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肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

ダクルインザとスンベプラの公費負担 北海道版 2014.10.8版

2014年10月08日 | C型肝炎ウイルスの治療
 
2剤経口剤の公費負担について(第1報)美馬先生のブログからの転載です。

今回の治療(ダクルインザ・スンベプラカプセル)については国の助成が受けられます。
(北海道では本日、10月8日に公表されました)
各都道府県でも順次発表になると思います。

対象になる方はC型慢性肝炎若しくはC型代償性肝硬変の方でウイルスのタイプが1型の方に限ります。

また、過去にインターフェロンを使用された方の中で、
・副作用などで中止された方(不耐用)
・インターフェロン治療に適応が無い方(不適格)
・若しくはインターフェロン治療にてHCV-RNAがマイナスにならなかった方(無効)

が今回の治療適応となります。

申請方法については従来のウイルス性肝炎進行防止対策の申請方法と同様に

① 住民票
② 市町村民税納税証明書(非課税証明書)
③ 保険証
④ 診断書(今回は日本肝臓学会専門医若しくは日本消化器病学会専門医でなければ診断書は書けません)

が必要になります。

上記の書類をご用意して頂きお住まいの保健所(保健センター)へ申請して頂く形となります。

尚、料金については

・市町村民税が非課税の方は無料
課税世帯の方で、
・市町村民税の所得割額が235千円未満の方は1か月10000円
・市町村民税の所得割額が235千円以上の方は1か月20000円となります。
 
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ソフォスブビルとレジバスビル(レディバスビルじゃなくてこう書くのね)も承認申請されましたね

2014年09月27日 | C型肝炎ウイルスの治療
ギリアド・サイエンシズからのコピペです。2014年9月24日ニュース
12週間、3ヶ月で治っちゃう時代がもうすぐなんだなあ。すごいなあ。

ジェノタイプⅠ型の慢性C型肝炎治療薬
レジパスビル(ledipasvir)・ソホスブビル (sofosbuvir)配合剤 日本での製造販売承認申請
-- 国内第III相臨床試験では、12週のレジパスビル/ソホスブビル(LDV/SOF)配合剤による治療を受けた患者の100%が持続的ウイルス学的著効(SVR12)を達成 --
-- LDV/SOF配合剤が認可された場合、C型肝炎治療は簡略化され、ジェノタイプ1型HCV感染患者に対する1日1回1錠12週間の投与が可能に --
ギリアド・サイエンシズ株式会社(以下「ギリアド」)(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 折原祐治)は、本日、ジェノタイプ1型の慢性C型肝炎に対する治療薬として、NS5A阻害薬レジパスビル(LDV)90mgと核酸型アナログ・ポリメラーゼ阻害薬ソホスブビル(SOF)400mgの配合剤 (1日1回1錠投与)の日本での製造販売承認申請を行いました。申請のために提出したデータには、国内の第III相臨床試験で得られた100パーセントの治療終了後12週時の持続的ウイルス学的著効(SVR12)が含まれ、肝硬変患者を含むジェノタイプ1型の慢性C型肝炎の未治療患者および治療歴のある患者におけるLDV/SOF配合剤の12週間投与を支持しています。SVR12を達成した患者は、C型肝炎ウイルス(HCV)感染が治癒したものと考えられます。また、承認を取得した場合、LDV/SOF配合剤は、ジェノタイプ1型患者に対するインターフェロンおよびリバビリンが不要な、1日1回1錠、12週間の経口投与による治療法となり、慢性C型肝炎治療の負担を軽減できることになります。
日本は先進国の中で最も肝臓がんの率が高い国のひとつといわれていますが、その原因は主としてHCV感染にあり、100万人を超す日本の慢性C型肝炎患者の70~80%がジェノタイプ1型HCVに感染しています。
今回の申請は、未治療および治療歴のあるジェノタイプ1型患者341例に対し日本で行われた第III相臨床試験 (GS-US-337-0113) で得られたデータにもとづいています。この試験では、リバビリン非併用下で12週間にわたり LDV/SOF配合剤の投与を受けた患者のうち、未治療患者の100パーセント(n=83/83)が、また治療歴のある患者の100パーセント(n=88/88)がSVR12を達成しました。主な有害事象は、鼻咽頭炎(28パーセント)、頭痛(6パーセント)、倦怠感(5パーセント)などの軽度なものでした。 2

LDV/SOF配合剤の有用性は、8週、12週または24週にわたりLDV/SOF配合剤の投与を受けたジェノタイプ1型HCV患者を評価した3つの海外第III相試験(ION-1、ION-2、ION-3試験) より得られたSVR12の結果によっても裏づけられています。これらの試験は、米国、欧州及びプエルトリコで実施され、未治療の患者、プロテアーゼ阻害薬を含む前治療で効果が得られなかった患者、および代償性肝硬変が認められた患者も含まれています。リバビリン非併用下でLDV/SOF配合剤を投与された患者(n=863)の94~99パーセントがSVR12を達成しました。
LDV/SOF配合剤は、現在米国およびEUにおいて製造販売承認申請中です。
2014年6月27日、ギリアドは、ジェノタイプ2型の慢性C型肝炎を適応とするリバビリン併用下におけるSOF単剤の製造販売承認申請を日本において行いました。 単剤としてのSOFは、すでに米国、EU、オーストラリアおよびカナダで承認されており、「Sovaldi®」の製品名で市販されています。
 
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C型肝炎治療 ヨーロッパではダクラタスビルとソフォスブビルで すごい効きますねえ ばんばんさんから

2014年09月03日 | C型肝炎ウイルスの治療
  
ばんばんさんが書いているあかるい肝炎生活のブログから
一番効くだろうと予想されていた組み合わせが実現しています。早く日本でもお願いって感じです。
写真は新発寒ファミリークリニックのくるみ沢山なってるー。

以下引用 ちょっと直してるところあります。
欧州委員会は、慢性C型肝炎感染の治療のための複数の遺伝子型間でのブリストル•マイヤーズスクイブのダクルインザ(Daklinza(daclatasvir))を承認
公開日: 2014/08/29 : ニュース, 新薬情報 asunaprevir, daclatasvir, Daklinza, Sovaldi, Sunvepra, アスナプレビル, ソバルディ, ソフォスブビル, ダクルインザ, ダグラタスビル, ブリストルマイヤーズ

ちょっとビックりするニュースリリースがブリストル・マイヤー社(BMS社)発表されたので紹介します。
European Commission Approves Bristol-Myers Squibb’s Daklinza (daclatasvir) Across Multiple Genotypes for the Treatment of Chronic Hepatitis C Infection | BMS Newsroom
すげ~
 
