ミルクレゥプのカルボナーラの逆襲2112 その時、納豆にネギも付いてほくほく

コアでマニアックな洋楽に坂道シリーズにアニメと声優が好きな
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Holly Herndon - Platform

2016-03-04 08:44:00 | 洋楽レビュー/感想 2015
洋楽レビュー/感想。
様々なプラットフォームが進化して、
ネットと現実空間がシームレスになったような世界観を持っている、
ポストインターネット/ポストIDM/エクスペリメンタルテクノ作品

◆Holly Herndon - Platform
様々な性質とロジックの膨大なサンプリング音と電子音を、
絶妙なセンスとバランスを持って、
コラージュするかのように切り貼りして繋ぎ合わせて、
少しでも触ったら崩れる&細い線の上に立ってるかのような、
「危ういバランスと緊張感」で成り立たせた、
繊細でいて大胆な作品で、
無機質でありながら有機的でもありますし、
実験的で先鋭的で難解でいて芸術的で実に素晴らしい…

↑のようにポストインターネット的な感覚が強い曲に、
「Morning Sun」や「An Exit」のように、
グルーブ/サイケ色が強い歌物な曲や、
語りと口から出る音だけで構成されてる曲があったりするように、
良くも悪くも実験的で難解さがあって統一感が無いので、
決して分かり易くは無い作品ですが、
これだけの膨大の種類の膨大のバラバラな音を、
ここまでセンス良く見事にチョイスして嵌め込むのは天才的ですし、
歪でありながら無垢さがあったり、
無機質でいて暖かみを感じたり、
不思議な「非現実感」や「変なリアリティ」があったりするように、
インターネットが完全に日常化して、
ネットと現実空間がシームレスな環境になってる的な、
未来的な不思議な感覚や雰囲気が見事に出てますし、
2045年問題に人口爆発問題などなど
将来の社会問題的な要素も色濃く出てるので、
実に奥深いですし「畏敬の美」的な物が感じられるんだよね…
数年前に海外のドキュメンタリー番組でやってたように、
数十年後には家という物は寝られればいいだけの物になり、
カプセルホテルのように最低限のスぺースで良くなり、
国という境界線もあいまいになって、
物という概念も大きく変わって全てがデータ化されて、
モバイルやカプセルさえあればOKで、
人の関係性も大きく変わり、
人同士は直接会う事は無くなり、
ネットを通じて会うだけになるようになり、
終いには肉体すら必要じゃなくなる可能性さえもあるかもな訳ですが、
そういう未来感が巧く出てますし、
そういう未来になる可能性から来る、
「喪失感」や「虚無感」みたいのも今作は表現出来ており、
音楽的にはThe Knifeに通じる奇才っぷりがあって、
前述したようにまとまりがなく、
現代アート的な難解さもあるので聞き手を選びますが、
個人的にはこのまとまりの無さが良い方に出てると思うし、
奇跡的なセンスとバランス感を持った深くて凄い作品だと思う。

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