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Beach House - Depression Cherry

2016-02-26 20:31:21 | 洋楽レビュー/感想 2015
洋楽レビュー/感想。
南の楽園のような暖かみや心地良さがありつつも、
ノスタルジーから来るほろ苦さや陰影がある、
まどろみノスタルジックドリームポップ作品。

◆Beach House - Depression Cherry
いつものような南国のような暖かさや心地良さがありつつも、
一枚ヴェールが掛かっていてぼやけてるような感じがありますし、
前作や前々作の雰囲気も強くあるとはいえ、
2ndのようなシンプルなプロダクションなのもあり、
前作より素朴で落ち着いた雰囲気になっており、
今までのBeach Houseが持っていた、
名前通りの「海の家」的なイメージを残しつつ、
夏というより秋や冬、
陽だまりというより暖炉、
昼より夜のイメージが強くなりましたね。

無垢で中性的で浮遊感のある声で、
シンプルで抽象的で深い歌詞の、
気怠くも美しくて甘いメロディーの歌が降り注ぐのは、
いつも通りですが、
前作にあったキラキラしたシンセ音は息を潜め、
ふわふわしたシンセ音が全体を覆っており、
土台を支えるシンプルなベースと、
シンプルで無機質な機械的なドラムのビートに、
いつものメロウなスライドギターや、
幻想的で美しいアルペジオに加え、
ピッキングの強弱で歪み具合が微妙に変わるくらいの、
ディストーション掛けたギターが入ってたりしてますし、
オルガンの音が多くあるように、
教会音楽的な要素が増してるのも特徴で、
最後の曲の「Days of Candy」はBeach House流にしっかり染め上げてるとはいえ、
どことなくJulianna Barwickを連想させるので、
相変わらず幻想的で「楽園」のような心地良さがありつつも、
「無垢」な感じが減って、
今までより「大人っぽさ」や「生」を強く感じますし、
良い意味で「古ぼけた」感じがあるので、
今まで以上にノスタルジーを強く感じるというか、
60代が感じるような歴史の深みや重みがあるノスタルジーがあり、
「ほろ苦さ」や「陰影」みたいのも強く感じるんだよね…

↑のような新しいタイプの曲もあるとはいえ、
今まであったようなタイプの曲も多いのは率直に残念ですが、
決してただの焼き直しではないですし、
商業的な失敗を恐れず自分に素直になって原点回帰して、
今まで培った魅力をスポイルする事無く、
深化を感じる作品を作った事は実に素晴しく、
前作、前々作と比べて地味で暗い作品で分かり易くは無いかもですが、
個人的には今までの作品とは別の意味で今作も十分に良作だと思う。

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