ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

虫の穴の話 その1

2011年05月19日 | 
 この季節、晴れると虫がうるさい。
 クマバチ、このあたりではタマバチなどと呼ばれている蜂が巣作りをしていて盛んに飛んでいます。大きな蜂で、黒いお腹にお洒落な黄色い上っ張りを着ています。大きい虫ですがホバリングをして静止しているので、自転車の私とぶつかりそうになります。同種どうしてで縄張り争いなのか、こんがらがって飛んでたりします。
 そんなやつら、巣は木に穴を開けて卵を産みます。

 巣穴を掘るところは屋根の裏側の梁や干してある木材の柔らかい部分です。具体的には杉やシラタなど。材を入れてある倉庫の屋根はかなり穴だらけにされています。巣穴の下には木屑が落ちているのですぐに分かります。夜暗くなってからも穴にしがみつき、カリカリかじっている音がします。堅い材木のシラタに掘る場合はかなり痛んで柔らかくなったものにしか穴は開けられないようです。赤味には穴は掘れないようです。仲間の木工屋には彼らを嫌って片っ端から殺虫剤をかけたり網を材にかけたりする人もいますが、私は放ってあります。

 写真はクルミの板のシラタに掘られた巣穴です。時々板を切っていて巣をバッサリ切ってしまう事もあります。ごめんなさい!私もこの板を切って品物を作って家族を養っているんです!巣の中は卵や幼虫、エサの花粉のようなものが一列に並んで一匹ずつお部屋が出来ています。彼らの卵は昆虫最大らしい。奥の部屋の子が先に育つはずですが、入り口の方の子が羽化して穴から順番に出てゆくのをじっと待っているとファーブル先生の本には書いてあります。

 3ミリくらいの穴に通う蜂もいます。見た目はミツバチそっくりです。しばらく見ていると黄色い花粉のようなものをお尻に付けて穴にやってきてもぐりこみ、花粉を付けずに穴から飛び立つので彼らも子育ての巣を作っていると思われます。




 我が家にある図鑑では蜂の名前は分かりません。
 この蜂の利用している穴は彼らが自分で開けた穴ではありません。その穴は誰が開けたのか?「虫の穴 その2」に続く。乞うご期待!