場所・香川県仲多度郡多度津町 桃陵公園
訪問日・2014年4月2日
ここは香川県多度津町の桜の名所「桃陵公園」。
(後方は少林寺)
公園は小高い丘にあり多度津港が見える。
この港には日露戦争時に、ある若者の兵士と母親の話がある。
尋常小学校国語読本巻七
第十三
一太郎やあい
日露戦争当時のことである。軍人をのせた御用船が今しも港を出ようとした其の時、
「ごめんなさい。ごめんなさい。」
といひいひ、見送人をおし分けて、前へ出るおばあさんがある。年は六十四五でもあらうか、腰に小さなふろしきづつみを結びつけてゐる、御用船をみつけると、
「一太郎やあい。其の船に乗ってゐるなら、鉄砲を上げろ。」
とさけんだ。すると甲板の上で鉄砲を上げたものがある。
おばあさんは又さけんだ。
「うちのことはしんぱいするな。天子様によく御ほうこうするだよ。わかったらもう一度鉄砲を上げろ。」
すると、又鉄砲を上げたのがかすかに見えた。おばあさんは「やれやれ。」といって、其所へすわった。
聞けば今朝から五里の山道を、わらじがけで急いできたのださうだ。
郡長をはじめ、見送の人々はみんな泣いたといふことである。
いかにも創作された、というか創作され過ぎた感があるお話。
生前の父「作り話じゃ」と、ひとこと。
銅像は昭和6年に建ち、昭和16年に供出。翌年コンクリートで再建されたもの。
訪問日・2014年4月2日
ここは香川県多度津町の桜の名所「桃陵公園」。
(後方は少林寺)
公園は小高い丘にあり多度津港が見える。
この港には日露戦争時に、ある若者の兵士と母親の話がある。
尋常小学校国語読本巻七
第十三
一太郎やあい
日露戦争当時のことである。軍人をのせた御用船が今しも港を出ようとした其の時、
「ごめんなさい。ごめんなさい。」
といひいひ、見送人をおし分けて、前へ出るおばあさんがある。年は六十四五でもあらうか、腰に小さなふろしきづつみを結びつけてゐる、御用船をみつけると、
「一太郎やあい。其の船に乗ってゐるなら、鉄砲を上げろ。」
とさけんだ。すると甲板の上で鉄砲を上げたものがある。
おばあさんは又さけんだ。
「うちのことはしんぱいするな。天子様によく御ほうこうするだよ。わかったらもう一度鉄砲を上げろ。」
すると、又鉄砲を上げたのがかすかに見えた。おばあさんは「やれやれ。」といって、其所へすわった。
聞けば今朝から五里の山道を、わらじがけで急いできたのださうだ。
郡長をはじめ、見送の人々はみんな泣いたといふことである。
いかにも創作された、というか創作され過ぎた感があるお話。
生前の父「作り話じゃ」と、ひとこと。
銅像は昭和6年に建ち、昭和16年に供出。翌年コンクリートで再建されたもの。