minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

高級野菜

2010年04月21日 | 家族の日常
息子は大西洋で魚釣り。中くらいの魚(Pescado)を3匹釣ったらしい。中くらいといっても、あっちの魚は大きいなあ。どうやって食べるんだろう?とちょっと気になる・・・。野菜が食べたいよ!と早くも日本食が懐かしいようなので、今日は誕生日プレゼントにインスタントみそ汁各種、味付け海苔、酢昆布を郵送。ちょっと野菜は無理だな~。し、しかしこれが誕生日プレゼントってまずいかしらん・・・?

野菜といえば、東京でも気候のせいかとても高価。特にキャベツが異様に高い。450円とかで平気で店頭に並んでいる!!誰が買うんだあああ?お好み焼きだったら絶対白菜を使おう、と心に誓う。

昨日もTVでは「今一番旬で安いキャベツを使ったお料理です。」なんてすました顔で司会の女性。
「え~~、全然安くないのにぃ!」と思わず料理番組に突っ込んでしまった。どこかおかしい。高すぎるぞ、春野菜!!

そんな訳で2週間ほどキャベツを買わずに我慢していたが、今日は特売で198円だったので奮発して買ってみた。しかし、春キャベツではなく小粒の冬キャベツ・・・。

献立は小鯛のムニエル(利樹は大のムニエル好きなのだ)にコールスローサラダと新じゃがいもと鶏を使った肉じゃがという意外と質素なメニューだったが、キャベツが固くてイマイチ。安いから美味しくないのか?私の腕が悪いのか?小鯛よりキャベツ1個の値段のほうが高いという信じがたい事実にも納得いかない。庶民のキャベツよ、カムバ~~~~~~ック!!

さらにさらに立教のスペイン語セミナーに通う事にした私はテキストを買いに行ってびっくり。5000円もするテキストなんて!!10円でも安く野菜を買おうとしている貧乏ミュージシャンにとって、かなり苦渋の選択だったが・・・泣く泣く購入。まだ入学金と授業料も払ってないのに・・・大丈夫かしらん。一主婦の立場から日本経済の将来を深刻に憂うのでありました。

CD評が続々と・・・

2010年04月21日 | ライブとミュージシャンたち
[East Village Tales]の書評が先日のJazz Today以降、続々と送られて来たのでちょっと紹介させてください。別に自慢じゃないけどw、結構評判よいので素直に嬉しい。有り難い事ですわ・・・ほんまに。

●CDジャーナル4月号

冒頭でまず聴き手を取り込んでしまう。ビートとパルスが束になりドシドシと踏み込んでいくようなエネルギーが、わすれかけていたジャズの快楽を呼び戻す。フェロン・アクラフの力かもしれないが、早坂,永田、定村史朗vlnのコンビが追い求めていたものに,もう一押し大地の力を注入した結果なのだと思う。NYでの録音ということが、早坂らに火を点けた。乾いたライヴ会場の音がさらに日本のジャズならではの情感のカタチを鮮明にしている気がする。永田のヒラメキの面白さ、早坂の率直な表現力が輝きを増しているのだ。(青木和富)

●CDジャーナル5月号

92年録音の[2.26]で世界デビューを飾った早坂が見せた隙のない作品。アクラフの空間を広げ続けるドラミングは、山下との作品では感じられなかった世界。長年の相棒、永田の鋭角的なベースも一層、角度を増した。オーネット・コールマンが提示した世界を超えて広がる早坂の世界だ。★  (滝口譲司)

●ミュージック・マガジン5月号

早坂はアグレッシヴなリード奏者。夫君のベーシスト永田との双頭四重奏団で臨んだ昨年のNYライヴ。骨太でアフロ風味たっぷりな永田の曲が中心で、ヴァイオリンの定村史朗が一際モダンな味付け役をこなす。70年代を知るドラマー、フェローン・アクラフの存在ゆえか、あるいは場所柄ゆえか、かつてのロフト・ジャズの匂いも漂い、気合い充分。真摯で一途な熱演だ。(点数/8 松尾史朗)

