『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
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[映画『ゴールデンスランバー』を観た]

2010-02-01 17:53:08 | 物語の感想
☆面白かった。

 この原作者は、主に仙台を舞台にして数々の作品をものしているとのことで、

 総理大臣の暗殺犯とされた主人公・青柳は、自分を陥れた奴らと戦うために、仙台市街を『ダイハード』風に縦横無尽に走る。

 もちろん、アクションもあるのだが、『ダイハード』的と言うことは、その面だけでなく、伏線の張り方や、個性的な登場人物との絡み、マスコミの使い方等の細やかさが、

 下手な特撮アクションし洋画に対抗しようとする、これまでの先行作品と異なり、邦画の小技を効かした強みを前面に押し出している感じだ。

 そこに、ビートルズの名曲『ゴールデンスランバー』を通し(私はビートルズ好きだが、この歌には馴染みがない)、主人公と、かつての仲間たちとの青春をノスタルジックの一歩手前のリアルで描写するのが、この原作者流か。

 青柳役の堺雅人は『クヒオ大佐』に続いて良いし、うーん、竹内結子は、やっぱ可愛い。

 その他にも、良い役者を面白い役でうまく配している。

   ◇

 『重力ピエロ』『フィッシュストーリー』を見ても思ったのだが、この原作者の作品には、独特の限界と、独特のブチ切れがある。

 今回も、主人公は、100%の勝利を得られない。

 作者には、運命へのある種の諦観がある。

 それは、先の作品における、レイプ妊娠の悲劇や、先輩に強引に女を取られるといった現実的な進行に代表できる。

 今作品も、主人公は、その後の人生にビハインドを負うことになる。

 しかし、同時に、これまで、悪人を殺して法に問われない主人公や、

 今作の、青柳に協力する「気の良い通り魔少年」と言う、通常のモラルに問われない展開を用意してもいる。

 どうにもならない運命には、正攻法では太刀打ちできない。

 そこら辺が、新しい「常識」を持った新世代の代表としての伊坂幸太郎の持ち味なのだろう。

 面白かった・・・^^

                                          (2010/02/01)