ダグラタスビル(日本で商品名ダクルインザ)+ソフォスブビル
 超訳的には
 ”日本でも既に申請が終了しているダクルインザ(Daklinza)(一般名:ダグラタスビル(daclatasvir))と、ギリアドサイエンス社のソフォスブビル(sofosbuvir)の組み合わせで最大100%の治癒率が得られたからEUで販売承認されましたよ。”
てなニュースリリースでした。

 通常いろいろな大人の問題から、異なる製薬会社のお薬では認可されることは少ないですが、
今回はいろいろな障壁をくぐり抜けて認可になったようです。
 米国の初期の治験の前段階の臨床試験では、このダクルインザとソフォスブビルの組み合わせで行なわれたのは知っていましたが、この後いろいろな治験が行なわれていたのですね。
 主治医が、ダグラタスビルとソフォスブビルの組み合わせができたらいんだけどなんて冗談で口にしていましたが、その組み合わせが実現されるようです。
 日本では、もうすぐ薬価が発表され、ダクルインザ+スンベプラ(Sunvepra)(一般名:アスナプレビル(asunaprevir))の組み合わせで、インターフェロンフリー(インターフェロンを使わない)飲み薬だけの治療が世界初で始まりますね。
 ニュースリリースを読むと、”米国食品医薬品局(FDA)による審査中である”とあるので米国でも認可になるのかもしれません。
ソフォスブビルは、日本では2014年秋に認可申請(予定)になりますが、米国、EU およびカナダではすでに承認されており、商品名ソバルディ「Sovaldi」の名前で発売されています。
 
治癒率は最大100%
治癒率の結果は以下の通りです。
ダクルインザ+ソフォスブビル(12週間)
・ジェノタイプ1型、初回治療例 99%
・ジェノタイプ1型、前回テラプレビル、ボセプレビルで治らなかった 100%
・ジェノタイプ2型 96%
・ジェノタイプ3型 89%
母集団(数)が分りませんが、ジェノタイプ1型ではほぼ治るといってもいいでしょう。いままで治りやすいと云われていたジェノタイプ2型の患者さんで少し落ちて96%と好成績を収めています。
 
気になる副作用は?
インターフェロンフリーなだけあって、やはりこれも好成績を収めています。
有害事象の中止率がは低い(<1%)となっています。また、重篤な有害事象の割合が4.7%で、最も一般的な有害事象は、疲労、頭痛、吐き気であった。
日本ので行なわれたフェーズ3治験(ソフォスブビル+レジパスビル)でも有害事例いつくか有りましたが、吐き気や頭痛などはなく、これはダクルインザの併用によるものなのかもしれません。それにしても、中止率が1%とはいままでの治療と比較すると比べものにならないぐらい、副作用が低い薬といえると思います。
 
まとめ
 いままで、複数社の製薬会社を跨がって認可された例はとても少ないと思います。それだけギリアドサイエンス社のソフォスブビルの効き目が凄いのだと個人的には思います。
 このような形で、患者にとってメリット(治癒率が高い、副作用が少ない)のあるお薬の組み合わせが使えるようになるといい思います。
 早く来い来い、第2世代のDAAs(Direct-acting Antiviral Agents:直接作用型抗ウイルス剤)

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日本初のIFNフリー併用療法、海外第3相でも有用/Lancet ダグラとアスナの海外論文

2014年08月22日 | C型肝炎ウイルスの治療
 
日本で9月から使えるようになる、のみのみの海外での治験データがランセットに報告されました。
ケアネットのニュースからのコピペです。90%の著効率、無効例での効果もいい感じですね。写真は日本でのデータです。

日本初のIFNフリー併用療法、海外第3相でも有用/Lancet
提供元:ケアネット 公開日:2014/08/22

 慢性C型肝炎ウイルス(HCV)遺伝子型1b型感染患者に対し、開発中のNS5A複製複合体阻害薬ダクラタスビル+NS3プロテアーゼ阻害薬アスナプレビルの経口2剤併用療法(日本では今年7月承認、海外では未承認)は、82~90%と高率の持続的ウイルス消失(SVR)を達成し、忍容性も良好であったことが示された。ドイツ・ハノーバー医科大学のMichael Manns氏らが第III相の国際マルチコホート試験の結果、報告した。所見は、未治療、前治療無効および不適格・不耐容であった患者で認められた。慢性HCV感染治療については、インターフェロンやリバビリンを用いない治療が希求されているが、著者は、「今回の結果は、肝硬変患者を含むHCV遺伝子型1b型感染患者に対して、インターフェロンやリバビリン不要の完全経口療法として、ダクラタスビル+アスナプレビルの使用を支持するものである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2014年7月28日号掲載の報告。

ダクラタスビル+アスナプレビル経口併用療法群vs. プラセボ群
 HALLMARK-DUALと命名された本試験は、2012年5月11日~2013年10月9日に18ヵ国116施設で行われた。被験者は、慢性HCV遺伝子型1b型に感染した成人で、未治療、ペグインターフェロンα+リバビリン治療が無効、ペグインターフェロンα+リバビリン治療が不耐容であることが判明していた、または同治療について不適格および不耐容で医学的に不適格な患者であった。

 未治療患者は、肝硬変の状態により層別化され、無作為に2対1の割合で、ダクラタスビル60mgを1日1回+アスナプレビル100mgを1日2回投与群、もしくはプラセボ群に割り付けられ12週間投与を受けた。
 被験者および試験担当者は治療割付、12週時点のHCV RNAの結果については知らされなかった。

 なお未治療患者で併用投与群に割り付けられた患者は、引き続き24週まで非盲検下で投与を受けた。プラセボ群患者は第2の併用投与試験に組み込まれた。前治療無効または不適格等であった患者は、非盲検下でダクラタスビル+アスナプレビル併用投与を24週間受けた。
 主要エンドポイントは、治療後12週時点のSVRで、有効性の解析はダクラタスビル+アスナプレビル投与を受けた患者について行われた。
12週SVR、未治療患者で併用群90%を達成
 試験には、未治療患者307例(併用投与群205例、プラセボ群102例、[無作為化された全患者が治療を受けた])、前治療無効患者205例、不適格等患者235例が組み込まれた。
 結果、ダクラタスビル+アスナプレビルによるSVR達成は、未治療群182例(90%、95%信頼区間[CI]:85~94%)、前治療無効群168例(82%、同:77~87%)、不適格等群192例(82%、同:77~87%)だった。

 重大有害事象は、それぞれ12例(6%)、11例(5%)、16例(7%)の発生だった。治療中断となった有害事象は、それぞれ6例(3%)、2例(1%)、2例(1%)で、最も共通してみられたのはアラニン(ピルビン酸)またはASTの上昇で、死亡は報告されなかった。また、グレード3または4の検査値異常はほとんどなく、治療初期12週間のALT増加が併用群およびプラセボ群で少数報告された(それぞれ2%未満)。
(武藤まき:医療ライター)
原著論文はこちら
Manns M, et al. Lancet. 2014 Jul 28. [Epub ahead of print]

