観測可能な宇宙の端で、四つ子のクエーサーが見つかりました。
クエーサーはひじょうに明るい天体で、普通はバラバラに存在しています。
でも、今回発見された4個のクエーサーは、
わずか65万光年という狭い範囲にひしめいていることに…
平均すると、クエーサー同士は1億光年ほど離れて存在していて、
こんなに狭い領域で見つかるのは、大変珍しいんですねー
クエーサーのエネルギー源
1960年代初頭にクエーサーが発見されたとき、その正体は謎に包まれていました。
それは、数十億光年の彼方にある天体が、これほど明るく輝くには、
莫大な量のエネルギー放出が必要だからです。
でも当時は、そのような物理過程が思いつかなかったんですねー
今では、クエーサーのエネルギー源は、
「活動銀河の中心にある大質量ブラックホール」であることが、
明らかになっています。
こうしたブラックホールに大量のガスが落ち込むとき、
ガスは数百万℃まで加熱され、
途方もない量のエネルギーを放出するというわけです。
2つの驚き
ただ、今回の発見で天文学者を驚かせたのは、
四つ子のクエーサーだけではありませんでした。
それは、4個のクエーサーが見つかった場所でした。
4個のクエーサーが埋もれていたのは、
冷たい水素ガスからなる恒星1000億個分もの質量を持つ、
巨大な星雲の中だったんですねー
この星雲もまた、普通では考えられないものでした。
四つ子のクエーサー
天文学者が四つ子のクエーサーの発見に驚いたのは、
クエーサー自体が比較的珍しいからです。
クエーサーのエネルギー源である大質量ブラックホールは、
実は、ごくありふれた天体なんですねー
大きな銀河のほとんどが、
中心部に大質量ブラックホールを1つ持っていることが分かっています。
でも、こうしたブラックホールが明るく輝くのは、
大量のガスを飲み込んでいるときだけです。
そして、銀河の生涯において、
そのようなことは、めったに起こらないそうです。
低温なガス雲
観測可能な宇宙には、約1000億個の銀河があるのですが、
そのうちクエーサーとして活動しているものは約50万個。
四つ子のクエーサーを包んでいる巨大な冷たいガスの雲は、
クエーサーの形成に関する手がかりを握っているのかもしれません。
天文学者は、銀河はもともとビッグバンにより生じたガスが、
ダークマターの塊に吸い寄せられたときに誕生したと考えています。
ダークマターは、
光で観測できる恒星や銀河の5倍もの質量があるにもかかわらず、
その正体がいまだに不明の物質。
ふつう、ガス雲は重力吸収するときに高温になります。
でも、今回発見された雲の温度は、わずか1万℃…
ガス雲が重力吸収するときの温度は、1000万℃程度になるはずなので、
宇宙論的には、1万℃というのは低温なんですねー
また、このガス雲の密度は理論家が考える密度より、はるかに高く、
そんなガス雲がどうして存在するのか、まったく分からず…
分かっているのは、
異常な星雲の中に、異常なクエーサーの集団があることのみ。
もうこれは、偶然ではないのかもしれませんね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 100億光年彼方のクエーサーを複数アングルから観測
クエーサーはひじょうに明るい天体で、普通はバラバラに存在しています。
でも、今回発見された4個のクエーサーは、
わずか65万光年という狭い範囲にひしめいていることに…
平均すると、クエーサー同士は1億光年ほど離れて存在していて、
こんなに狭い領域で見つかるのは、大変珍しいんですねー
クエーサーは、銀河の中心にある巨大なブラックホールに、 物質が落ち込むときのエネルギーによって強烈に輝いている天体。 今回、ひじょうに明るい星雲の中に、きわめて珍しい四つ子のクエーサーが、 埋もれているのが発見された。 |
クエーサーのエネルギー源
1960年代初頭にクエーサーが発見されたとき、その正体は謎に包まれていました。
それは、数十億光年の彼方にある天体が、これほど明るく輝くには、
莫大な量のエネルギー放出が必要だからです。
でも当時は、そのような物理過程が思いつかなかったんですねー
今では、クエーサーのエネルギー源は、
「活動銀河の中心にある大質量ブラックホール」であることが、
明らかになっています。
こうしたブラックホールに大量のガスが落ち込むとき、
ガスは数百万℃まで加熱され、
途方もない量のエネルギーを放出するというわけです。
2つの驚き
ただ、今回の発見で天文学者を驚かせたのは、
四つ子のクエーサーだけではありませんでした。
それは、4個のクエーサーが見つかった場所でした。
4個のクエーサーが埋もれていたのは、
冷たい水素ガスからなる恒星1000億個分もの質量を持つ、
巨大な星雲の中だったんですねー
この星雲もまた、普通では考えられないものでした。
四つ子のクエーサー
天文学者が四つ子のクエーサーの発見に驚いたのは、
クエーサー自体が比較的珍しいからです。
クエーサーのエネルギー源である大質量ブラックホールは、
実は、ごくありふれた天体なんですねー
大きな銀河のほとんどが、
中心部に大質量ブラックホールを1つ持っていることが分かっています。
でも、こうしたブラックホールが明るく輝くのは、
大量のガスを飲み込んでいるときだけです。
そして、銀河の生涯において、
そのようなことは、めったに起こらないそうです。
低温なガス雲
観測可能な宇宙には、約1000億個の銀河があるのですが、
そのうちクエーサーとして活動しているものは約50万個。
四つ子のクエーサーを包んでいる巨大な冷たいガスの雲は、
クエーサーの形成に関する手がかりを握っているのかもしれません。
天文学者は、銀河はもともとビッグバンにより生じたガスが、
ダークマターの塊に吸い寄せられたときに誕生したと考えています。
ダークマターは、
光で観測できる恒星や銀河の5倍もの質量があるにもかかわらず、
その正体がいまだに不明の物質。
ふつう、ガス雲は重力吸収するときに高温になります。
でも、今回発見された雲の温度は、わずか1万℃…
ガス雲が重力吸収するときの温度は、1000万℃程度になるはずなので、
宇宙論的には、1万℃というのは低温なんですねー
また、このガス雲の密度は理論家が考える密度より、はるかに高く、
そんなガス雲がどうして存在するのか、まったく分からず…
分かっているのは、
異常な星雲の中に、異常なクエーサーの集団があることのみ。
もうこれは、偶然ではないのかもしれませんね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ 100億光年彼方のクエーサーを複数アングルから観測
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます