☆私は、『スターウォーズ』の新作が公開されたときの、アメリカの映画館の前に並ぶ行列で、メディアのインタビューを受けたファンの「あと、5回は観に行くゼ!^^」などのセリフに、白い視線を向けていたものだが、今は気持ちが分かる。
かつて、漫画家のとり・みきが、原田知世に夢中で、一日に何回も『時をかける少女』をビデオ鑑賞していたが、今、私は、その気持ちが分かる。
『ダークナイト』に夢中になって、どなたかが「8回目の鑑賞です」などとブログに書いていたが、今、私には、その気持ちが分かる。
本日の午前、遅番の仕事前に、『ヱヴァ:破』の四度目の鑑賞に赴いた。
・・・いや、他の映画を観ても、これ以上の面白さを提供してくれる作品があるとは思えないのだ。
大人はいい。
数度観た映画であろうとも、モーニングの1200円の鑑賞代など、出すのは屁でもない^^;
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しかし、関係ないけど、朝の<MOVIX昭島>の駐車場前には、交通事故があったらしく、救急車やパトカーがいっぱい止まって^^;
それから、映画鑑賞後、何故だか、<シアター2>の前には、私と因縁深き<MOVIX昭島の女支配人>が立っていた。
私は、この方が健在であるとホッとする。
[<MOVIX昭島>音響設備の話の決着、そして…](クリック!)
上記の問題を通し、私と女支配人の関係は深まった・・・。
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さすがに、4観目ともなると、かなり余裕を持って視ることが出来る。
『今日の日はさようなら』や『翼をください』のシーンになると、そのピアノ前奏が始まると、「来た来た来たーッ!」と思う。
おそらく、6観目ぐらいの綾波救出シーンでは泣いてみようと思う。
泣いても恥ずかしくない。
素晴らしいシーンだ。
何が素晴らしいかと言うと、そこには、近年、蔑ろにされ続けている「精神力の強さ」が徹底的に描かれているからだろう。
それは『キン肉マン』の「火事場の馬鹿力」を思い出し、『聖戦士ダンバイン』の「オーラ力(ちから)」のようでもあり、『伝説巨神イデオン』の「無限力(ちから)』を髣髴とさせつつ、それ以上に崇高なのである。
それが、前シリーズでは、悩み・病み続けていたシンジ君によって発現されるのだから、衝撃とともに喝采するしかない。
救われるときの、裸で膝を抱えた綾波の、くしゃくしゃの髪の幼児のようなあどけない表情・・・、可愛いね^^;
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私は、綾波の登場シーンで、一番エロいシーンを見極めたよ^^
それは、アスカ初登場で、静々とその場を去る綾波レイのプラグスーツを着たお尻の微動である^^
その「撫で肩」とともに、実に綾波らしいッす!
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・・・で、そのアスカ登場シーンだが、やっぱ可愛い。
とにかく、アスカの、他者を見下す態度に、「美少女に翻弄されたい中年男」は興奮する。
足払いされて、ツカツカと見下されるシーンの畳み掛けは見事である。
・・・が、私など、イメージ上では、それは興奮するシチュエーションなのだが、きっと、アスカみたいな生意気な少女が近くにいたら、キレて、男の力で組み伏せてしまうだろう。
イメージの世界と、現実の世界での、私の、自分の役割分担が違うのは何故だろうか・・・^^;
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マリは、自己分析の既に済んでいる大人びた14歳である(14歳なの!?)。
マリが、冒頭での使徒との戦いで、架設5号機の状態を、箇条書きで語るシーンがあるが、
それは、後に、アスカが、3号機に乗り込む前に、ミサトさんに自己分析を箇条書きで語るシーンと、
対になるものであろう。
・・・マリはかなり大人である。
その大人の視線(庵野氏の成長でもある)が、この作品に抑制を加えている。
マリの口調は、「・・・だから、いい!」がある。
とても可愛い言い回しだ。
作中で三回使われているので、皆さん、確認を!
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明日も仕事が早いので、これにて今回は終わるが、もうちょい語る。
この作品、非常に密度が濃い。
そこには、大胆な省略と、緻密な計算がある。
例えば、シンジとアスカのお弁当エピソード。
お弁当を作らなかったシンジをアスカが責めるシーンから、一気に話が翌日の弁当ネタに飛ぶ。
普通なら、間に、全く別のエピソードを入れて、時間の経過を印象付けてもいいはずだ。
また、矢継ぎ早な展開の中で、レイと碇司令の食事シーンや、エレベーターでのレイとアスカの恋愛問答、絶望したシンジを説き伏せようとするミサトさん、・・・それらのシーンは、非常に時間を取り、声優に名演技を引き出させている。
実に、緩急が自在である。
ダイジェスト感を、けして観客に与えるようなことはしないのだ。
(2009/07/03)