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水星探査機“ベピコロンボ”の打ち上げは2017年に延期

2015年05月02日 | 水星の探査
ヨーロッパ宇宙機関と日本のJAXAが、
共同で行う水星探査計画“ベピコロンボ”の打ち上げが、
2017年1月27日に延期されることが決まりました。

ヨーロッパ宇宙機関とJAXAが、
それぞれ開発する2機の探査機から構成されている“ベピコロンボ”は、
これまで2016年7月に打ち上げが予定されていました。

延期の理由は、
いくつかの重要な部品の調達や、搭載機器の入手が遅れていること…
どちらの探査機で起きたものなのか、また具体的な部品の名前などは、
まだ明らかにされていません。

打ち上げ可能期間は、2017年1月27日からの約1か月間、
ただ水星への到着日は、これまでと変わらず2024年1月のままだったりします。


この計画でJAXAは、
水星周辺の磁気圏や大気を探査する水星磁気圏探査機“MMO”を、
ヨーロッパ宇宙機関は、
水星の表面や地下を探査する水星表面探査機“MPO”と、
“MMO”と“MPO”を水星まで送り届けるための水星遷移モジュール“MTM”、
そして“MMO”を太陽の熱から守るためのシールドの開発を担当しています。

“MPO”はすでに熱真空試験を完了し、“MTM”との結合も完了した状態。

一方の“MMO”も日本で環境試験を通過していて、
今年の4月にも日本からヨーロッパへ送られ、
“MPO”、“MTM”らと結合して試験が行われる予定になっています。

また並行して行われていた、
“ベピコロンボ”ミッションの詳細設計審査も、3月25日に無事に完了しているんですねー


“ベピコロンボ”の打ち上げは、
南米にあるギアナ宇宙センターから、アリアン5ロケットで行われます。

探査機はロケットによって地球脱出軌道に投入され、
続いて“MTM”に装備されているイオン・エンジンを使い、減速をするように航行。

これは、地球よりも内側の星に行くのには、加速ではなく減速が必要なため。

さらに、1回の地球フライバイ、2回の金星フライバイ、そして5回の水星フライバイ…
これらの惑星の重力を使って、徐々に減速するんですねー

そして、打ち上げから実に7年後の2024年に水星に到着。

観測期間は、到着から約1年間が予定されているそうです。


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