恒星の表面で起こる超巨大な爆発現象に“スーパーフレア”があります。
この“スーパーフレア”が見つかった、
太陽型恒星のスペクトルを詳細に分析した結果、
「太陽とよく似た恒星でも巨大黒点が生じれば、“スーパーフレア”を起こす可能性がある」
ということが突き止められたんですねー
“スーパーフレア”は太陽とよく似た天体で起こる
太陽フレアは、
太陽の表面の黒点に蓄えられた磁場のエネルギーが、
一気に放出される爆発現象です。
大規模なものでは、
X線や紫外線、高エネルギー粒子など大量の放射線や、
コロナ質量放出と呼ばれる高速プラズマ雲が放出されます。
放出されたプラズマ雲が地球磁気圏に衝突・侵入して、
巨大な磁気嵐が引き起こされると、
通信障害や大規模停電などが発生する可能性があるんですねー
これまで研究チームでは、系外惑星探査衛星“ケプラー”の観測データから、
太陽型恒星で起こる“スーパーフレア”…
最大級の太陽フレアの10倍~1万倍に達するような、
超巨大フレアを多数発見してきました。
そして今回、これらの“スーパーフレア”を起こす天体の正体にさらに迫るため、
すばる望遠鏡の高分散分光器“HDS”を用いて詳しい分光観測を実施。
すると、観測対象となった50天体のうち、半数以上は連星系などの証拠もなく、
太陽と、おおむねよく似た天体だと確認されます。
分光観測では星の自転の速さが測定できます。
そして、その結果は明るさの変化から求めた自転の速さと、
よく似ていたんですねー
“ケプラー”がとらえた多くの“スーパーフレア”を起こす天体では、
数日から数十日周期で、明るさが変化していることが分かっています。
これは、星の表面にある大きな黒点が、
自転に伴って見え隠れすることで、生じていると考えられいて、
今回の観測で、その予想が正しいことが確認されたということです。
巨大黒点が生じれば“スーパーフレア”が起こる
さらに研究チームは、
“スーパーフレア”を起こす天体の
電離カルシウムの吸収線の深さを測定。
すると、太陽と比較して、
ひじょうに大きな黒点を持つ事が示唆されます。
太陽に大きな黒点が存在して、星表面の平均磁場が強くなると、
電離カルシウムの吸収線が浅くなることが知られているので、
この事実を応用したんですねー
今回の成果は、
「太陽によく似た恒星でも、巨大黒点が生じれば“スーパーフレア”を起こしうる」
ということになりますね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ スーパーフレアは太陽でも起こる?
この“スーパーフレア”が見つかった、
太陽型恒星のスペクトルを詳細に分析した結果、
「太陽とよく似た恒星でも巨大黒点が生じれば、“スーパーフレア”を起こす可能性がある」
ということが突き止められたんですねー
太陽型恒星の“スーパーフレア”の明るさの時間変化(左)。 フレアによる突発的な増光の他に、周期15日程度のゆっくりした明るさの変化が見られる。 可視光(白色光)で見た、“スーパーフレア”のイメージ図。 巨大な黒点群で“スーパーフレア”(白色)が起こっている(右)。 |
“スーパーフレア”は太陽とよく似た天体で起こる
太陽フレアは、
太陽の表面の黒点に蓄えられた磁場のエネルギーが、
一気に放出される爆発現象です。
大規模なものでは、
X線や紫外線、高エネルギー粒子など大量の放射線や、
コロナ質量放出と呼ばれる高速プラズマ雲が放出されます。
放出されたプラズマ雲が地球磁気圏に衝突・侵入して、
巨大な磁気嵐が引き起こされると、
通信障害や大規模停電などが発生する可能性があるんですねー
これまで研究チームでは、系外惑星探査衛星“ケプラー”の観測データから、
太陽型恒星で起こる“スーパーフレア”…
最大級の太陽フレアの10倍~1万倍に達するような、
超巨大フレアを多数発見してきました。
そして今回、これらの“スーパーフレア”を起こす天体の正体にさらに迫るため、
すばる望遠鏡の高分散分光器“HDS”を用いて詳しい分光観測を実施。
すると、観測対象となった50天体のうち、半数以上は連星系などの証拠もなく、
太陽と、おおむねよく似た天体だと確認されます。
分光観測では星の自転の速さが測定できます。
そして、その結果は明るさの変化から求めた自転の速さと、
よく似ていたんですねー
“ケプラー”がとらえた多くの“スーパーフレア”を起こす天体では、
数日から数十日周期で、明るさが変化していることが分かっています。
これは、星の表面にある大きな黒点が、
自転に伴って見え隠れすることで、生じていると考えられいて、
今回の観測で、その予想が正しいことが確認されたということです。
“スーパーフレア”を起こす恒星の電離カルシウムの吸収線は、 太陽と比較して浅い(右)。 このことから、太陽に比べてかなり大きな黒点が存在すると推測される(左)。 |
巨大黒点が生じれば“スーパーフレア”が起こる
さらに研究チームは、
“スーパーフレア”を起こす天体の
電離カルシウムの吸収線の深さを測定。
すると、太陽と比較して、
ひじょうに大きな黒点を持つ事が示唆されます。
太陽に大きな黒点が存在して、星表面の平均磁場が強くなると、
電離カルシウムの吸収線が浅くなることが知られているので、
この事実を応用したんですねー
今回の成果は、
「太陽によく似た恒星でも、巨大黒点が生じれば“スーパーフレア”を起こしうる」
ということになりますね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ スーパーフレアは太陽でも起こる?
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