徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

絶対

2006-05-15 03:19:49 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
日本平でナビスコカップ第4節の千葉戦。
リーグ表を見ると、A・B組が2強1中1弱のような組み合わせなので、勝ち点を稼ぎまくっている各組2位までの4クラブが決勝トーナメント進出はほぼ確定的。となると混戦のD組との争いになるが、千葉を除いて勝ち点で伸び悩んでいるC組の状況では2位では決勝トーナメント進出はかなり困難だ。
それでも目の前のゲームをきっきり勝たないことには仕方がない。
浦和戦の“6バック”に続いて、またもやマルキーニョスの先制弾を受けて投入された巻に対してマンマークと掃除屋の斎藤さん、守備的なバランサーとして浩太を投入。先制からタイムアップまでの約20分ほどを“守り抜いた”。

健太「もう……選手の頑張りに賛辞を送りたいなという風に思ってます。」

オシム「まあ勝ちたいと思っている方のチームが勝ったということです。シンプルな話です。もう前半の時点で、今日は試合に負けていました。
(以上Sの極み 5月14日付け)

「絶対に勝たなければならない試合」と言うのはシーズン中に何度もあるが、間違いなく今日の千葉戦はそれに当たる。サポーターやファンにとってもゲームプランと意味が伝わっていれば、戦況によっては泥臭く守り切ることもストレスには感じない。むしろ成長過程で、「絶対勝つ」「絶対負けない」という場面を経験していくことは悪いことじゃない。確かに昨年、一昨年のシーズン終盤にはそんな状況が続いたが、改めて振り返ると、ここまで徹底できていなかったように感じる。健太とチームが乗り越えてきたものは大きいと思う。

とは言え、今度は17日の広島戦こそ、「絶対に勝たなければならない」んだよなあ。<「守備が安定しているのは前の選手が頑張るから」と盛田が言えば、「DFがあれだけ頑張っているのに点がとれず、申し訳ない」と森崎浩が語る。>(J's GOAL 5月14日付け)という、何とも健気にまとまりつつある広島。「結果」を求めること、健太以上にシビアな望月監督のこと、凄まじいゲームが期待される。しかも千葉の引き分け以下を祈りながら……。

フジテレビさん、A・B組より、C・D組を中継した方が面白いよ、絶対。

ご当地パルちゃん

2006-05-14 00:46:15 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
他クラブを煽りまくるので、煽られる側にしてみれば憎たらしい人なのだけれども、この人の豪腕は認めざるを得ないだろう。ということで浦和の犬飼社長の「埼玉大学スポーツ・マネジメント講座」の内容をレポートしているブログ。その中にグッズに言及している箇所があった。レッズでは<グッズ開発、店舗製作に力を入れ、5年間で120%増収>なのだそうだ。
清水エスパルスにも、「ハンドパペットパルちゃん」という、結構なヒット商品がある。今シーズンは「ご当地パルちゃん」ということで、すでに「いちご」「お茶」ヴァージョンが<限定>で販売された。そしてヤフオクあたりでは、すでにプレミアがついて6000円程度で出品されていたりする。
1500円程度で販売されているのに、一体6000円て。それ本来ならクラブが手にしている金ですぜ。
入場者収益が伸び悩んでいるようなクラブなのに、何で限定なのだろうか。何で稼ごうとしないのだろうか。

犬飼社長は<グッズは、ファンとチームをつなぐ大事なツール>だという。きれいな理念とクラブ(企業)としてビジネス面に関して飽くなき成長を両立させる部分では、やはり見習うべきなんじゃないかと思う。

それはともかく、明日のナビスコカップ・千葉戦はこの春、一番負けられないゲームになった。力が入る。一方、日本サッカーのためには代表も応援しなきゃとも思うのだが、久々にライブで見た代表はいまいち力が入らないね~。まあこちらは結果より内容なんだけど……。

呑む

2006-05-13 20:20:51 | Works
金曜日は久々に袴田さんと浅草の沢正で呑む。
本田さんの本の話もあり、また別件の仕事が呑みたくなるような状況になってきたので丁度良かった(オレとしては後者の方が問題なのだけど)。「沢正」さんは新国劇&劇団若獅子&時代劇ファンのオヤジさんたちが集まる酒場なのだけれども、好きなモノを肴に語りながら呑むのは、聞いているだけでも気持ち良さそうだ。結局、袴田さんの終電の時間まで。

適当

2006-05-13 19:54:20 | 素日記
今週取材で行ったセルリアンタワーのカフェに高田純次氏がいた。3月に出た『適当論』(ソフトバンク新書)を書店で見かけて買おうか悩んでいたので、思わず声をかけてしまった(案の定「何なんだコイツは?」という顔をされたが)。しかし精神科医の和田秀樹氏との共著とも言える今回の本は、実は、今更といった感じがする。『高田純次 祭り』(風塵社)、『人生教典』(河出書房新社)あたりと比較しても、せっかく純ちゃんを担ぎ出してきたのにストレート過ぎるのではないかと思うのだ。確かに雑誌の企画でも度々名前が浮かぶような人である。LBでも候補に挙がることがある人である。でも、いつもオレはいまいち乗り切れない。もう高田純次=適当は、語られ過ぎているし、面白くないんだよなあ……と思いつつ、本人を目の前にしちゃうと声をかけるんだから、好きなんだろうけどね~。面白い人を面白く見せるってのはハードルがとっても高い。
もうひとり、ジョー山中さんも見かけた。この人はもっと語られる(語る)べき人だと思う。声はかけられなかったけど。怖くて。

『black music from jirokichi』、ボ・ガンボス『HOT HOT GUMBO'92/93』、ものすごい勢いでツイスト各種購入。

ひび割れ

2006-05-12 16:23:18 | Music
資料集めでオークションを利用することがある。
申し訳なくなるくらい厳重に梱包してもらって、送料込みで500円程度。そういう、いい人は、迅速対応ありがとうございます、な人だ。
その一方で、簡易梱包でCDのプラケースが大きくひび割れていたので、やんわり嫌味を書いてメールすると、「注意書きに書いてあります」などと逆ギレ気味の返事を寄越す自称「業者」もいる(注意書きが多い人は、とにかくトラブル時の「保険」を打ちまくっている)。しかも料金は微妙にプレミア付きで中古盤屋の相場と変わらない。

もうね、信じられないぐらい商品に対する愛情がないんだよ。

時間をお金で買うのはやめて、なるべくショップへ買いに行こう。

クラッシュ

2006-05-11 23:32:18 | LB中洲通信2004~2010
朝起きて仕事用のメインPCを立ち上げようとしたら、ド素人には意味不明なトラブル発生でクラッシュ状態。PCにはこれまでの資料・データ満載で、よりによってて週末から来週にかけて今月の山場なのに……一日分の汗がどっと出る。しかし分泌物がどっと出ても問題が解消するほど甘くない。渋谷に出かける寸前まで粘るが、無理無理。あーどうしよ。

昼から渋谷で『神の左手悪魔の右手』の金子修介監督を取材。今回の作品は故・那須監督の弔い合戦とのこと。力が入る。また取材のテーマとは離れるが『デスノート』のことも訊こうと思ったら、監督の方から話が始まる。とにかく人気コミックの映画化は大変なのである。そういうことらしい。

金子監督の取材の後、渋谷で資料収集。

夕方からは再びセルリアンタワーでパーカッショニストの奥村恵子さんの取材。70年代末からサルサ、キューバ、アフロの音楽の旅を続け、80年代末から2002年までパリを拠点にパパ・ウェンバらと活動共にした本物。パリでの活動を中心に、奥村さんの25年間の遍歴を綴った著書『ビバ・ラ・ムジカ』(マガジンファイブ)についてのインタビュー。80年代半ばに所属していたじゃがたらについてもちと話を聞く。

ひとまず外付けHDを買ってきて、移植して対応することに決めた。ハードディスクが息をしている間に、ひたすらコピれ~。

VC『斬り込み』、世良公則『rock'n roll hoistory』『元気』(八曜社)『俺たちのバラード』(サンケイ出版)、グラフNHK臨時増刊「紅白歌合戦特集1978年」購入。

グワシ

2006-05-08 21:01:49 | LB中洲通信2004~2010
吉祥寺で映画『神の左手悪魔の右手』の原作者・楳図かずお先生取材。紅白のボーダーシャツ姿で登場、オレの稚拙な質問にも笑顔で答えて下さった。さすが吉祥寺の偉人のひとりである。また何やら『神の左手…』関連では取材第一号だったようで、これはラッキー。インタビューは7月号掲載予定。
原作は、80年代、雑誌(『ビックコミックスピリッツ』)掲載当時、ホラー漫画の第一人者として「決定版を描きたかった」という先生の言葉通り、スプラッタ表現の細密さとしても、ストーリーとしても楳図ホラーの代表作である。エピソードのひとつである「黒い絵本」を中心に、かなり忠実に描く映画版もいい。7月公開予定。

西岡文彦『モナ・リザの謎』(講談社現代新書)、『万物流転 パンタ対談集』(れんが書房新社)、『高田渡アンソロジー』、mute beat『virgin dub』、Takehiko honda & native son『aguncha』、KEMURI『旅』『千嘉千涙』購入。

参加

2006-05-07 00:30:03 | Works
金曜日。ジャズライターの長門竜也氏に亀戸まで来ていただき、本田竹広さんの「自伝」制作について、2回目の打ち合わせ。前日電話で疑問点等を話し合った上で、この日はさらに具体的な話に移る。今後どういう形になるかわかりませんが、制作に参加することになると思います。彼からは、オレと袴田さんにとっては、ちょっと胃が痛くなるぐらい重いものを求められているような気がする。
もちろん中洲通信でも、<本田丸の航海>に続くジャズ関連の連載も構想中。これはまったく別のコンセプトで進める予定。ひとまずGW明け(もう明日だけれども)から徐々に始動。

