ウィーン2日目は午前中シェーンブルン宮殿とシュテファン寺院を観光し、昼食を挟んで
午後から
美術史博物館へ行きました。
この博物館は皇帝家の所蔵となっていた膨大な収集品の収納庫として、1872年から1891年に
かけて建てられたそうです。
絵画ではラファエロの「草原の聖母」、ティツィアーノの「ダナエ」、クラナッハの「ユーディット」
ブリューゲルの「雪中の狩人」や「農民の婚礼」、ベラスケス「王女マルガリータ」、フェルメール
「画家とモデル」、ティントレット、カラヴァッジオ、、ルーベンス、デューラー、ホルバイン、
アルチンボルドなどの夥しい数の作品が展示されています。プラド美術館とともに気に入った
作品が多く収められていて、好きな美術館です。

階段ホールの天井近くの壁には
クリムトの壁画も見られます。
特に2012年はクリムト生誕150年を
記念し、2階に足場を組んであって
より間近で「エジプト」などの装飾
画を鑑賞することができました。
普段だと距離があるので、オペラ
グラスを持参しないとじっくり見れ
ないかも知れません。展示物もさる
ことながら、建物内部の装飾も
とても綺麗です。

中央階段に飾られている像は、
アントニオ・カノーヴァの作品
「ミノタウロスを殺すテセウス」。
アイゼンシュタットで見たマリア・
レオポルディーネ像を制作した
イタリアの彫刻家の作品です。
(
2/16の記事)

ブリューゲル『バベルの塔』

ブリューゲル『農家の婚礼』

レンブラントの肖像画 ラファエロ『草原の聖母』

アンブロジウス・ボスハールト『花』とジュゼッペ・アルチンボルドの連作「四季」(冬)
花などの静物画も好きで、ボスハールトの『「
A Still Life of Flowers in a Wan-Li Vase』を所蔵
しているロンドン・ナショナルギャラリーに行った際はヤン・ファン・ハイスムの『
Flowers in a
Terracotta Vase』やヤン・ファン・オスの『
Fruit and Flowers in a Terracotta Vase』などの
絵葉書を何枚も買って帰ってきました。
アルチンボルドの連作「四季」はいくつもヴァージョンがあるようで、プラド美術館や確か
ルーブル美術館でも見たような気がします。この連作以外にも大気・火・大地・水を擬人化した
「四大元素」も面白くって気に入っています。
ウィーン滞在3日目の自由行動では、朝食後、まずホテルから0番の路面電車に乗って
ベルヴェデーレ宮殿へ行きました。帝国軍の総司令官だったオイゲン公の夏の離宮・
ベルヴェデーレ宮殿は上宮と下宮の2つの建物からなり、現在は美術館となっています。

オーストリア航空の航空券半券を
提示すると割引があるらしいと聞い
ていたので、チケット売り場で見せ
ました。上宮と下宮のコンビチケッ
トの割引があるとのことでした。
私たちは上宮だけ観ようと思ってい
たので、航空券での割引サービスは
受けることはできませんでしたが、
母はパスポートを見せてシニア割引
になりました。

下宮はオイゲン公の贅沢な住まいを、豪華な厩舎はベルヴェ
デーレ宮殿所蔵の中世美術作品が展示されているそうです。
上宮には19・20世紀絵画が堪能でき、中でもはグスタフ・
クリムトの作品群でも有名な「接吻」や「ユーディット」などが
これでもかというほど並べられていて圧倒されました。
またウィーン分離派のエゴン・シーレの「家族」や「死と乙女」、
オスカー・ココシュカの作品などがありました。
上宮から下宮へはまさにベルヴェデーレ(美しい眺め)。
豪華なバロック宮殿に、美しく手入れの行き届いた庭園と
ここだけでもかなりお腹一杯の満足感がありました。
オーストリア応用美術博物館MAK
夕方には滞在ホテルの近くにある応用美術館へ行きました。
こちらでもオーストリア航空の半券を見せたところ、いくらか割引がありました。
ブリュッセルのストックレー邸壁面装飾画のため、クリムトが金箔を用いて制作したという
下絵は残念ながら見ることが出来ませんでした。

が、ウィーン工房の工芸品や銀器、ガラス製品、
アジアの陶磁器やテキスタイルなどを楽しむことが
できました。今日でもウィーンのカフェで使われている
というトーネットの曲げ木椅子や中世のソファなど
思わず座ってみたくなりました。
建物内の天井の装飾などを取っても素敵なデザインが
いっぱいでした。人もあまりいないので、ゆっくりと自分の
ペースで存分に見ることが出来て良かったです。
美術館に併設されているカフェ・レストラン「エステライヒャー
・イン・MAK」は地元の人に人気だそうですよ。