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モバライダー mobarider

天の川銀河の物質の半分は別の銀河からやってきていた!?

2017年08月29日 | 銀河・銀河団
ひょっとすると地球や私たちの体の一部は銀河外物質からできているのかもしれません。

っというのも「天の川銀河の物質の半分は遠い銀河からやってきたらしい。」ということが、
スーパーコンピュータによるシミュレーションから示されたからです。

今回の研究では、ノースウェスタン大学の研究チームが銀河を作る物質の流れを
スーパーコンピュータによる銀河形成シミュレーションにより追っています。

すると、天の川銀河などを構成する物質の半分は、
銀河間の物質輸送によって外からやってきたらしいことが示されました。
天の川銀河のような渦巻銀河“M101”

小さい銀河で発生した超新星爆発で銀河のガスが吹き飛ばされ、
そのガスが銀河風に乗って大きい銀河へと到達するという過程を経て、物質の移動は起こるそうです。

ただ、銀河同士は遠く離れているので、
銀河風が秒速数百キロで広がっていくとしても、物資の移動には数十億年もの時間がかかるんだとか。

この研究結果は、銀河がどのように形成されたのかに関する理解を一変させるものになります。
太陽系や地球、私たちひとりひとりを含め、身の周りにある原始の半分は、
天の川銀河固有のものではなく、最大で100万光年離れた銀河からやってきたことになるんですねー

私たちの起源は、思っていた以上に天の川銀河とは縁が薄いもので、
反対に、身の周りのものと遠い天体との間のつながりを感じさせてくれる結果になりますね。

私たちを作る物質のうち、どれくらいが他の銀河からやってきたのかを考えれば、
案外、他の銀河の生命体とも多くの共通点があるのかもしれませんね。


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