肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

インターフェロンラムダ 新情報

2009年09月14日 | 肝臓センター
静岡の伊東先生から、お知らせが、すごいですー。
田中靖人先生達の仕事ですって。

Natureのハイライトサイトに以下の記事:
Nature Genetics, 2009年09月14日
インターフェロン遺伝子の1つにみられる多型性が、慢性C型肝炎ウイルス(HCV)感染者の治療応答性に関連することを報告する2つの論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。この2つの研究は、治療についての臨床的判断を行う際に役立つ情報となるかもしれない。
肝臓が侵される感染症であるC型肝炎は、肝疾患の主要原因の1つで、全世界で約3億人が罹患している。現在のところ、慢性C型肝炎の標準的な治療法は、48週間にわたるペグインターフェロン-アルファとリバビリンの併用療法である。ただし、この治療法は、重篤な副作用を引き起こすことがあり、この治療に応答するのは、HCV感染者全体の約40~50%にとどまっている。
ウエストミード・ミレニアム研究所(オーストラリア・ウエストミード)のJ Georgeと国立国際医療センター(東京都)の溝上雅史をそれぞれリーダーとする2つの研究チームは、慢性C型肝炎の治療を受けている数百人の患者のゲノムを調べ、IL28B遺伝子の領域内にある複数の多型が治療応答性に関連していることを報告している。IL28B遺伝子には、HCVなどのウイルスの抑制に関与するインターフェロン-ラムダがコードされている。IL29という別のインターフェロン-ラムダについては、慢性C型肝炎の治療薬としての初期臨床試験が既に実施されている。
今回の2つの研究で、この種のインターフェロンが関係する治療法が再び関心を集めると考えられる。これらの研究は、インターフェロン-アルファとインターフェロン-ラムダの併用療法が、より効果的な治療法となる可能性を示唆しており、さらには、個別化治療がもたらすと考えられる数々の利点(例えば治療法が奏効する可能性の高い患者を予測して、それ以外の患者が不必要な治療費や副作用を回避できるようにすること)も浮き彫りにしている。

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北海道医学大会 消化器病学会・消化器内視鏡学会合同シンポジウム 医療従事者向け

2009年09月11日 | 肝臓センター
北海道医学大会 消化器病学会・消化器内視鏡学会合同シンポジウム 医療従事者向けです。
 があります、もっと早くのせていれば良かったですね。遅くなってすみません。北海道で全国的に有名な先生がたの発表です。シンポジウムと言うけど、セミナーに近い内容でないかしら。私司会していますが、勉強させてもらうって感じです。がんばってきます。

2009年9月13日(日) 札幌医科大学臨床教育研究棟1階行動 午後1時半から午後3時

主題 門脈圧亢進症の診断と治療における最近の動向

司会 札幌緑愛病院肝臓センター  川西 輝明
    北海道大学消化器内科    中馬 誠

S-1 超音波内視鏡による食道・胃静脈瘤の血行動態診断と内視鏡治療
  ○佐藤 隆啓 札幌厚生病院消化器科

S-2 食道・胃静脈瘤及び異所性静脈瘤に対する内視鏡治療の現状
  ○辻 邦彦 手稲渓仁会病院消化器病センター

S-3 種々の胃静脈瘤(食道静脈瘤と連続するものを除く)の診断と治療
  ○矢崎 康幸 小林病院消化器病センター

S-4 静脈瘤に対するIVR ―B-RTOとPTO―
  ○長谷川 貴 札幌厚生病院放射線科

S-5 門脈圧亢進症に対する部分的脾動脈塞栓術症例の検討
  ○女澤 慎一 札幌共立病院消化器科

S-6 門脈血栓症の薬物治療
  ○久居 弘幸 伊達赤十字病院消化器科

S-7 成人生体肝移植における肝循環制御の効果
  ○谷口 雅彦 北海道大学第一外科

ネクサバール 分子標的薬について

2009年07月27日 | 肝臓センター
いよいよ保険適応になった、肝がんの薬ですが、まだ、使用については医療機関に制限があります。私の病院でもまだ使えません。必要な患者さんについては使える医療機関と連携していくなどの制限があります。しかし、効果的な患者さんには、効果が期待できる薬なので、興味のある方は是非いかのサイトをご覧下さい。いかはホームページからの抜粋です。
詳しくはでネクサバールのホームページ

この薬の適応となる病気は
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌、及び切除不能な肝細胞癌
ネクサバール錠は、腎細胞がん及び肝細胞がんの患者さんのうち、がんが進行して手術で腫瘍をすべて取り除くことができない患者さんや、転移がある患者さんが投与対象になります。