●ドラム&リズムマガジン5月号

日本人ミュージシャンのユニットによる、ニューヨークのアンダーグラウンド・シーンの拠点である、ジョン・ゾーン経営のライヴ・ハウスでのライヴ盤。アクラフのフリーな感覚のハードコア的なドラム・プレイとそれに対応する協力なインピウロヴィゼーション一方でしっかり構築されたテーマを持つ室内楽的なジャズ・ロックの側面があり、この2つのキーワードから60年代~70年代初頭におけるフランク・ザッパのジャズ・ロックおよび、ライヴにはおけるインプロ・シーンを連想してしまった。このユニットにはヴァイオリンも含まれていて、かつてのザッパ・バンドの一員であったジャン・リュック・ポンティと質感が似ているのもその要因かもしれない。基本的にはジャズのユニットだが、ザッパにまでイメージを膨らませてくれる音楽性は希有な存在と言えるだろう。一過性のセッションにはない、意志を持った志向性と強力な演奏力は要注目。(菅沼道昭)



●Jazz Today

仕事の関係で欧米を中心にいろいろな都市を訪れる機会があったが、ニューヨークは格別だった(その次は、ベルリンかな)。とくに70年代と80年代。ピリピリするような緊張感とまさに何かが生み出されてくる瞬間を待つ期待感。何かを生み出そうとする強い意志と必死さ。あの狭いマンハッタン島のしかも“ヴィレッジ”と名付けられたエリア。さまざまなアーチストが集まり、せめぎ合い刺激し合いながら、アイディアがアイディアを連鎖反応的に生み出して行く。

大学卒業を目前に控えた永田利樹も1982年、この街に足を踏み入れ、「再びこの地に立てる仕事に就きたい」(関口義人氏のライナーノート)と思ったのだという。7年後の1989年、ジャズ・ベーシストとなった新婚の永田はサックス奏者の早坂紗知を伴って再びその地に立った。人生の伴侶であり、音楽の同志でもある早坂にジャズ・ミュージシャンとしてのスピリットの原点を共有させたかったのだろう。そして、2009年は20年目の節目の年だった。
7歳からヴァイオリンを始めた定村史朗(写真で見るとボディのないフィンガーボードだけのエレクトリック・ヴァイオリンを演奏しているようだ)は、1984年に渡米、ボストンのバークリー音大でジャズ・ヴァイオリンを学び、NY市立大学芸術学部音楽科を卒業。NYにあって、「ジャズの枠を突き抜けて、現代の感覚により合った新しい 音楽ジャンルを模索している」(自身のサイト)という。彼もまたニューヨークを必要としているアーチストなのだ。
この3人を核に山下洋輔のNYトリオでお馴染みのドラムス、フェローン・アクラフがLocal269でのギグに加わる。フェローンもふたりとは古くからの付き合いという。

しかし、20周年のNYとはいえふたりに感傷に耽っている暇(いとま)はない。 NYのオーディエンスは厳しい耳を持つ。しかも、録音を意図してふたりはNYに“乗り込んで”きたのだ。CD化された演奏は無差別にリスナーの耳に曝(さら)されるのである。その意気込みを示すかのように1曲目から早坂のアルトが激しく咆哮する。永田がアップライトのイタリア製エレクトリック・ベースAlter Egoからヘヴィなサウンドでパターンを繰り出す。2曲目、ユニゾンでテーマを提示したあと、早坂のソプラノと定村のヴァイオリンが激しい鍔(つば)迫り合いを見せる。ダウンタウン・シーンの主、ジョン・ゾーンの牙城The Stoneでのギグから1曲だけ収録された3曲目、ドラムスを除いた3者の冷徹な演奏が緊張感を漲らせて印象的。エフェクターのON/OFFでヴァイオリンが見事な場面の転換をみせる。4者が全力で東欧のトラッドを楽しんだあと、場面は一転日本に移る。日本に思いを馳せたのか。永田のウッドベースがことのほか気持良い。ボウイングが6曲目へと続き、一瞬のワープが夢であったかのような錯覚。最後に早坂と定村のソロをたっぷり聴かせて幕を閉じる。

変幻自在の定村という強い援軍がいたとはいえ、打楽器やギターを外してあえて裸で勝負したふたりの潔さをまず評価したい。彼らの原点となったニューヨークに充分恩返ししたといえるのではないだろうか。なお、CDを通して彼らの思いを共有できるのはわずか500人だそうだ。(稲岡邦弥)



発売元/Bomba RecordのBlg