近藤誠先生の書いた、医者に殺されない47の心得を読みました。患者さんのことを思って沢山の診療勉強をしてきた先生だと言うことが分かります。その中でこれだと思うことを書いているので証拠としてものを語っていると思って読んでいます。私も勉強不足のところが沢山あるのですべてについて正しいとか間違っているとか決めることはできないのですが、医療機関のお世話にならないようにどう過ごしていくかということをどう導き出していくかということについては、賛成する部分がありました。
私の経験や学んできたことから少し書いてみたいと思います。
世界一医者が好きな国民であるというところは、医者に対する信頼感の裏返しでも有るかなと思いました。ただ、医師もすべてに通じているわけではないので、その説明の仕方もガイドラインもいろんなしがらみの中で生じていることは避けられないんだろうなと思います。もうけるためにしているところもあるのでしょうし、患者さんのためにしているところもあるのでしょうし、そのバランスはどこがいいのか、、、私は結論としては言えない感じがしました。自分の診療としては、できるだけ薬を使わないように生活改善を主に、被爆も少なくしたいと思いながら診療をしていますが、患者さんの理解がすべて得られているわけでもないですし、これがいいと思っている場合のプラセボ効果もきっと有ると思います。なので、理屈だけで医療は成り立たないところが、いろんな提案が出てくるところなんだと思います。その方法が自分にとって納得できる、あっているなと感じるならそれを選択することになる。そういうことなんだろうなって。。。できるだけ元気に長生きできるように幸せに笑顔で過ごせるようにそう思って、医療を支え、活用している人は沢山いるはずなので、みんなが笑顔で過ごしていける方法が、それぞれにしっかりと見いだされていってほしいと思います。
○がんは切らずに治る
そういう治療が目指す医療に変わってきていますよね。
○抗がん剤は効かない
効かないガンもありますし、効くガンもある。プラセボ効果といわれる部分もある。難しいです。。。寿命に関与していないといわれるとそうかも知れないという場合もある。ただ、何もせずに受け入れる放置した方がいいと言うことに納得できる環境に今はまだない。それで納得できる方にはそれがいいと思えるような時代にはなってきているかと思います。
○健診は百害あって一利なし
これは難しいです。。。害の方が多いって、どう活用するか、健康になるためのきっかけ作りと活用してもらう分には害はないと思うのですが、病気を作り出している部分の方が多いからがいだといわれたらそうかも知れないですね。
ただ、どの話も、それによって救われている人がいることは事実です。平均として話すなら害とされることでも、そうしたことで救われている人がいることを無視していいのかは、経済的なこと害をどこまで許せるかで変わってくるのかなあ。。。
○がんは原則として放置した方がいい
これも難しいです。。。がんという病気自体、どう定義して診断するか。近藤先生の方向性があっている患者さんも沢山いると思います。でも、将来進行する命に関わる可能性を予測して治療すること。どこまで追求するか。。。肝がんについては、放置していてどうなっていくかは、だいたい分かっていますから。ちょっと違う感じがしました。より健康に元気に暮らせる可能性がある方を選択するとしてその方法が本当に正しいか、、、それぞれが納得できる方向で行くことになるのでしょうね。。。
○心得32 高血圧に塩はだめはうそ。自然塩より精製塩の方が安心。
自然塩の中にいろんな毒性のある物質が紛れているからというのはそうだと思います。なので精製塩の方がいいということなんだけど。昔の環境で作られた岩塩などはそういう健康に害のある物質が少ないと言うことならそっちの方がいいと言うことかなと思いました。
○心得33 コーヒーは、がん、糖尿病、脳卒中、ボケ、胆石、しわを遠ざける
これはいろんな研究から導き出されているので、有るんだと思います。ただ、コーヒーが好きじゃない人がそのために飲んでもいいのかな、そこが分からないです。。。
○心得35 石けん、シャンプーを使わないほど、肌も髪も丈夫になる
これはそうかも知れないと思いました肌を守るために自然と分泌されている物まではぎ取ってしまうことなら、きっとさっと水で流すくらいがいいところかもしれない。実際にお風呂には入れない環境にいる方に禿げがいないという話は、すごい観察力だと思いました。論文有るのかは定かではないけど。
○心得37「手当て」でストレスを癒す
手を当てること、これは、子どもの頃に母親やいろんな人にしてもらった経験がある方も多いと思います。実際にいろんな効果があることが知られているのでどんどんみんなでやってみたらいいなと思いました。
○心得38 しゃべって、笑って、食べて。口をお動かすほど元気になる この通りだと思いました。
○心得39 よく歩く人ほどボケにく この通りだと思いました。
○心得43 喜怒哀楽が強い人ほどぼけない
一人で過ごしていてもテレビを見ているだけとぼけやすい、孫にプレゼントしようと思って編み物をする、検証が好きで暇さえ有れば応募ハガキを書いている、お菓子を焼いては友達に配る。楽しみがあって手足と脳をよく使っている人はボケにくい。
喜怒哀楽が強いほど脳はすばらしく活性化して、記憶の引き出しも増える。ボケをふせぐには、脳トレドリルよりも、意識して喜怒哀楽の振り幅を大きくして、色々なことに好奇心を持ち、おかしいときは大笑いし、悲しいとき、許せないときは涙する。
と書いている部分、とても共感しました。こういう生き方をしていけるようにどうしていくべきか意識して行きたいと思いました。
○心得44 100歳まで働き続ける人生設計をする
100歳まで生きたいと思うとき、働きながら生きることを是非考えていって欲しいと私も思うのでここも共感しました。
○心得47 リビングウイルを書いてみよう 実際書いてみるといろんなことが見えてくるなと思いました。
最終的に、読んでみることでいろんなことを考えさせられました。自分が納得できるところそうでないところがありましたが、近藤先生が調べて書いていることは本当にそう感じ書かれていることだと思えるので、批判よりも共感できるところを感じて読んでもらいたい本だと思いました。