HCVに1日1回IFNフリーレジメンが有用/Lancet

2014年08月13日 | C型肝炎ウイルスの治療
 
ケアネットのニュースのコピペです。シメプレビルとソフォスブビル、かなりいい効果がでているようです。最終的にはこの組み合わせなのかなと思っていたのだけど。ソフォスブビルとレディパスビルの方がデータだけだとSVRの率は高かったから、どっちがどっちってことになるんだろうなあ。
うーん、悩ましい。。。

HCVに1日1回IFNフリーレジメンが有用/Lancet
提供元:ケアネット 公開日:2014/08/13

 C型肝炎ウイルス(HCV)感染のインターフェロン(IFN)フリー治療として、シメプレビル+ソホスブビル併用療法は肝線維化の程度にかかわらず高い効果を発揮し、忍容性も良好であることが、米国・テキサス大学健康科学センターのEric Lawitz氏らが行ったCOSMOS試験で示された。HCV遺伝子型1型感染の治療は、従来のペグインターフェロン+リバビリン療法から直接作用型抗ウイルス薬を含むIFNフリーのレジメンへと進化している。シメプレビルは1日1回経口投与のNS3/4Aプロテアーゼ阻害薬、ソホスブビルは1日1回経口投与のヌクレオチドアナログNS5Bポリメラーゼ阻害薬であり、いずれも未治療および既治療の遺伝子型1型感染患者の第III相試験で良好な持続的ウイルス消失(SVR)率を達成している。Lancet誌オンライン版2014年7月28日号掲載の報告。

IFNフリーの併用レジメンの有用性を無作為化試験で評価
 COSMOS試験は、慢性HCV感染患者に対するシメプレビル(SIM)+ソホスブビル(SOF)±リバビリン(RBV)併用療法の有用性を検討する非盲検無作為化試験。対象は、年齢18歳以上、血漿HCV RNA量>10,000IU/mL、HIV血清反応陰性で、代償性肝疾患がみられ、ペグインターフェロン+リバビリン療法が無効または未治療のHCV遺伝子型1型感染患者であった。
 被験者は、SIM 150mg/日+SOF 400mg/日+RBV 1,000~1,200mg/日(24週)、SIM 150mg/日+SOF 400mg/日(24週)およびそれぞれを12週投与する4つの治療群に無作為に割り付けられた。さらに、肝線維化の指標であるMETAVIRスコア(F0[線維化なし]~F4[肝硬変])で2つのコホートに分けられた(コホート1[F0~F2]:前治療無効例、コホート2[F3~F4]:前治療無効例、未治療例)。

 主要評価項目は、治療終了後12週時のSVR(HCV RNA量<25IU/mL、SVR 12)の達成とした。安全性の解析はコホート1と2を合わせて行った。

全体のSVR 12達成率は92%、RVR達成率は81%
 2011年11月2日~2014年1月29日までに米国の23施設から168例が登録され、167例(コホート1:80例、コホート2:87例)が実際に治療を受けた。全体の年齢中央値は57歳、男性が64%、白人が81%、遺伝子型は1a型が78%、1b型が22%であった。
 全体のSVR 12達成率は92%(154/167例)であり、コホート1は90%(72/80例)、コホート2は94%(82/87例)であった。RBVの有無別のSVR 12達成率は、RBV併用例が91%(98/108例)、RBV非併用例は95%(56/59例)であった。
 未治療例のSVR 12達成率は95%(38/40例)、前治療無効例は91%(116/127例)であった。また、12週治療例のSVR 12達成率は94%(77/82例)、24週治療例は91%(77/85例)だった。
 SVR 12達成例は全例が治療終了後4週時のSVR(SVR 4)をも達成しており、全体のSVR 4達成率は91%以上であった。また、全体の迅速ウイルス消失(RVR、治療開始から4週以内のHCV RNA検出不能)の達成率は81%であった。治療期間中にウイルス再燃(viral breakthrough)を含むウイルス学的治療不成功を来した患者はいなかったが、治療終了後に6例でウイルスの再燃がみられた。

重篤な有害事象、死亡は治療と関連しない
 全体で最も高頻度にみられた有害事象は、疲労(31%[52/167例])、頭痛(20%[33/167例])、悪心(16%[26/167例])であった。
 Grade 4の有害事象は、SIM+SOF+RBV(24週)群で1例(2%)、SIM+SOF+RBV(12週)群で1例(2%)、SIM+SOF(24週)群で3例(10%)に認められた。全体で発現率が5%を超えるGrade 3~4の有害事象は、血中アミラーゼ値上昇のみであった。血中アミラーゼ値上昇例は治療を継続したが、臨床的に膵炎を発症した患者はいなかった。
 重篤な有害事象は、SIM+SOF+RBV(24週)群で3例(6%)、SIM+SOF(24週)群で1例(3%)に認められ、いずれもコホート2の患者であった。試験期間中に2例が死亡した(治療期間中は1例)。これら重篤な有害事象と死亡はいずれも治療とは関連しないと判定された。
 有害事象による治療中止は4例(2%)みられた。いずれも24週治療の患者であったが、3例は12週以前に中止となった。
 これらの結果に基づき、現在、リバビリンを使用しないシメプレビル+ソホスブビルの2剤併用療法の有効性と安全性を評価する第III相試験(OPTIMIST試験)が進行中だという。
(菅野守:医学ライター)

原著論文はこちら
Lawitz E, et al. Lancet. 2014 Jul 28. [Epub ahead of print]

C型肝炎ウイルスの薬剤耐性検査について HCV薬剤耐性変異解析

2014年08月09日 | C型肝炎ウイルスの治療
 
2014年7月1日からBMLという検査会社さんの測定法を依頼する形にしています。他の検査会社さんでも、測定できるようになってきています。2万から3万前後で測定できるところが多くなるかなあ。その辺は医療機関によって異なると思われます。

現在、ダグラタスビルとアスナプレビルを予定している患者さんに説明して、測定するかを聞いています。

肝がんのリスクが高い場合(私の場合は通院の方で勧める場合はほとんどこちら)
今回の薬で、耐性ウイルスがいる場合、今回の治療が効かないと次回の薬が効かなくなる可能性が有ります。あなたの場合は、肝がんのできる可能性が高い方に入るので、測定して効かないとしても、早いうちにウイルスを減らしたり炎症を改善させる可能性が有る治療をした方がいいと思います。なので、測定の結果で効かない場合でもした方がいいと言うことになるので、安心して治療を受けたいと言うことであれば測定をした方がいいと思いますし、効かないと言うこと可能性を知って治療を受けるのはうれしくないと言うことであれば、検査を受けずに治療をすることも可能です。と聞いています。
検査を受けたいと言う方は半分くらいいます。経済的に測定できるからと言う方もいますし、効かないと聞いて治療するのは嫌だからと言う方もいます。保険適応ならまだ測るという方もいます。なんとも、気持ちよくないですー。

