☆私には休みがなく、残業を終えた一昨夜も、翌日(昨日)が5時半起きなのに、深夜0時過ぎに終わる先行ロードショーを頑張って見に行った^^
この物語は、オリジナルが公開されたときから言われていたことだが、「ヤング版『ロッキー』」であり、
私は、その「ドン底から努力で這い上がる少年」の姿に、男が求める「不屈の魂の素晴らしさ」と言う不変のテーマを見い出し、定番として楽しめるだろうと思った。
実際、楽しく見た。
ただ、この新版の予告編が行なわれはじめた当初から、私にはずーっと、黒人の少年と中国の生活の取り合わせに非常に違和感が起こっていた。
何でなんだろ?
なんだかんだ言っても、私はアジア人で、その大事な民族的核心の部分に、黒人が入ってくることが嫌なのか?
白人ならば、物語上の一ひねりとして許せる感じもするのだが、それは、白人コンプレックスなのか?
ちなみに、『ラスト・サムライ』や『ドラゴン・キングダム』でも、私は、その点においては違和感が起こった。
そして、つい最近、2ちゃんねるのヘッドラインを見ていたら、こんな下らないタイトルのスレッドがあった。
タイトルしか見てないんだけど、何とも言えない気分が起こった。
<もまえら、黒人の握った寿司を食えるか?>
・・・いや、差別的発言の酷い問い掛けだが、私、想像したら、とても嫌になり、「そんなものは食えない」と思った。
差別的と言われてもいいが、どちらかと言うと「生理」の問題だ。
◇
さて、作品自体の出来は非常に良く、終盤の勝利のカタルシスに向かって、見事な段階を積み重ねていた。
シングルマザーの中国工場への転勤で上海に来た12歳の黒人少年ドレ・・・、
端正な顔で、髪もドレッドでお洒落だ。
とても可愛い顔で、私の甥っ子に似ている(日本語版もやっているので、甥を連れて行こうかな?^^)。
さっそく遊びに出るが、そこで知り合った女の子との関係を咎められ、中国人少年たちにボコられる。
少年たちは、厳しいカンフー教室の優秀な生徒達であった。
そのアクションはスピーディーで、痛い!
ドレは学校に入るが、そこにはくだんの女の子がいて嬉しいのだが、奴らもいて、イジメに遭う毎日となる。
うまいのが、最初の戦いのとき、ボコられつつも、ドレが相手のリーダー格に一矢報いて、その顔にパンチをヒットさせるところだ。
これで、ドレの持つ潜在能力が感じられた。
だが、その潜在能力の引き出し方を知らないドレは、学校などでも、悪ガキの姿を見ると避けるようになる。
この辺の、主人公としては情けない姿も、ドレを演じている少年の演技とともに、リアルだ。
作品全体を通し、ドレの挙動やセリフは実に子供らしく、特に、教育熱心で優しい母親との絡みは、自分の子供の頃を思い出させられて笑った^^
・・・苛められる展開は、見ていてこっちもストレスがたまる。
しかし、それを経ないと、ラストの逆転劇の痛快さが生まれない。
不愉快な展開もおざなりには出来ない。
作り手は、お母さんや、先生や、ガールフレンドなどを配し、飽きさせずにテンポ良く物語を処理していく。
また、ドレを勝利に導く師として、ドレの住んでいるアパートメントの管理人としてコウ先生がいるのだが、ドレの中国生活の喜怒哀楽の節目節目で、うまい具合に彼が出来わすのだが、そこら辺の作りもうまい。
ジャッキー・チェン・・・、枯れ具合が実に良い。
ドレのカンフーの先生となるも、彼のアクションはほとんどない。
だが、管理人としてのバスルームを直す作業の合間に、ドレに向かって、歯磨きの蓋を指で弾く・・・、それだけでも楽しい^^
◇
コウ先生の教え方は、非常に面白かった。
家に帰ったら、上着を投げ捨てて母親に怒られるだらしないドレを知っているので、
訓練は、木の突起部に、着ていた服を脱いで投げ捨てて拾って掛ける・・・、という行為を、ドレに繰り返させることから始まる。
晴れの日も、雨の日も、それを繰り返させられる。
だが、ある日、その動きこそが、戦いの基本のアクションであったことが分かる。
マンガ的である。
しかし、面白いし、マンガ的に説得力がある。
映画だからいいのである^^
さて、悪ガキどもとの決着は、カンフー大会でつけることになる。
どうやら、彼らの悪いメンタリティは、彼らの通っている道場の師範によって培われている。
・・・そこまでに、カンフーの聖地でのインスピレーションや、ガールフレンドとの別離、コウ先生の苦悩の判明などがあり、最終決戦までに、こちらの気持ちは高められていく。
ただ、コウ先生がいつもしている車の整備には意味がないほうが面白かったと思う(理由も明かされず、見ている者は宙ぶらりんの気持ちにさせられるのだ^^)。
訓練のダイジェストもバリエーションに富んでいて、いい。
<万里の長城>の頂上での訓練は苦笑させられつつもなかなか盛り上がる^^
◇
最終的には勝利するのだが、過酷なバーリ・トゥードの試合の場で、母親がその勝負を非常にエンジョイしているのが笑った^^;
また、追い詰められたドレが、師匠の教えを超越した流儀を披瀝するのが、主人公としての面目躍如で素晴らしかったと思う。
ただ、ヒロインの女の子は、二時間超の上演時間中、脳内補完能力を全開にして魅力的に感じようと思ったが、どうしても可愛く思えなかった^^
オリジナル『ベストキッド』のタムリン・トミタは、若き私には不満もあったが、今見ると、なかなか魅力的だゾ!
