『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[何かしら無理矢理に話す(11:それぞれの状況での不幸)]

2010-08-23 20:54:41 | 保守の一考
☆・・・今回は、思想的なテーマの覚え書きをしておく。

 意味が通らない点もあろうが、このテーマで、論文も書けましょうぞ^^;

   ◇

 先週のNHKの朝のテレビ小説『ゲゲゲの女房』は、水木しげるの戦争中のラバウルでの苛烈なる経験と、現在の、しげるの長女の藍子の学校生活での苦難が平行して描かれていた。

 私は、なかなか優れた展開だと感心してみた。

 水木しげるが、その片手を失ったが如き過酷な玉砕戦と、藍子の学校生活での悩み事が同等に語られているからだ。

   ◇

 藍子は、漫画家を親に持つことで、クラスメイトに「ゲゲゲの娘!」とからかわれ続けていた。

 そんな藍子を、クラスの女子リーダーっぽいお嬢さんが庇ってくれた。

 だが、その女の子には、自分を、水木しげる作品のテレビ番組に出してもらおうと言う下心があり、

 色々あって、藍子は相手に、それは無理だと伝え、絶交を言い渡されてしまうのだった。

 だが、それ以前に、その子の誕生日に誘われていたことをお母さんは知っていたので、手作りのプレゼントを用意してくれる。

 藍子は、母親が作ってくれたプレゼントをどうしようかと、更に悩み、街をさまようのだ。

 ・・・小学生の女の子にとって、そのような悩みは、自分の生きている世界を左右するような大きな問題だ。

 『ゲゲゲの女房』が優れているのは、そんなしげるの玉砕戦と、藍子の苦悩をバランス良く配置したことにあると思う。

 どちらのシークエンスも興味をもてるように語っているのだ。

   ◇

 よく、「戦争中のことを考えろ」「昔の不便に比べたら」とか、引き合いに出す人がいるが、

 それは、当事者の気持ちを分からない言葉のような気がしている。

 状況が違う・・・。

 例えれば、そう、戦争中などに比べ、「恵まれた環境」にあるが故に、それとは違う、ある意味、それ以上の不幸と言うのは、世の中にはそこかしこに点在していると考える。

 分かりやすく言えば、原始時代では裸で暮らせていたのに、今は服を着るのが当たり前の時代であるが故に、その服を買えない不幸がある、ということだ。

   ◇

 二世タレントや二世議員などは、世に出るにあたり、有利な地盤があるからうらやましくもあり、非難もされるが、

 そこには、当然、相応の苦悩がつきまとう。

 金や名声があるばかりに、それを失う苦悩がある。

 あるからこその不幸が、幸福な者の背中には張り付いている。

   ◇

 >>よく、「戦争中のことを考えろ」「昔の不便に比べたら」とか、引き合いに出す人がいるが、それは、当事者の気持ちを分からない言葉のような気がしている。

 そういうことをいう人は、保守的な人物のようでいて、実は、左翼に多い。

 左翼人間には、想像力がない。

 だから、「戦争」と聞くと、何ものよりも耐え難い地獄的な状況と言う認識しかない。

 戦争中の、軍人や国民にも、日々の生活の営みがあり、そこには喜怒哀楽があると言うイマジネーションがない。

 ひたすらに不幸な状況しかなかった人もいるだろう。

 しかし、それは、現在に生きる人にも、同じパーセンテージで存在する。

   ◇

 左翼の人に多いのが、「進歩主義」と言うものだ。

 歴史は、左翼主義者の理想(妄想^^;)に向かって進歩を続けていると言う考え方だ。

 それがそもそも、間違いだ。

 それぞれの時代に、それぞれの幸福があったのである。

 確かに、江戸時代に携帯電話があったら便利で幸せだろう。

 しかし、ない。

 そんな概念もない。

 遠方の人物とのコミュニケーションは、数ヶ月をかけて手紙でやり取りする。

 それで、最高に幸せなのだ。

 江戸時代には、携帯サイトのトラブルなどと言う不幸は存在しない。

 交通事故で、年に一万人以上の人が死ぬなどと言う不幸もない。

 現在が、一番に進歩した社会で、現在が一番に幸福で、未来はもっと明るいなどと言うのは、現在に生きる人間の奢りである。

 そのような、耳に聞こえのいい言葉の帰結が、一年前の民主党政権の誕生なのだろう。

   ◇

 そして、また、左翼人間は、無責任に、「あなたを苦悩させるような世界ならば、壊してしまえ!」とか言うんだわ。

 よく、保守派の人は「激情型」と言われ、あたかも、上記のようなセリフを言いそうに思われるが、保守派の人間はそんなことは言わない。

 こう言う。

「あなたを苦悩させるような相手ならば、殴ってしまえ!」

 つまり、保守派と言うのは、具体的な例外への戦いは奨励するが、

 左翼のように、「世界(国家)システム破壊」へは思考が向かないのである。

 私は、「秋葉原の通り魔」が、自分を不幸にしていた職場に刃を向けずに、

 秋葉原歩行者天国の見も知らない人に刃物を振るったことを思い出すに、

 つくづく、左翼教育(日教組教育)の結果なのだと思うのだ。

 名前を忘れちゃったけど、あの「通り魔」は、左翼教育の結果としての「システム破壊」を実行し、実行したら、左翼に切り捨てられちゃったんだよね。

   ◇

 ・・・しかし、左翼民主党は、いつまで国政をほったらかしにしておくのかね?

 私は、今、さすがに、民主党について書くことがない^^;

 ちなみに、参院選で、あれだけ躍進した<みんなの党>も、今は、民主党の分裂を静観している。

 実に面白い^^

 民主党は左翼である。

 対して、左翼もいるのが自民党・・・、それが正常な状態なんですよ。

 何でもかんでも、自分らの考えどおりに「進歩」するのが世の中の道理じゃない。

 常に、一定のパーセンテージで、色んな状況が混在するのが世界なのである。

 それを無理に一つにまとめようとすると、かつての共産主義国、ソ連やカンボジアや東欧、現在も続く中国や北朝鮮のように、数百万単位の大虐殺が起こる。

 歴史は、幾つかの歴史上の特別変異を除き、極左思想・共産主義を推し進めたときだけに、大虐殺が起きる事実を示してくれている・・・。

   ◇

 想像力のない視点で、人の不幸を矮小化、人の「幸福」を非難するなかれ。

                                             (2010/08/23)
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