肝がんの発癌のリスクが少ない方(インターフェロンを望まないもしくはできない方)には
説明をすると、次まで待ちますというかたが半分くらい。

2年後には、こう言うことなしで治療にいけるようになっててほしいー。それまではなんとしても肝がんにならないですむ様に最大限治療を工夫していきたいです。

C型ウイルス肝炎治療の目指すもの ソブリ(38人目)とペガ30を月2回とコペ1日200mgの患者さんの体験から

2014年07月28日 | C型肝炎ウイルスの治療
 
慢性肝炎(C型)で、ALTが80位を持続していた患者さん、インターフェロンでの副作用がとても心配と少量でも辛かったのでその後はしないで来てたのですが、ソブリアードならウイルスが今までよりも減る可能性があるしうまくいったら消えるかも知れないと5月12日から開始8月2日ソブリアード終了のパターンで開始しました。ウイルスは残念ながら、3.3までしか下がらなかったんだけど、ALTは30代の正常化してくれて、3ヶ月目には右の脇腹のだるさがなくなってすごく調子が良くなりましたと、喜ばれていました。今の量のインターフェロンなら続けられそうだからもう少し続けてみますとのことで、コペガスは200のままで、残り3ヶ月継続としました。少しでも副作用なくできるならしていた方が肝がんになる確率は間違いなく下げられるからと。

C型肝炎の治療はウイルスの陰性化を目指す治療と思われがちですが、最終的にはどれだけ肝がんを予防できるかです。助成制度はウイルスの陰性化目指す形でないと下りない形ですが、少しでも早くウイルスを減らし、炎症を押さえ、AFPの改善が得られるなどが実現できれば、肝がんの発生抑制は期待できるとされています。
よく、安定していますから待てますかと聞かれますが、副作用が強くてインターフェロンできない方であれば、待つという選択肢は重要だと思います。しかし、まだ一度もしていない方が、副作用が出るかも知れないからと待つということは、治療という言うことだけを考えたらお勧めできる形ではないと思っています。今の治療は副作用が辛かったらすぐやめてもいいので、まずはやってみて辛かったらすぐやめると言う形でもやってほしいです。辛くなくてできる方は2割以上います。ここで大事なのは、辛くなるなら早めにやめること、辛くない形で続けられる治療を調整してもらうことを勧めます。できるだけがまんできる範囲で効果を出すことも重要ですが、そのせいで治療後も体調不良を継続してしまうようになるとこれまた辛いです。その見極めがとても難しいですが、そうならないためにはこれだと続けるのがしんどいなあと思うときはまず減らし、それでも辛かったら休むことも選択枝として考えてほしいと思います。

B型C型肝炎の最終的な治療目標は、肝がんの発生ゼロです。ウイルスを減らす消すことは、その目的の一つの手段でしかありません。消せなくても、減らすことで肝がんの発生は予防する力があります。治療を一度もせずに待っている方は、本当にインターフェロンにチャレンジできないかを検討して、それでもできないなら待つ、やれる可能性が有るならチャレンジして判断してほしいと思います。
ウイルスが効くか効かないかではなく、効かなくても効く人がいるのが今の検査の限界です。聞かないとわかっているなら辛かったら早々に引き上げるという考え方もありだとは思いますが、やったら楽ちんでできるかも知れないという可能性をもっているのにしないことは、現状ではとても勧められないのです。
肝がんになる可能性がゼロではないというと心配される方もいるのであまり強調したくはないのですが、あまりにも待てるならという表現が、肝臓の医療講演会でされているので、肝がんでなくなっていく患者をたくさん診ている医師であれば、もうちょっと違う表現をされるのではないかと思います。

可能なら先生に聞いてみてください。『笑顔で健康な人生を送るために、今できる治療はありますか、それとも今はしない方がいい治療ですか』と。『少しでも安心して楽しく過ごせすためにできることはあるでしょうか』と。家庭や仕事や経済的なことも大切です、いろんなことを含んだ上で自分にとってあってる方向を見つけていってほしいと思います。私も毎回患者の診察で悩むところでもあります。

ダグラタスビルとアスナプレビル(ダクルとスンベ) C型肝炎治療の勉強会 2週でも消えたと! 2014.7.23

2014年07月23日 | C型肝炎ウイルスの治療
 
新札幌の勉強会で、ダグラタスビルとアスナプレビル(ダクルとスンベ)の話が聞けました。札幌厚生病院の狩野先生の話とてもわかりやすかったです。

肝障害については、中止するとすぐ良くなるので、よく言う薬剤性肝障害とは違う感じで、毎週血液検査でチェックしていれば心配ないという感じでした。
ALTが150以上で中止した10例でも、8割はウイルスが消えていてい、最短では2週で中止した方でも、ウイルスが消えていたそうです。
びっくりすぎます。なので肝障害でもう少し粘れる方がきっと臨床ではいるはずなので、怖さはほとんどない印象でした。インターフェロンからみると楽ちんと思えるレベルです。

あと、薬剤耐性変異については、測定しなくても、ウイルスが増えるようならそこで治療をやめればいい話で、耐性がなくても耐性ウイルスが出てくることがあるし、調べてあらかじめ用心するよりは、次の治療で効果がある薬がどんどん出てくること、作用機序も今の耐性が関係無いものが待っていることから、早く消せる人は早く消す方を優先した方がいいだろうって話でまとめていました。ただ、誰でも使える薬ではないところが、みんなに使えると言えないので、使える条件が揃う方は是非使った方がいいと思えました。

IL28bはもう測定しなくていい時代になってきているとも言えます。

それにしても、勉強すればするほど今まではなんだったんだろうとびっくりする話がいっぱいです。
 
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ダグラタスビルとアスナプレビル(ダクルとスンベ) C型肝炎治療 2014.7.12作成

2014年07月13日 | C型肝炎ウイルスの治療
製薬会社さんから出ている製品情報概要からもってきました。それにしても無効例での効果がうれしい限りです。
C型肝炎ウイルス治療の最終ゴールは、ウイルスの陰性化ではなく肝がんをいかにゼロにするかです。そのためにはできるだけ、炎症を抑える、早くウイルスを減らす,できればウイルスを消すという治療方針が言われてきました。
(可能ならウイルスが消えてもインターフェロンをするのがより理想と思いますが、保険適応がないのが残念です。。。自己負担で行っている方はいるとおもいます。)
肝がんゼロを目指す気持ちから少し解説していきたいと思います。ウイルスが消えても、定期検査は必ず受けてくださいね。先生が不要と言っても半年に1度のエコー検査は最低受け続けてほしいと思います。
それと、どの治療でも患者さんの状況で受けた方がいい場合受けない方がいい場合があります。すべての人が絶対した方がいい治療はないので自分に合った治療をしていくことが大切であることは忘れないでください。

