『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[『ヱヴァ:破』を観た(四観目:視姦/弛緩/史観)]

2009-07-03 23:29:24 | 新・物語の感想

☆私は、『スターウォーズ』の新作が公開されたときの、アメリカの映画館の前に並ぶ行列で、メディアのインタビューを受けたファンの「あと、5回は観に行くゼ!^^」などのセリフに、白い視線を向けていたものだが、今は気持ちが分かる。

 かつて、漫画家のとり・みきが、原田知世に夢中で、一日に何回も『時をかける少女』をビデオ鑑賞していたが、今、私は、その気持ちが分かる。

 『ダークナイト』に夢中になって、どなたかが「8回目の鑑賞です」などとブログに書いていたが、今、私には、その気持ちが分かる。

 本日の午前、遅番の仕事前に、『ヱヴァ:破』の四度目の鑑賞に赴いた。

 ・・・いや、他の映画を観ても、これ以上の面白さを提供してくれる作品があるとは思えないのだ。

 大人はいい。

 数度観た映画であろうとも、モーニングの1200円の鑑賞代など、出すのは屁でもない^^;

   ◇

 しかし、関係ないけど、朝の<MOVIX昭島>の駐車場前には、交通事故があったらしく、救急車やパトカーがいっぱい止まって^^;

 それから、映画鑑賞後、何故だか、<シアター2>の前には、私と因縁深き<MOVIX昭島の女支配人>が立っていた。

 私は、この方が健在であるとホッとする。

      [<MOVIX昭島>音響設備の話の決着、そして…](クリック!)

 上記の問題を通し、私と女支配人の関係は深まった・・・。

   ◇

 さすがに、4観目ともなると、かなり余裕を持って視ることが出来る。

 『今日の日はさようなら』や『翼をください』のシーンになると、そのピアノ前奏が始まると、「来た来た来たーッ!」と思う。

 おそらく、6観目ぐらいの綾波救出シーンでは泣いてみようと思う。

 泣いても恥ずかしくない。

 素晴らしいシーンだ。

 何が素晴らしいかと言うと、そこには、近年、蔑ろにされ続けている「精神力の強さ」が徹底的に描かれているからだろう。

 それは『キン肉マン』の「火事場の馬鹿力」を思い出し、『聖戦士ダンバイン』の「オーラ力(ちから)」のようでもあり、『伝説巨神イデオン』の「無限力(ちから)』を髣髴とさせつつ、それ以上に崇高なのである。

 それが、前シリーズでは、悩み・病み続けていたシンジ君によって発現されるのだから、衝撃とともに喝采するしかない。

 救われるときの、裸で膝を抱えた綾波の、くしゃくしゃの髪の幼児のようなあどけない表情・・・、可愛いね^^;

   ◇

 私は、綾波の登場シーンで、一番エロいシーンを見極めたよ^^

 それは、アスカ初登場で、静々とその場を去る綾波レイのプラグスーツを着たお尻の微動である^^

 その「撫で肩」とともに、実に綾波らしいッす!

   ◇

 ・・・で、そのアスカ登場シーンだが、やっぱ可愛い。

 とにかく、アスカの、他者を見下す態度に、「美少女に翻弄されたい中年男」は興奮する。

 足払いされて、ツカツカと見下されるシーンの畳み掛けは見事である。

 ・・・が、私など、イメージ上では、それは興奮するシチュエーションなのだが、きっと、アスカみたいな生意気な少女が近くにいたら、キレて、男の力で組み伏せてしまうだろう。

 イメージの世界と、現実の世界での、私の、自分の役割分担が違うのは何故だろうか・・・^^;

   ◇

 マリは、自己分析の既に済んでいる大人びた14歳である(14歳なの!?)。

 マリが、冒頭での使徒との戦いで、架設5号機の状態を、箇条書きで語るシーンがあるが、

 それは、後に、アスカが、3号機に乗り込む前に、ミサトさんに自己分析を箇条書きで語るシーンと、

 対になるものであろう。

 ・・・マリはかなり大人である。

 その大人の視線(庵野氏の成長でもある)が、この作品に抑制を加えている。

 マリの口調は、「・・・だから、いい!」がある。

 とても可愛い言い回しだ。

 作中で三回使われているので、皆さん、確認を!

   ◇

 明日も仕事が早いので、これにて今回は終わるが、もうちょい語る。

 この作品、非常に密度が濃い。

 そこには、大胆な省略と、緻密な計算がある。

 例えば、シンジとアスカのお弁当エピソード。

 お弁当を作らなかったシンジをアスカが責めるシーンから、一気に話が翌日の弁当ネタに飛ぶ。

 普通なら、間に、全く別のエピソードを入れて、時間の経過を印象付けてもいいはずだ。

 また、矢継ぎ早な展開の中で、レイと碇司令の食事シーンや、エレベーターでのレイとアスカの恋愛問答、絶望したシンジを説き伏せようとするミサトさん、・・・それらのシーンは、非常に時間を取り、声優に名演技を引き出させている。

 実に、緩急が自在である。

 ダイジェスト感を、けして観客に与えるようなことはしないのだ。

                         (2009/07/03)