がん細胞の増殖抑制
人間の体は何十億もの細胞からできています。正常細胞では遺伝子の働きによって、細胞周囲の状況に応じて細胞が増えたり、逆に増えすぎないように制御機能が働いたりします。しかし、がん細胞は、遺伝子に異常が起こることで、この制御機能がみだれ、増え続けてしまい、周囲の正常な組織まで破壊してしまいます。
          ↓
ネクサバール錠は、がん細胞が増える原因となる信号の伝達を遮断して、がん細胞の増殖を抑制します。

血管新生の阻害
がん細胞は周りの血管から酸素や栄養を得るため、新しい血管を作るように働きかけ、がん細胞につなげようとします。このことを血管新生と呼び、これががん細胞の増殖促進、がんの成長促進の要因となります。
          ↓
ネクサバール錠は、血管新生を阻害することによって、がん細胞の増殖を抑制します。

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2009年7月26日日、東京での講演会後の交流会について

2009年07月20日 | 肝臓センター
きっとかなう夢のために 交流会 in 六義園 天候により変更あり 記事としてここだけ取り出して 載せてみました
 と考えていたのですが、当日、暑かったり雨だったりした場合、変更することあります当日会場にて確認してくださいね。

日時 7月26日日 午後1時から3時くらいまで
場所 六義園 吹上茶屋周辺 駒込駅のすぐそばです
   文京区勤労福祉会館での医療講演の後みんなで、徒歩で移動しましょう。
   公園の中で、おひさまの下、みんなでわいわい出来たらと思います。
   参加可能な方は、是非ご検討ください。
注 お昼ご飯やお飲み物を持参くださいとしていましたが、変更があり得るため臨機応変に対応できるようお願いします。
  日焼け対策はしっかりとしてくださいね。

今日のソックス うーん 真剣

2009年07月17日 | 肝臓センター

公園に行って、草原にいるときの写真です。どっち行くべかなあって考えてるような感じのときですねえ。
下の写真は散歩中の写真、写真で見ると真剣な顔で歩いているんだなとびっくりしました。
 

七夕祭り 楽しかったです-

2009年07月08日 | 肝臓センター

札幌緑愛病院のリハビリ室で、七夕祭りしてきました-。短冊にはたくさんの患者さんや職員の願いが書いてあって楽しいです。
今回は、歌の集いとカラオケ以外に、アロママッサージの東條先生の体験、オカリナの演奏もあって、色々と楽しさ満載になっていました。癒される企画がいっぱいで、あっという間の1時間半って感じでした。
マッサージを体験した人たちからとっても気持ちよかったと感想もらえましたし、参加者の笑顔がとってもうれしかったです。

写真は、会場全体と左上がマッサージ実演、右下がオカリナの演奏、右真ん中カラオケ、左下がリハビリの三好さんと川西のギター演奏の模様です
これからもまた楽しい企画が出来たらと思います。

6月以降の医療講演予定 稚内 東京 遠軽 清田区 行きます-

2009年07月06日 | 肝臓センター
会場が決まっていないところもありますが現在企画中の地区を追加しました。
あらたに追加検討となった地域も一緒にならべています。 

肝炎患者支援全国キャンペーンの一環として署名なども集めています。支援して頂ける方も是非参加して下さい。
現在2009年度の医療講演を企画中です。希望される地区がある方は是非コメント頂ければうれしいです。

2009年
7月11日土  稚内 午後4時~ 稚内市保健福祉センターの予定
7月26日土  東京 午前10時~ 文京区勤労福祉会館 午後1時から六義園茶屋付近にて交流会予定
8月 1日土  遠軽 午後1時半~ げんき21の予定
8月 6日木  清田区
現在、検討中は、南区、岩内、倶知安、追分、福井、福岡

できるだけ、多くの方の参加を願っていますが、相談会だけの出席でも構いません。
ギターの弾き語りで歌うのが最後にあります、気分転換にもなるかも。

各地区で司会をしてくれる先生がいる場合は司会の先生と行っています。

【医療講演】2008.11.28より内容を以下のものにしてみます。
きっとかなう夢のために
 ー肝がんの不安が無くなる世の中を目指してー
   ○肝臓によい日常生活(アルコールとのつき合い方など)
   ○ウイルス性肝炎を取り巻く状況と最新治療
 講師 札幌緑愛病院 肝臓センター所長
    肝がん検診団 団長      川西 輝明 先生

無料療養相談 講演会終了後行います。
肝炎についてお悩みのある方やご家族の方などの質疑応答・医療相談に応じます。
また、B型肝炎・C型肝炎が治ったといわれた方でも、定期的な受診や治療が必要な場合もありますので、
是非、ご家族と一緒に、お気軽に聞きに来ていただければと思います。

土曜日は午後2時くらいから、木曜日金曜日は午後6時くらいからを予定しています。

終了分
6月 1日月  八雲 午前10時~ 八雲町総合保健福祉施設 シルバープラザ
6月18日木  小樽 午後6時半~ 小樽市民センター
6月20日土  滝川 午後1時半~ 滝川市総合福祉センター
6月28日日  帯広 午後2時~ とかちプラザ
7月 3日金  せたな 午後4時~ せたな町民ふれあいプラザ 2階 研修室2
7月 9日木  江別 午後6時~ 江別市コミュニテイセンター 5時からJR江別駅で署名活動あり

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せたな 肝がん検診 医療講演

2009年07月04日 | 肝臓センター

せたなでの医療講演は、検診参加する方が中心でしたが、とても、参加者ののりが良く、先生おもしろいって、何度も行っていた患者さんが印象的でした。普通なら眠くなるような講演だと思うんだけど。おもしろい先生で眠くならなかったわ-って。素直に喜ぶ自分が怖い。

肝がん検診は、18名の予約、現在進行中です。函館のはまなす会の川上さんも来てくれて、署名も集めてくれています。
最終的に16名受診されました。精査が必要な方が3人いましたが、肝がんを疑う方はいませんでした。よかったです。

写真は左上が受付署名コーナー、右上がお昼のご飯を前に吉岡先生と記念撮影。右下が採血をがんばってくれた採血コーナーの看護師さん、左下がウニ丼です。ウニがいっぱいで2000円は超安いと言えると思います。おいしかったのは言うまでもない?

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B型肝炎訴訟、国会行動要請行動

2009年05月28日 | 肝臓センター
第ニ衆議院会館に朝10:00に集まり、集会をしました。各議員さんの挨拶。弁護団代表 佐藤哲之さん、日肝協沖幹事さん挨拶、薬害肝炎訴訟の山口さんは都合付かず残念でした。

政党ヒヤリング
午前10時半から共産党 12時から社民党 12時10分から国民新党本部 13時半から公明党

B型肝炎訴訟の原告さんが自分の状況を話すのですが、何度聞いても涙が出てくる話ばかりで(只でさえ涙もろい私は泣きまくりです。。。)、これが、待てない状況であることの一つどの議員さんも最高裁で示された判決で行われるべき対策が取られていないこと法制化は当然であることは、言ってくれていました。しかし、実際に法律にするまでがんばってもらわないと。。。って思います。とにかく、患者さん方の思いをあちこちで発信することって大事だなと思います。

共産党の小池議員は、お医者さんで治療したことがあるとはなしていて、わかってく
れていましたねえ。

ペグインターフェロン リバビリン療法の再投与について

2009年05月09日 | 肝臓センター
先日、全国の患者会の方と話す機会があり、再投与ができない地区があることを知りました。少し調べてみたのですが、保険適応でかなりの都道府県で再投与を認めるようになっているようです。健康保険を使ってペグリバの再投与ができるようになっていること、知らない先生もいるようです。可能な方は是非検討して行ければと思います。

再投与は同じ薬なので効果がないと言っていた先生がいましたが、当院でのデータ(当院は難治例が全国的にも多いです)でも再投与で30%以上の方(症例数が少ないので全体的なデータではないことをご了承ください)がウイルスが消えています。

タンパク阻害剤を待っている患者さんも多いですが、72週投与を二回くりかえすことで、治る人は80%を超えている可能性があります。タンパク阻害剤の保険適応まで待つのであれば、可能な方はもう一度、ペグインターフェロンとリバビリン療法を検討してみるのも方法かと思います。ペグイントロンレベトールを使ったかたならペガシスコペガス、ペガシスコペガスをつかったかたであればペグイントロンレベトールとIFNの組み合わせを変えることで、可能性が広がると思われます。
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肝臓講演 ウイルス肝炎患者を取り巻く状況 薬害肝炎と患者会の更なる前進のために

2009年04月25日 | 肝臓センター

今回、私が千葉の講演会をすることになり、久野さんと何度か話をする機会がありました。その際に、ウイルス性肝炎の患者が一つになっていくために、今何が課題なのかということをとてもよく考えていたので、一度話を聞く機会を作れたらと思っていました。