あと、この治療を少しでも早くしたいと思うかたは、助成制度が使えるようになるのを待たずに使えるようにする一つの方法として高額医療の申請をしておく方法があります。助成よりは高いけど、助成が出ると戻ってくるお金ですから、上限額を負担できそうな方は、今から申請をしておくといいと思います。

 
なんといってもこのグラフがこの治療の効果を物語っています。
肝硬変の時期でも有無を言わさず効いている。そして前治療(インターフェロンとリバビリン療法)が無効(ウイルスが一度も陰性にならなかったこと)でも、効いているなんて、ウイルス性肝炎の治療においては目が飛び出るほどうれしい話です。
医療費の問題がないなら、次の治療がでるまで何度でも繰り返ししたいと思えます。
この下側のウイルス学的反応が次の写真の略語の解説になるのでちょっと読んでおいてください。治療開始から4週目、12週目が鍵になると言われてきたのでこの略語があります。

 
このグラフ、なんだか同じような長さが並んでいます。RVR(治療開始から4週以内のウイルス陰性化)のところでは60%台がありますが、ほぼ8割以上。今までの治療ではRVRがあるとすごい効果がありますと言ってきましたが、12週以内でウイルスが陰性化すれば8割以上の効果ですって言えるって、とんでもなくすごいこと。。。シメプレビル(ソブリアード)でも実際使ってみると4週以内に陰性化してないと消えなかった方がいるのでそれ以上の反応があるということ。(実際に臨床になるとデータとずれる場合が多いのでこれから検証することになるけど。)
そして下の折れ線グラフは、ウイルスが消える速度を表しています。保険適応は月1回の測定の地域もあるので、4週目前後で判断する形になります。治験では、1週目、2週目も測れるのでこのデータがあります。ただ以前のリバビリン併用療法のときの感覚では考えられなかった12週以内の陰性化で充分ということが言えると思います。

 
そして、前治療無効例の場合のグラフです。NullってのとPartialってのにわかれていますが、これは治療中にウイルスの量が治療前の100分の1になったかどうかで区別しています。難しいこと言っていますが、どちらも治療中もずっと消えなかった場合と言うことです。それなのに、どちらも8割前後の効き目、これが一番信じられない位にうれしいことなんです。是非治療を受けてほしいと思えるのはこのデータがあるからなんです。何度も何度も消えずに頑張ってきた患者さんに本当にこたえることができる治療が出てきたと。でも、消えない場合もあるってのが残念ですけど。繰り返し使えるならもっと消える可能性がでてくるでしょう。まだ助成はそこまで認めてくれてないけど。。。

 
最近、耐性ウイルスのことをよく聞かれるので、このグラフは関心のある方が多いかも知れません。そして、この間、多くの方が測定続けられてきた、IL28bの効かないと言われてきた人達にも効くって言えるものになっているので、今後は測る必要はないとはっきり言えると思います(なんていいすぎって言われるかもー)。
私は耐性ウイルスとか耐性の検査については、それを測るためにお金使うならちがうことに使ってほしいと患者さんに言っています、研究機関ではそれによって効果を分析するために重要ですが、この耐性ウイルスについては、その結果がわかって、結果を解釈してどう使うかわかってきたら、臨床医は治療しながら判断ができるデータだから測る前から知っておく必要は感じないんです。無理しないでは焼く治療をやめましょうという意味で使うなら意味があるかも知れないけど、それにしてもそうなる患者さんであればはからなくてもそう判断していくべきだと思っているので。。。
どうしても測ってほしいと言われるときや治ったけど本当に効かない人だったんだろうかを確認するためには測っていますが、今回はさらに、こんなに効く人がいるなら測る必要はないなあと測らないでいいなあという気持ちが強いです。今までの治療から見れば副作用が強くないし、効かないと言われるパターンでも4割以上が効いている、これでは測定して受けないと決めることはしてはいけないくらいに思えます。肝がんをゼロを目指す視点からは、耐性ウイルスを測って効かないんだなあって思いながら治療をするデメリットの方がはるかに高いと思えます。
あとデータにはないですが、次の経口2剤への耐性ウイルスを危惧されている先生もいるのですが、C型肝炎ウイルスの耐性ウイルスがでたあと繰り返し治療して本当に効果がゼロと言えるなら意義はあると思えますが、今まで耐性ウイルスがいても必ず効く人がいることを考えると投与間隔を空けて繰り返し治療できるならした方がいいと思えます。
インターフェロン+リバビリン療法も2回目は効果がないと言いきっていた先生たくさんいました(有名な先生方です)。でも、今は効果がある人がいることが当たり前にわかっています。そのとき時のデータで判断するので、いろんな判断があるのはわかるし、今までもそういう例はたくさんあったので治る可能性が有ること絶対に否定しないで肯定していってほしいです。人の治る力は、効果があるもないも100%いいきることはできません。副作用なく効果がゼロではないなら試みるべき治療と言えます(医療経済的には厳しい話がいっぱいだけど。。。)。

 
安全性については、今回の薬は肝機能障害がはっきりとしています。今までの治療では頻度が不明となっていた重篤な肝障害もでる可能性があることが強調されていくと思うので逆にしっかりと採血検査をしていくことになり、その結果をしっかり見ていくことで安全に治療を行えるようになると思われます。テラプレビル(テラビック)で皮膚障害が強調されたことでその対策がとられたように。なので、肝障害を気にして治療をしない方がいいという判断は、あまりすべきではないと思います。このくらいの肝障害が出ても充分肝臓は回復出来ることを予想して治療にはいることで充分対応可能ですし、死亡例がないこと、代償性肝硬変の方に投与されて認可されていることがそのことを証明もしていると思います。ただ、臨床で使い始めたときの新たに出る副作用は、どの薬でも未知数なところが有るので、先生方も注意して治療を行います。
肝障害の原因がウイルスに感染している細胞を一気に壊すためのものであれば、すごい効果を発揮している証拠とも言えるでしょうがその辺はまだ私もわかりません。

それにしても、今までの苦労はなんだったんだろうと思える治療になっています。しかし、一秒でも早くウイルスは減らしたり消せた方が肝がんになりにくいことから、今までがんばってウイルスを消してきた方にとっては、やって良かったと言えます。肝がんになる確率をすでに下げることができているのですから、治療をすすめても拒んで来た方に肝がんができたときほど、残念で仕方ない気持ちになります。もっと心と体がしたいと思えるようにかかわれたらならなくてすんだかも知れないと思ったりすることがあります。でも、それがその人の選択であるならそれも必要なことなのかなあと思ったり、なんとも病気っていろんなことを考えさせてくれるものです。。。
元気な笑顔になれる患者さんが増えてくれたら、病気から健康の大切さを知ってくれてみんながさらに健康になってくれたらと願ってやみません。
 
