『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[映画『ドゥームズデイ』を観た]

2009-09-21 01:11:12 | 物語の感想
☆夜遅いので短信ですいません^^;

 昼間の鑑賞で、20日は、<MOVIXの日>で1000円均一だと知り、再びレイトショーを観てきました。

 ・・・またぞろ、ゲーム作品の映画化と思いきや、オリジナル作品らしく、好感^^

 また、序盤、やや硬質な作品作りだったので、『マックス・ペイン』の再来を危惧したのだが、

 伝染病から長大な塀で隔離された、舞台となるスコットランドに、主人公らの作戦チームが乗り込み、そして、全滅していたと思われた住人が「フーリガン」化して襲ってきてからは、最高の能転気アクションが乱れ撃ちで夢中になった。

 ウィルスの所為か、国民性かは分からないが^^; 「フーリガン」どもは、主人公チームの最新銃器にもひるまず、「屈託なく」襲い掛かってくる。

 それはまさに、様式美を見るようだ。

 MTVのような細かいカットバックのアクション編集は、意味が分からないの一歩手前でテンポの良さを感じさせてくれる。

 主人公の機能的マッチョの女・シンクレア(ローナ・ミトラ )は、無駄のない動きで戦ってくれる。

 マッチョと言うと女性的な魅力に欠けるように思われようが、目に優しさと悲しさがあり、なかなか可愛い^^

 物語序盤の幼女時代はもっと可愛いが^^

   ◇

 英国の古式ゆかしいパンク的退廃の世界が、隔離された世界に広がっている。

 そこのモヒカンのリーダーだが、カリスマが全くなくて、それが妙な凄みに変じていて面白かった。

 クライマックスの戦いでも、その初めのほうで、シンクレアの運転する車に飛び乗ってきて、最期の最後まで車に上半身を滑り込ませて戦ってくれる。

 直情型の哲学のない粋な野郎である^^;

   ◇

 先ほども書いたが、戦いそれ自体は、MTV的で分かりやすいとは言えない。

 ムードで押し切る形だ。

 しかし、生き物の損壊だけは、やたらと丁寧に描く。

 人が撃たれると肉片が飛び、ウサギも弾け、牛は内臓を炸裂させる。

 装甲車に踏まれた男は四散し、装甲車の運転手は射抜かれ、も一人の運転手は頚動脈をカットされ、チームのメンバーは生きながら焼かれ、フーリガンどもの食糧になる。

 副首領の女はスパッと首を切られ、それでも首領の車の助手席に乗せられ、ボーガンで射られる。

 枚挙に暇がない^^;

 三人で見に行ったのだが、

「ストレス解消にいい」

「知人が死ぬのは辛いのに、映画だと痛快なのは何故?」

 が、私以外の二人の感想^^;

   ◇

 素晴らしいのが、物語を『バイオハザード』シリーズや『ニューヨーク1997』シリーズのレベルで終わらせていないことだ。

 フーリガンどもが巣食うグラスゴーから、更に主人公たちは旅をする。

 峠をトンネル状に貫通した軍事施設などを通り、他の首領の仕切る町に行く。

 そこら辺の展開が、私には『ロード・オブ・ザ・リング』的で面白かった。

 「処刑人」と言うのが、足音を響かせて登場するのも、バルログ出現時を髣髴とさせた。

 辿り着いたのは、中世風の町・・・。

 剣と弓矢と甲冑の世界だ。

 ふんだんに制作費が掛けられているらしく、セットにちゃちさがなく、物語も面白い^^

   ◇

 そして、「マッドマックス」的なカーアクションのクライマックスだ。

 雰囲気はジョージ・ミラー風であるものの、そのアクションは全く別物で、これはこれで実にスピード感があって面白かった。

 (注)・・・今、ジョージ・ミラーを、いちお引用間違えしていないか検索してみたら、なんと! 新作『マッドマックス4/フューリーロード』の製作予定があるそうだ^^v

   ◇

 ・・・作品自体は痛快で、実に面白かったのだが、惜しむらくは、『ドゥームズデイ』には、物語のテーマの根底を為す思想や哲学が全く感じられなかったことは痛い。

                                     (2009/09/21)
コメント (8)
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