そこで、今回、以下の企画を立案してみました。幸い緑愛病院の協力を得ることが出来たので、患者会や弁護士やB型やC型の原告の方々も参加できる方は是非来て頂ければと思います。場所が緑愛病院の敷地内のすこやか会館というところですが、車で来ることも可能です。是非ご検討頂けると幸いです。

肝臓講演会
ウイルス性肝炎患者を取り巻く状況
薬害肝炎と患者会の更なる前進のために

司会 肝がん検診団 団長
   札幌緑愛病院 肝臓センター 所長 川西 輝明

講師 東京原告団 副代表
   日本肝臓病患者団体協議会 事務局
   千葉肝臓友の会 運営委員   久野 郁子さん

日時 2009年4月28日(火)午後5時30分から30分くらい
場所 札幌緑愛病院敷地内 すこやか会館
   住所 札幌市清田区北野1条1丁目6-30 電話番号011-883-0121
主催 札幌緑愛病院 http://www.ryokuai.com/

ウイルス性肝炎患者を取り巻く現状や今後について、患者の立場からお話しして頂きます。みなさんもこの機会に、肝炎患者が抱える問題を一緒に考え、現在患者さんや支援者の方たちが行っている様々な活動の必要性を理解し、更なるご協力をお願いできればと思います。

血管造影中の風景

2009年04月23日 | 肝臓センター

先日、院内の広報で、血管造影の風景を撮影してくれたんです。そしたら、格好良く取ってくれていてちょっとうれしくなっちゃいました。その中の一枚ですが、何してるかわかるかしら?
血管造影っていうのは、肝臓の動脈や、脾臓の動脈へ、ほそーいチューブ(直径1mm無いくらい)をいれていって、薬剤やコイルなどを使って治療する手技なんです。
この治療のおかげで、肝臓分野では、肝がんや血小板減少、静脈瘤の患者さんが救われています。

北海道からも意見書出てました

2009年04月10日 | 肝臓センター
意見案第6号 肝炎対策のための基本法の制定を求める意見書    

             [21. 3.26 柿木 克弘議員ほか4人提出/21. 3.30 原案可決]

 我が国のB型、C型ウイルス性肝炎患者・感染者数は350万人以上と推定され、国内最大の感染症として抜本的対策が求められている。多くの患者は、輸血、血液製剤の投与及び針・筒連続使用の集団予防接種等の医療行為によって肝炎ウイルスに感染した。その中には、医療・薬務・血液行政の誤りにより感染した患者も含まれており、まさに「医原病」と言える。
 B型、C型肝炎は、慢性肝炎から肝硬変、肝がんに移行する危険性の高い深刻な病気である。肝硬変・肝がんの年間死亡者数は4万人を超え、その9割以上がB型、C型肝炎ウイルスに起因している。また、既に肝硬変、肝がんに進行した患者は長期の療養に苦しみ、生活基盤を失うなど経済的にも多くの困難に直面している。
 平成20年度から国の「新しい肝炎総合対策」(7カ年計画)がスタートしたが、法律の裏づけがない予算措置であるため、実施主体である都道府県によって施策に格差が生じている。
 適切なウイルス性肝炎対策を全国規模で推進するためには、肝炎対策に係る「基本理念」や、国や地方公共団体の責務を定めた「基本法・根拠法」の制定が必要である。
よって、国においては、すべてのウイルス性肝炎患者救済のため、次の事項について緊急に施策を講ずるよう強く要望する。
       記
1 ウイルス性肝炎対策を全国的規模でひとしく推進するために、肝炎対策のための基本法を早期に成立させること。
 以上、地方自治法第99条の規定により提出する。

  平成  年  月  日

 衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 厚生労働大臣  各通 

                                    北海道議会議長 釣 部   勲

全国各地で意見書が採択されています。肝炎の基本法早く実現して欲しいですね。

医療講演、訴訟現状説明会 2009.3.15分DVDできました

2009年03月25日 | 肝臓センター

先日の医療講演とB型肝炎とC型肝炎訴訟の訴訟現状説明会のDVDができました。札幌緑愛病院の職員の相馬さんが得意でとても上手なDVDです。
インターフェロン療法などの最新治療についてもちょっと触れていますし、ギターでの歌の集いもあります。是非、見てみてください。

札幌緑愛病院の肝臓内科待合室に置いて無料で配布しています。