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ダグラタスビルはダクルインザ錠60mg アスナプレビルはスンベブラカプセル100mgに

2014年07月04日 | C型肝炎ウイルスの治療
 
ブリストル・マイヤーズ株式会社のC型肝炎の内服治療薬の名前が決まったようです。
ダグラとアスナはダクルとスンベになるってことね。あ、こういう略し方になるかはわからないけど。
写真は、インターフェロンの無効例でも高い治癒率があるところがびっくりなところです。インターフェロンがあわない方にも効くのはもちろんです。
 作用機序のムービーはかっこいいです。SFみたい。
 

以下製薬会社の文章の転記です。

 時下、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
 平素は、弊社ならびに弊社製品に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、この度、弊社で開発を進めてまいりましたセログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善に対する経口の治療薬、HCV NS5A複製複合体阻害剤「ダクルインザ錠60mg(一般名:ダクラタスビル塩酸塩)」ならびにHCV N S3 /4Aプロテアーゼ阻害剤「スンベプラカプセル100mg(一般名:アスナプレビル)」の製造販売承認を取得いたしましたので、ここに謹んでご案内申し上げます。
 世界初のHCV NS5A複製複合体阻害剤ダクルインザ錠と第2世代HCV NS3 /4Aプロテアーゼ阻害剤スンベプラカプセルは併用で24週間使用します。ダクルインザ・スンベプラ併用療法はインターフェロン、リバビリンを使用しない日本初の内服のみによる抗ウイルス療法です。
 現在、新発売に向けて鋭意準備を進めております。
 今後とも、ご指導ご鞭撻を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
 末筆ながら、先生のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

 
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すごすぎるー C型肝炎ウイルス遺伝子型1型で100%ってー

2014年06月17日 | C型肝炎ウイルスの治療
ギリアドの
Sofosbuvir(ソフォスブビル)とLedipasvir(レディパスビル)
治療12週間で、終了後12週の評価がウイルス陰性ほぼ100%です。すごすぎる。

治療群 治療期間 12週でのSVR率
Genotype 1 treatment-naïve(未治療)
LDV/SOF 12 weeks 100% (83/83)
LDV/SOF + RBV 12 weeks 96% (80/83)
Genotype 1 treatment-experienced(治療歴あり)
LDV/SOF 12 weeks 100% (88/88)
LDV/SOF + RBV 12 weeks 100% (87/87)

以下論文のページ
http://www.gilead.com/news/press-releases/2014/6/gilead-announces-phase-3-data-showing-that-the-fixeddose-combination-of-ledipasvirsofosbuvir-achieved-100-percent-sustained-virologic-response-svr12-among-patients-with-chronic-hepatitis-c-in-japan#sthash.SF8jHR64.dpuf

すずめさん、トマトっとさんのページにもアップされて知りました。みんな情報はやい。
 
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C型肝炎ウイルスの治療に遺伝子型2と3型の患者さんにもソフォスブビルとリバビリンの飲みのみが効く

2014年05月22日 | C型肝炎ウイルスの治療
ソフォスブビルの効果がどんどんでてきていますね。
ソフォスビルっていっちゃうんだけど、ソフォスブビルかソホスブビルって、いうんですね。以下転載します。

HCV遺伝型2、3型感染患者へもソホスブビル+リバビリン/NEJM
提供元:ケアネット 公開日:2014/05/22

HCV遺伝型2、3型感染患者へもソホスブビル+リバビリン

 C型肝炎ウイルス(HCV)遺伝型2型または3型感染患者への治療として、ソホスブビル+リバビリン治療が、高い持続性ウイルス学的著効(SVR)を達成したことが示された。治療期間は、2型感染患者が12週間、3型感染患者は24週間だったという。ドイツのヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ大学医療センターのStefan Zeuzem氏らがヨーロッパ77施設から419例を登録して行った多施設共同の第III相無作為化試験の結果、報告した。NEJM誌オンライン版2014年5月4日号掲載の報告より。

2型感染患者には12週間、3型感染患者には24週間で検討
 HCV遺伝型6タイプのうち、2型または3型の感染患者は世界中で約30%を占めているという。現状では両者への標準治療は、ペグインターフェロン+リバビリンの24週間治療とされているが、研究グループはこれら患者に対するインターフェロンを用いないソホスブビル+リバビリン治療の有効性について検討を行った。
 同治療に関するこれまでの臨床試験では、12週間治療で2型感染患者については高率のSVRが観察されたが、3型感染患者では低率だったことが報告されていた。そこで研究グループは、インターフェロンベース治療の有無を問わずに集めた両患者を対象とした試験を計画した。具体的には2型感染患者91例と3型感染患者328例を4対1の割合で、ソホスブビル+リバビリンまたはプラセボの12週間治療に割り付けて有効性を評価するプラセボ対照無作為化試験であった。
 しかし試験開始後、他の第III相試験で、3型感染患者への16週間治療の有効性が報告された(対12週、非盲検試験)。そこで急遽プロトコルを変更し、3型感染患者への治療期間を24週間に延長し、プラセボ治療は中止とした。試験目的は再定義し記述的なものとすることとし仮説(2型感染患者への12週間治療の有効性を確認し、3型感染患者への24週間治療を評価すること)の検定は含まないこととした。
 主要エンドポイントは、治療後の12週時点のSVRだった。

SVR達成率はそれぞれ93%と85%
 試験に登録され治療を受けた419例のうち、21%が肝硬変を有しており、58%にインターフェロンベースの治療歴があった。
 結果、SVRの達成率は、12週間治療の2型感染患者では68/73例、93%(95%信頼区間[CI]:85~98%)で、24週間治療の3型感染患者では213/250例、85%(同:80~89%)だった。
 3型感染患者について、肝硬変なしの患者では91%、ありの患者では68%だった。
 最も頻度が高かった有害事象は、頭痛、疲労感、かゆみだった。
(武藤まき:医療ライター)

原著論文はこちら
Zeuzem S, et al. N Engl J Med. 2014 May 4. [Epub ahead of print]

すごすぎる 肝硬変なし未治療のC型肝炎に対する レディパスビル+ソホスブビルの8週で十分かもって

2014年05月09日 | C型肝炎ウイルスの治療
ケアネットからの転載です。すごい効果ですね。24週の2剤投与の話が現実になってきているのに、もう、12週との比較では8週でも効果は十分かもって報告されてるってことになります。高い薬なので期間が短いほどたくさんの方に使えるってことになっていいことになるけど、本当にそうなのか、これから確認もされていくことになるんだろうなあ。

