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ブルー・オリジン社の宇宙機は、今年中に打ち上げられる?

2015年05月13日 | 宇宙へ!(民間企業の挑戦)
ブルー・オリジン社が、
サブオービタル機“ニュー・シェパード”に装備されるロケットエンジン“BE-3”の、
受領試験を完了したそうです。

ネット通販大手のAmazon.comの創設者によって立ち上げられた宇宙企業がブルー・オリジン社です。

このブルー・オリジン社が、開発を進めているロケットが、地球周回軌道に乗らない(サブオービタル)ロケット“ニュー・シェパード”です。

“BE-3”は、
その“ニュー・シェパード”に装備されるロケットエンジンで、推進剤には、液体酸素と液体水素を使用。

このロケットエンジンは、
垂直離着陸を行う“ニュー・シェパード”に搭載するため、
11万lbfから2万lbfまで推力を変えることができる能力を持っているんですねー
また、再使用も可能になっています。

エンジン・サイクルには、
燃焼室で発生したガスを利用してターボ・ポンプのタービンを回す、
タップオフ・サイクルと呼ばれる、少し珍しいものを採用。

“BE-3”は、設計から開発、組み立てにいたるまで、
ブルー・オリジン社の中で行われています。

ただ試験は、NASAのステニス宇宙センターの施設が使われ、
現在までに450回以上、合計燃焼時間は3万秒を超えているそうです。

また試験では、実際の飛行を想定し、
何度も繰り返し運転させたり、推力を大きく絞ったり、
予定外の事態をあえて起こすということも行われているんだとか。

ブルー・オリジン社の発表によると、
近いうちに“BE-3”を“ニュー・シェパード”に搭載し、
実際に打ち上げを行うようです。

時期は明言されていないのですが、今年の末ごろに実施される見込みだそうです。


“ニュー・シェパード”は、カプセル型の錠剤のような、
他のロケットより丸く、寸詰まりな形をした単段式ロケットです。

高度100キロを超える高さにまで上昇し、
約5分間の無重力状態を作り出すことができるんですねー

総飛行時間は10分から15分ほどで、
宇宙観光や化学実験などの需要を見込んでいます。
ブルー・オリジン社は、これまで単段式のサブオービタル機や、
軌道に乗る宇宙船の開発などを行ってきています。

将来的には“BE-3”を、
他のロケットの上段エンジンとして活用することや、
ロシアとの関係悪化により、
手に入りにくくなる可能性のある“RD-180”エンジンの代わりに、
“BE-4”というロケットエンジンの開発も行っているそうです。


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