PS:私、タムリン・トミタが出演したアラン・パーカー監督の『愛と哀しみの旅路』で感動した記憶がある^^
(2010/08/09)
この物語は、オリジナルが公開されたときから言われていたことだが、「ヤング版『ロッキー』」であり、
私は、その「ドン底から努力で這い上がる少年」の姿に、男が求める「不屈の魂の素晴らしさ」と言う不変のテーマを見い出し、定番として楽しめるだろうと思った。
実際、楽しく見た。
ただ、この新版の予告編が行なわれはじめた当初から、私にはずーっと、黒人の少年と中国の生活の取り合わせに非常に違和感が起こっていた。
何でなんだろ?
なんだかんだ言っても、私はアジア人で、その大事な民族的核心の部分に、黒人が入ってくることが嫌なのか?
白人ならば、物語上の一ひねりとして許せる感じもするのだが、それは、白人コンプレックスなのか?
ちなみに、『ラスト・サムライ』や『ドラゴン・キングダム』でも、私は、その点においては違和感が起こった。
そして、つい最近、2ちゃんねるのヘッドラインを見ていたら、こんな下らないタイトルのスレッドがあった。
タイトルしか見てないんだけど、何とも言えない気分が起こった。
<もまえら、黒人の握った寿司を食えるか?>
・・・いや、差別的発言の酷い問い掛けだが、私、想像したら、とても嫌になり、「そんなものは食えない」と思った。
差別的と言われてもいいが、どちらかと言うと「生理」の問題だ。
◇
さて、作品自体の出来は非常に良く、終盤の勝利のカタルシスに向かって、見事な段階を積み重ねていた。
シングルマザーの中国工場への転勤で上海に来た12歳の黒人少年ドレ・・・、
端正な顔で、髪もドレッドでお洒落だ。
とても可愛い顔で、私の甥っ子に似ている(日本語版もやっているので、甥を連れて行こうかな?^^)。
さっそく遊びに出るが、そこで知り合った女の子との関係を咎められ、中国人少年たちにボコられる。
少年たちは、厳しいカンフー教室の優秀な生徒達であった。
そのアクションはスピーディーで、痛い!
ドレは学校に入るが、そこにはくだんの女の子がいて嬉しいのだが、奴らもいて、イジメに遭う毎日となる。
うまいのが、最初の戦いのとき、ボコられつつも、ドレが相手のリーダー格に一矢報いて、その顔にパンチをヒットさせるところだ。
これで、ドレの持つ潜在能力が感じられた。
だが、その潜在能力の引き出し方を知らないドレは、学校などでも、悪ガキの姿を見ると避けるようになる。
この辺の、主人公としては情けない姿も、ドレを演じている少年の演技とともに、リアルだ。
作品全体を通し、ドレの挙動やセリフは実に子供らしく、特に、教育熱心で優しい母親との絡みは、自分の子供の頃を思い出させられて笑った^^
・・・苛められる展開は、見ていてこっちもストレスがたまる。
しかし、それを経ないと、ラストの逆転劇の痛快さが生まれない。
不愉快な展開もおざなりには出来ない。
作り手は、お母さんや、先生や、ガールフレンドなどを配し、飽きさせずにテンポ良く物語を処理していく。
また、ドレを勝利に導く師として、ドレの住んでいるアパートメントの管理人としてコウ先生がいるのだが、ドレの中国生活の喜怒哀楽の節目節目で、うまい具合に彼が出来わすのだが、そこら辺の作りもうまい。
ジャッキー・チェン・・・、枯れ具合が実に良い。
ドレのカンフーの先生となるも、彼のアクションはほとんどない。
だが、管理人としてのバスルームを直す作業の合間に、ドレに向かって、歯磨きの蓋を指で弾く・・・、それだけでも楽しい^^
◇
コウ先生の教え方は、非常に面白かった。
家に帰ったら、上着を投げ捨てて母親に怒られるだらしないドレを知っているので、
訓練は、木の突起部に、着ていた服を脱いで投げ捨てて拾って掛ける・・・、という行為を、ドレに繰り返させることから始まる。
晴れの日も、雨の日も、それを繰り返させられる。
だが、ある日、その動きこそが、戦いの基本のアクションであったことが分かる。
マンガ的である。
しかし、面白いし、マンガ的に説得力がある。
映画だからいいのである^^
さて、悪ガキどもとの決着は、カンフー大会でつけることになる。
どうやら、彼らの悪いメンタリティは、彼らの通っている道場の師範によって培われている。
・・・そこまでに、カンフーの聖地でのインスピレーションや、ガールフレンドとの別離、コウ先生の苦悩の判明などがあり、最終決戦までに、こちらの気持ちは高められていく。
ただ、コウ先生がいつもしている車の整備には意味がないほうが面白かったと思う(理由も明かされず、見ている者は宙ぶらりんの気持ちにさせられるのだ^^)。
訓練のダイジェストもバリエーションに富んでいて、いい。
<万里の長城>の頂上での訓練は苦笑させられつつもなかなか盛り上がる^^
◇
最終的には勝利するのだが、過酷なバーリ・トゥードの試合の場で、母親がその勝負を非常にエンジョイしているのが笑った^^;
また、追い詰められたドレが、師匠の教えを超越した流儀を披瀝するのが、主人公としての面目躍如で素晴らしかったと思う。
ただ、ヒロインの女の子は、二時間超の上演時間中、脳内補完能力を全開にして魅力的に感じようと思ったが、どうしても可愛く思えなかった^^
オリジナル『ベストキッド』のタムリン・トミタは、若き私には不満もあったが、今見ると、なかなか魅力的だゾ!
PS:私、タムリン・トミタが出演したアラン・パーカー監督の『愛と哀しみの旅路』で感動した記憶がある^^
(2010/08/09)