以下記事です。
肝硬変なし未治療のC型肝炎に対するレディパスビル+ソホスブビル
 肝硬変が認められない未治療のC型肝炎ウイルス(HCV)感染患者に対するレディパスビル+ソホスブビル治療について、8週間投与が、同12週間投与やリバビリン併用投与と比べ、有効性において非劣性であることが示された。米国・バージニア・メイソン・メディカル・センターのKris V. Kowdley氏らが行った治験(第III相)の結果、明らかにした。NEJM誌オンライン版2014年4月11日号掲載の報告より。
レディパスビル+ソホスブビルの8週投与を、12週投与、リバビリン併用と比較
 Kowdley氏らは、肝硬変の合併症がなく、未治療のHCV遺伝子1型に感染した患者647例を対象に、オープンラベル無作為化比較試験を行った。被験者を無作為に3群に分け、1群にはレディパスビルとソホスブビルを、別の群にはレディパスビル+ソホスブビルとリバビリンをそれぞれ8週間、もう一群にはレディパスビル+ソホスブビルを12週間投与した。
 主要エンドポイントは、治療終了12週後の持続的ウイルス消失(SVR)だった。
主要エンドポイント達成率は8週群で94%、その他の群と同等
 その結果、主要エンドポイントのSVR達成率は、レディパスビル+ソホスブビル8週群が94%(95%信頼区間:90~97%)、レディパスビル+ソホスブビル+リバビリン群が93%(同:89~96%)、レディパスビル+ソホスブビル12週群が95%(同:92~98%)と、いずれも同等だった。
 レディパスビル+ソホスブビル8週群に比べ、レディパスビル+ソホスブビル12週群のSVR達成率は1%ポイント高く(97.5%信頼区間:-4~6%)、レディパスビル+ソホスブビル+リバビリン群は1%ポイント低いのみで(95%信頼区間:-6~4%)、いずれの群に対してもレディパスビル+ソホスブビル8週群の非劣性が示された。
 レディパスビル+ソホスブビル8週群の被験者に、有害イベントによる治療中断はなかった。有害イベントは、レディパスビル+ソホスブビル+リバビリン群で最も多くみられた。
(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

原著論文はこちら
Kowdley KV, et al. N Engl J Med. 2014 Apr 11. [Epub ahead of print]
 
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インターフェロンフリーの飲み薬2剤での治療が承認申請に

2013年11月20日 | C型肝炎ウイルスの治療
日本国内で試験が進んでいたインターフェロンを使わない飲み薬による治療が承認申請になったと11月6日プレスリリースがありました。
以下、ブリストル・マイヤーズ株式会社のページからの転載です。

2013年11月6日
C型慢性肝炎に対する経口薬のみによる治療薬を世界に先駆けて日本にて承認申請
~インターフェロン及びリバビリンを必要としない新たな治療選択肢~

本資料は、米国ブリストル・マイヤーズ スクイブ社が11月2日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースを日本語に翻訳し、皆さまのご参考に供するものです。この資料の内容および解釈につきましては、オリジナルである英文が優先することをご了承ください。

ダクラタスビル(DCV)とアスナプレビル(ASV)の併用療法(以下、DCV/ASV併用療法)による国内第III相試験が実施され、医療上のニーズが高いジェノタイプ(遺伝子型)1b型の患者に対して、84.7%のSVR24を達成。

DCV/ASV併用療法は、インターフェロン治療不適格の未治療/不耐容患者では87.4%の割合でSVR24を達成。65歳以上の高齢患者においては、SVR24を達成した患者は91.9%であり、既存の治療を受けることができない日本の多くのC型慢性肝炎の患者に対して新たな治療選択肢を提供。

本試験によるDCV/ASV併用療法では、有害事象による中止率は5.0%と低く、重篤な有害事象の発現率も5.9%と低い値を示す。

11月5日(火)に米国肝臓学会議(AASLD)においてウイルス性肝炎に関するプレジデント プレナリーセッションで発表。

(ニュージャージー州プリンストン、2013年11月2日)-ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(本社:アメリカ・ニューヨーク/CEO:ランベルト・アンドレオッティ)は、本日、インターフェロン及びリバビリンを必要としない世界初の経口薬のみによるC型慢性肝炎の治療薬を日本において製造販売承認申請したことを発表しました。この申請は、日本のC型慢性肝炎の患者のうち、ジェノタイプ1bのC型肝炎ウイルスに感染している患者を対象に、DCV/ASV併用療法を24週間行った国内第III相試験の結果に基づき行われています。この試験の治療終了24週後におけるウイルス学的著効(SVR24)の達成率は、DCV/ASV併用療法を受けた全患者群に対して84.7%、インターフェロン治療不適格の未治療/不耐容患者では87.4%、インターフェロン及びリバビリン治療が無効の患者では80.5%でした。

この第III相試験データは、11月5日(火)にワシントンD.C.で開催された第64回米国肝臓学会議(AASLD)のウイルス性肝炎に関するプレジデント プレナリーセッションで発表されました。

現在、世界で1億7,000万人がC型肝炎ウイルスに感染しています。日本では約120万人がC型肝炎ウイルスに感染していると推定されており、その約70%が既存の治療法では効果が得られにくいジェノタイプ1bのC型肝炎ウイルスに感染していると言われています。また、日本人のC型慢性肝炎の患者の多くは65歳以上であり、さまざまな疾患に関連した合併症を有するために現在の治療法であるインターフェロンを含む治療を使用できない、またはインターフェロン療法への忍容性が低いと言われています。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社研究開発部門のグローバル開発/メディカルアフェアーズ担当シニア・バイスプレジデントのブライアン・ダニエルズ(MD)は、「今回の日本における承認申請によって、多くのC型慢性肝炎の患者さんに対して新しい治療選択肢を提供するという目標に一歩近づいたことを大変嬉しく思います。日本では、他の国よりも高齢のC型慢性肝炎の患者さんが多く、ジェノタイプ1bの感染者が大部分を占めるとされています。治療効果に影響を及ぼすこれら2つの要因を考慮すると、この試験で用いたDCV/ASV併用療法によって、日本のC型肝炎治療が大きく進展する可能性があります」と述べています。
なお、第III相試験で使用されたこの治療法での有害事象による中止率は5.0%、重篤な有害事象の発現率は5.9%といずれも低い結果が示されました。試験で最も一般的に認められた有害事象は鼻咽頭炎でした(30.2%、222例中67例)。

試験のデザインおよび結果
この非盲検並行群間第III相試験では、インターフェロン治療不適格の未治療/不耐容患者(n=135)とインターフェロン及びリバビリン治療が無効の患者(n=87)を対象に、DCV 60 mg 1日1回投与とASV 100 mg 1日2回投与を24週間にわたって併用しました。主要評価項目は、投与終了24週後におけるウイルス学的著効達成率(SVR24)としました。

