リンゴが肺の病気を予防するかもって?
1日1個のリンゴが肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)を予防する可能性がありそうだという論文が出ていました。
以下はケアネットさんの記事からの抜粋です。ケアネットさんのページは">こちら
果物と野菜をたくさん食べる人は、現在あるいは過去に喫煙していても、慢性肺疾患にならずに済む可能性があるという研究結果が、「Thorax」オンライン版に2月22日掲載された。特に、リンゴ、ナシ、緑の葉物野菜などが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を予防するようだという。
この研究は、食事でCOPDを予防できると証明するものではない。しかし、研究を実施したワルシャワ生命科学大学(ポーランド)のJoanna
Kaluza氏は、「肺の健康に対する食生活の潜在的な影響を考慮し、特に喫煙を止められない喫煙者には、果物や野菜の適切な摂取を奨励すべきだ」と主張。一部の果物や野菜に含まれる抗酸化物質が、COPD発症の中心的機序となる組織のストレスや炎症を軽減するために重要な働きをもつ可能性があると推論している。
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この研究では、約13年にわたり、45才から79才のスウエーデン人の男性4万4000人を追跡したそうです。対象者に食生活、喫煙、その他の行動に関する質問票に回答してもらうタイプの研究。(正確さについてはさまざまな意見があり得ます)対象者の約3分の2は喫煙したことがあり、4分の1は現在も喫煙をしていると言うことでした。追跡期間中に1900人以上がCOPDを発症したそうです。
解析をすすめた結果、喫煙歴にかかわらず、特定の果物(リンゴ、ナシ、緑の葉物野菜などのことですね)を1日5皿以上食べていた人では、二皿のみの人に比べてCOPDの発症リスクが35%下がったと言うことでした。皿の量がどのくらいかちょっとわからないけど。1皿増えるごとに元喫煙者で4%、現喫煙者で8%低下していくという結果でした。
今回の検討では、全ての果物や野菜に予防効果があるわけではなく、バナナ、ベリー類、柑橘類、トマト、タマネギ、ニンニク、エンドウマメにはリスクを低減する効果はなかったようだってことでした。
この結果が必ずしも予防できるという意味ではないことには気を付ける必要がありますが、果物や野菜をとることがこういった病気の予防の可能性をもっていることは嬉しい話しですよね。
原著論文は">こちら
Kaluza J, et al. Thorax. 2017 Feb 22. [Epub ahead of print]