す、セレブな娘と貧しい娘の愛憎の大河ドラマである。
原作は、私の世代で姉妹がいる者には馴染みの深い少女漫画家・一条ゆかりだ。
最近、『有閑倶楽部』がドラマ化などされて若い人にも、いまだに人気のようだ。
少女マンガ界の「本宮ひろ志」的に捉えればいいのかな。
『プライド』は連載継続中の作品のようだが、いまだに、このような「若きいやらしさ」を描ける作家というのは非凡だとしか言えない。
そして、得てしてかような擬似大河ドラマは、舞台や美術が追いつかなくて、チープになってしまうものだが、この作品では、その辺は見事にセッティングされていた。
最近の邦画の隆盛は、チープ感の消失にあると思う。
◇
面白いのが、主役・史緒を演じるステファニーで、いまいちアナクロチックなセレブお嬢様を、ギリギリのリアリティで演じていた。
ハーフだからかガタイが良く、顔が鋭角的な美形なので、私には「ニュー・ハーフ」のように見えてしまうのが辛かった・・・^^;
でも、そんな視聴者の感想に頓着なく物語が進んでいくところが、いかにも「お嬢様」っぽかった^^;
もう少しステファニーについて語れば、巨乳であり、顔も含めて、体がボリューミーである。
かような女性は、一時期のアートビデオ(SM)のAV女優によく見られたものだ^^;
正直、私は、彼女の水着姿が見たかった。
実は、私、このステファニーのもったり具合を予告編で見て、この作品を観たくなったのだ^^;
目がいつも据わっていて、それが魅力的だった。
◇
そのライバルの萌を演じる満島ひかりだが、この子の演技はうまかった。
こじんまりとした仔猫のような娘だ。
普段は可愛いのだが、心の中に、僻み妬み嫉みが生じると、瞬間に表情が変わる。
小悪魔的な魅力に思いたいのだが、その言葉から、どうしようもない「育ちの悪さ」が見えてしまい、いっそ、憐れに感じてしまうのだ。
金子修介監督の演出はきめ細かに、そんな満島ひかりの演技力を引き出している。
◇
それに絡むのが、音楽業界の権力者・神野(及川光博)であり、音楽的才能に溢れた若者・蘭丸(渡辺大)だ。
その二人は、財力と才能の準シンボルでもあり、主演の娘二人も、財力と才能への思いで揺れ動く。
渡辺大が、クラブの彩りとして、女装でピアニストしてるのも面白かった。
更に、女の良かれ悪しかれの準シンボルとして、銀座のクラブママ(高島礼子)と、神野秘書の有森(新山千春)がいて、物語のテーマに重層性をもたせてくれていた。
◇
長いタームを描いた原作の、面白いところを抽出した作品でありながらも、2時間ちょいの上映時間に、足早なダイジェストを感じさせられることはなかった。
史緒など、上映が開始されてからわずかな時間で、セレブから、あれよあれよと転落していくのだが、そこにあまり無理が感じられないのが作り手のうまさだった。
うん、ささやかだが、山本教授(由紀さおり)と松島春子(五大路子)の、過去の、プリマドンナを争うライバル関係のサイドストーリーや、蘭丸の彼女役の黒川智花の屈託なさも良かったな~。
面白かったのである^^
(2009/01/18)