◉ 岩菜 (いわな)・岩萵苣(いわぢしゃ)
はりつける岩萵苣採の命綱 ・・・・・ 杉田久女 [杉田久女句集]
滝川の鳴りこもるあり岩たばこ ・・・・・ 阿波青畝
水盤に大きな葉なり岩たばこ ・・・・・ 百合山羽公
低山の滝しぶきがかかるような岩場や
谷間などの湿気が多い斜面に群生します。
タバコに似た光沢のある葉と
星形をした可愛い薄紫色の花が、
ひと際目立ちます。
古くから日本人に親しまれ、
山菜として食されたり、
薬草として煎じて使われて来ました。
ヤマチシャ・イワチシャ・イワナ・タキナ・タキチシャ・
ヤマタバコなどの呼び方が多数あります。
万葉集に
「山萵苣(やまじしゃ)の白露重みうらぶるる心も深くわが恋止まず」と
柿本人麿が詠んでいますが、
山萵苣をエゴノキとする説もあります。
[ イワタバコ科イワタバコ属の多年草 ]
岩煙草と聞けば、即座に北鎌倉を思い出します。
梅雨晴れの東慶寺にそそり立つ崖の二つの壁面に、
張り付くように岩煙草が群生していました。
タバコの葉に似た大きな光沢のある葉に紫の花を付けていて、
見ごたえのある光景でした。
また東慶寺から明月院に向かう川沿いの道や川岸にも、
たくましく花を咲かせ、
明月院から今泉台にぬける坂道の切り立った崖にも、
いくつかの群生がありました。
日陰の湿った岩肌を好むと言われますが、
朝日の当たる岸壁にも群生が見られました。
前日雨だったからでしょうか、緑あふれる谷戸の
あちらこちらの岩肌から滴りが落ちていました。
思いがけず岩煙草の花の盛りと
出会えて幸せな一日でした。
人影のまばらになりて岩煙草 ・・・・・ みなみ
イワタバコ (岩煙草)
日本では、
本州の福島県以南~沖縄にかけて、
山地の谷間など湿った岩場や湿気の多い斜面に自生し、
しばしば群落をつくります。
草丈は、10~30cm。
地下に塊状の根茎があります。
葉は根生葉で、長さ3~10cmの柄を持ち、
つけ根の部分に翼があります。
楕円形で長さ5~20cm、
柔らかく、光沢・皺があり、
縁に粗い鋸歯があって、数枚が垂れ下がります。
冬には枯れ、かたく丸まった葉芽で越冬します。
花期は、6~8月。
長さ6~12cmの花茎を1~2本伸ばし、その頂に散形花序を付け、
径1~1.5cmの星形をした薄紫色の筒花を数輪咲かせます。
花冠は短い筒状で、先が5裂し、裂片の先は反り返ります。
雄しべ5個が、花柱を取り囲みます。
果実は、果、長さ約1cmの広披針形で、
紡錘形の種子が多数入っています。
白花や桃色花などの品種が観賞用に栽培され、
赤花・濃色花・絞り咲きなどもあります。
花茎や萼、葉の裏面脈上に軟毛が生えるものを
ケイワタバコ(毛岩煙草)と呼びます。
低地の岩場に見られ、花期は6~8月です。
古くから山菜として、
若葉を天ぷら・和えもの・おひたし・酢味噌などに利用しています。
葉を天日で乾燥したものを生薬の苦苣苔(くきょたい)として、
健胃に用います。
名は、岩場に自生し、葉がタバコの葉に似ているので付いたそうです。
別名 ; イワヂシャ(岩萵苣)
↑ 2010/06/16 撮影…桃色花 2010/06/16 撮影
[ イワタバコ科イワタバコ属の多年草 ]
日本では、
本州の福島県以南~沖縄にかけて、
山地の谷間など湿った岩場や湿気の多い斜面に自生し、
しばしば群落をつくります。
草丈は、10~30cm。
地下に塊状の根茎があります。
葉は根生葉で、長さ3~10cmの柄を持ち、
つけ根の部分に翼があります。
楕円形で長さ5~20cm、
柔らかく、光沢・皺があり、
縁に粗い鋸歯があって、数枚が垂れ下がります。
冬には枯れ、かたく丸まった葉芽で越冬します。
花期は、6~8月。
長さ6~12cmの花茎を1~2本伸ばし、その頂に散形花序を付け、
径1~1.5cmの星形をした薄紫色の筒花を数輪咲かせます。
花冠は短い筒状で、先が5裂し、裂片の先は反り返ります。
雄しべ5個が、花柱を取り囲みます。
果実は、果、長さ約1cmの広披針形で、
紡錘形の種子が多数入っています。
白花や桃色花などの品種が観賞用に栽培され、
赤花・濃色花・絞り咲きなどもあります。
花茎や萼、葉の裏面脈上に軟毛が生えるものを
ケイワタバコ(毛岩煙草)と呼びます。
低地の岩場に見られ、花期は6~8月です。
古くから山菜として、
若葉を天ぷら・和えもの・おひたし・酢味噌などに利用しています。
葉を天日で乾燥したものを生薬の苦苣苔(くきょたい)として、
健胃に用います。
名は、岩場に自生し、葉がタバコの葉に似ているので付いたそうです。
別名 ; イワヂシャ(岩萵苣)
花を付ける前のやわらかい葉を、
ダンゴムシなどに食べられました。
要注意です。 2010/06/11 撮影…つぼみ
2010/06/16 撮影
< 2006 年 >
園芸店で求めたてから4年目にりますが、
今年も元気に良い花を付けてくれました。
環境にもなれどうやら定着したようです。 2006/07/07 撮影