ウイルス学的治療効果

SVR24達成率は、インターフェロン治療不適格の未治療/不耐容患者では87.4%(135例中118例)、インターフェロン及びリバビリン治療が無効の患者では80.5%(87例中70例)であり、両患者群において高い割合が示されました。65歳以上のSVR24達成率は65歳未満のSVR24達成率とほぼ同じで、年齢はSVR24達成率に影響しないことが示されました。65歳以上のSVR24達成率は、インターフェロン治療不適格の未治療/不耐容患者で91.9%(62例中57例)、インターフェロン治療無効患者では85.2%(27例中23例)でした。

性別、年齢、ベースライン時のHCV RNA量や肝硬変の有無、ならびに(治療効果の指標となる)IL28B遺伝子型など、従来、インターフェロンの治療効果に影響すると考えられてきたベースライン因子によってSVR24達成率に臨床的な重要な差は認められませんでした。

投与期間中のウイルス再燃率及び投与終了時のHCV RNA検出率は7.7%(222例中17例)と低く、投与終了後の再発率も8.3%(205例中17例)と低い結果となりました。

治験責任医師の広島大学医学部 茶山一彰教授は、「DCV/ASV併用療法に関する第III相試験により、特に、治療が困難な患者群にとって素晴らしい結果が得られました。承認された際には、現在の標準治療であるインターフェロン療法ではSVRが達成できない日本のC型慢性肝炎の患者さんに新たな治療選択肢を提供できることになります。」と述べています。

投与時の安全性

投与中の死亡例は報告されておらず、投与中止率も12.6%(222例中28例)と低い結果となりました。重篤な有害事象の発現率は5.9%(222例中13例)と低く、10%以上の患者で認められた有害事象はわずかでした。主な有害事象として、鼻咽頭炎(30.2%、222例中67例)、ALT上昇(15.8%)、AST上昇(12.6%)、頭痛(15.8%)、下痢(9.9%)及び発熱(12.2%)が報告されました。3%以上の患者でみられたグレード3または4の臨床検査値異常は限られていました。

有害事象が原因で投与を中止した患者は11例で、そのうち10例が肝機能の指標であるALT/ASTの上昇による中止でした。早期に投与を中止したにもかかわらず、これらの患者のうち80%がSVR24を達成し、すべてのALT及びAST値が正常まで回復しました。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のC型肝炎ポートフォリオについて
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のC型肝炎領域のパイプラインには、さまざまな作用機序を持つ化合物が含まれ、生物学的製剤と直接作用型の低分子抗ウイルス剤の両方の研究開発に取り組んでいます。これらの化合物は、幅広い患者タイプ等におけるSVR率の向上を目的とし、複数の新規治療法の一つとして開発されています。

当社が開発中のNS5A複製複合体阻害薬ダクラタスビル(DCV)は、複数のDAA(直接作用型抗ウイルス剤:Direct-acting Antiviral Agents)を用いた併用療法の基本薬として、これまでに数千人の患者に対して臨床試験が行われています。DCVは、in vitroではHCVのジェノタイプを問わない抗ウイルス活性を持つことが明らかになっています。DCVは、さまざまなHCV併用療法における継続的な研究開発をサポートする薬物相互作用プロファイルを有しています。

アスナプレビル(ASV)は、DCVベースとした併用療法を構成する薬剤の1つとして開発中のC型肝炎に対するNS3プロテアーゼ阻害剤です。

BMS-791325は、DCVベースとした併用療法を構成する薬剤の1つとして第II相試験の開発段階にあるC型肝炎に対するNS5Bポリメラーゼの非ヌクレオシド系阻害剤です。

ペグインターフェロンラムダは、インターフェロンの治療が必要であるか、または推奨される患者を対象として、ペグインターフェロンアルファの代替候補として治験中のIII型インターフェロンです。

C型肝炎について
C型肝炎ウイルスは、肝臓に感染するウイルスであり、感染患者からの血液または血液製剤に直接接触することによって感染します。世界で推定1億7,000万人がC型肝炎ウイルスに感染しており、ジェノタイプ1は最もよく見られるものです。C型肝炎ウイルス感染者の約90%が、ウイルスを体内から排除できず、慢性肝炎となります。世界保健機関(WHO)によると、C型慢性肝炎の患者の20%が肝硬変に進行し、そのうち25%までが肝がんに進行します。日本では、C型肝炎ウイルスの感染は、慢性肝炎および肝硬変の最大の原因であり、約120万人がC型肝炎ウイルスに感染していると言われています。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社について
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、重篤な疾患を持つ患者を治療するための革新的な医薬品を発見、開発し、提供することを使命とする世界的なバイオファーマ企業です。詳細については、www.bms.com、またはツイッター(http://twitter.com/bmsnews)をご覧ください。

ブリストル・マイヤーズ株式会社について
ブリストル・マイヤーズ株式会社は、「深刻な病気を持つ患者さんを助けるための革新的な医薬品を発見、開発し、提供すること」をミッションとする、グローバル製薬企業ブリストル・マイヤーズ スクイブ カンパニーの日本法人です。伝統的な製薬企業としての基盤と最先端のバイオテクノロジーという2つの特徴を兼ね備えた「バイオファーマ」戦略を掲げ、いまだ十分な治療法がない疾患領域を中心に革新的な医薬品を提供できるよう、世界に約27,000人以上の社員が事業に従事しています。詳細についてはhttp://www.bms.co.jp/にてご覧ください。

ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の将来予測等に関する記述
本プレスリリースは、医薬品の研究、開発、および販売について、1995年民間有価証券訴訟改正法の趣旨の範疇に含まれる「将来予測に関する記述」を含んでいます。そうした将来予測に関する記述は現在の予想に基づくものであり、遅延、転換または変更を来たす内在的リスクと不確実性を伴っており、実際の成果または業績が現在の予想と大きく異なる結果となる可能性があります。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。特に、これらの化合物の臨床試験が規制当局への申請の裏付けとなる、あるいは、本リリースで説明した化合物が規制当局の承認を受ける、また承認を受けたとしても商業的に確実に成功するという保証はできません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル・マイヤーズスクイブ社の事業に影響を与える多くの不確定要素、特にブリストル・マイヤーズ スクイブ社の2012年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測等に関する記述について、公に更新する義務を負うものではありません。

ビタミンDが著効率を上げる? インターフェロンリバビリン療法

2010年04月16日 | C型肝炎ウイルスの治療
2010年ヨーロッパの肝臓学会っていうのかな。ビタミンDがリバビリン併用インターフェロン療法でのウイルス消失率をあげるという報告があり、これからでてくる3剤併用のような副作用が無いことが魅力的であり、さらに効果のある薬として期待できそうだと発表がありました。まだまだ確認が必要でしょうが、副作用が増えることなく効果が上がる薬がまたそろいそうですね。期待したいところです。