目標は秋、ですかね……。

第12節 エクスキューズ

2006-05-06 23:56:42 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
兵働「立ち上がりはボールも人も動いていたが、途中から動かなくなった。相手のリズムで嫌な時間帯で得点された。自分たちのミスでやられた。崩された感じはしない」

岡山哲也(新潟)「前半はいまひとつリズムがよくなかったが、後半になってボールを拾えるようになった」
(以上J's GOAL 5月6日付け

ビッグスワンの新潟戦をテレビで観る。
PK含むとは言え2点を獲った攻撃陣を責めるわけにはいかないだろう。ゲーム自体も新潟に支配されていたわけではなく、むしろ概ね清水のペースだったと言えなくもない。セットプレーの1失点以外は、中盤の激しい攻防からの新潟の鋭いカウンターでの失点というイメージで、確かに兵働の言う通り「崩された感じはしない」。
しかし現実として4失点は大きい。結果的には2点差であったのだから「大差負け」という印象はないにしても、4失点というのは一体どういうことなのだろうか。大量得点、大量失点というのは決して実力差というだけではなく「事故」に近いものだと思うが、エアポケットのように、この大量失点と新潟戦の連敗はよくわからないものになった。
連戦の疲労は確かにあるだろう。しかし健太はチームをターンオーバーさせることなく、あえてレギュラー格のプレーヤーを使い続けることでチームのコアを作ろうとしている。今回の敗戦は、疲労をエクスキューズにしない、反発力を持ったチーム作りのための教訓になったのではないか……と前向きに解釈しておく。

Q今日の試合というのはどういうプランというか、どういう入り方をしようと思ってたんでしょうか?
健太「いやもう負けたんで、あえてプランは言うつもりはないです。(中略)負けたのにいちいち言ってもしょうがないという風に思いますから、潔く負けを認めてですね、ホームでしっかりと借りは返していきたいという風に思ってます」
(Sの極み 5月6日付け

リーグ戦は中断とは言え、来週14日(日本平)、再来週21日(フクアリ)には、調子を上げてきた千葉とのナビスコカップ予選リーグ2連戦がある。休むことなく前に進むためには、次のゲーム、さらにその次のゲームで「結果」はもちろん「ゲームの意味」を問い続けていくことも大事だろう。
まだ、大丈夫。

貼り出し中

2006-05-05 02:04:32 | LB中洲通信2004~2010
現在、渋谷・シネアミューズでレイト公開中の『闇打つ心臓』。そして本誌映画班・村松女史から報告。5月号に掲載した特集記事が貼り出されております。スローラーナーのIさん、ありがとうございます~。
上映終了後のトークライブ、今週土曜日は「いま語るべき映画の作家性」(ゲスト/長崎俊一監督、黒沢清監督、大久保賢一)、そして再来週5月16日は「長崎映画の変還とその本質」(ゲスト/長崎俊一監督、保坂和志)。

早いとこサントラ買いに行かなきゃ……。

第11節 学習能力

2006-05-04 02:38:17 | SHIMIZU S-Pulse/清水エスパルス06~10
斎藤さん「何となく雰囲気的にもね、自分が若い頃に何となく似てるようなとこもあるんで、そういった意味ですごく……しかも良いプレーしてましたし、自分のことのように嬉しいです」(Sの極み 5月3日付け)

日本平でセレッソ大阪戦。地元・清水商業出身の平岡康裕が、ようやくリーグデビューを果たした。1万8千人の観客の中で、どういう形であれ無失点で、勝ち点3を手にしたことは平岡の自信にもなるだろう。素晴らしいデビュー戦だったのではないかと思う。その意味で斎藤さんのコメントも微笑ましい。確かに、ポーカーフェイスでクレバーなプレー、そして地元出身、斎藤さんとの共通項は多い。

とは言え残りチームとして、10分、20分の段階でボールキープできずにパスミスを多発し、セレッソに付け入る隙を与えていたのはちょっといただけない。コメントで、相手に退場者が出て11対10になり、混乱してしまった鹿島戦を例に挙げるプレーヤーが何人かいたけれども、ゲームプランという意味では共通の課題がありそうな今回のセレッソ戦、そして川崎戦からは何かを学ぶのだろうか。

兵働「ボールを動かして展開してければ、もっとシュートで終われる回数が絶対増えると思うんですけど、どうしても回せちゃうから足元足元になってる場面があったんで、そこら辺はもうちょっと前に行けたらなと思いますね。」(Sの極み 5月3日付け)

テル「90分が終わって最後に勝っていればいいと思っていた。思うようにいかない部分もあったが、最後まで慌てずにプレーできたと思う」(J's GOAL 5月3日付け

ひとまず次の新潟戦でリーグは中断となる。5月中はナビスコカップ、そして韓国遠征が控えているが、週末の新潟戦、16日のナビスコカップ千葉戦(浦和撃破ダービーwのこちらの方が楽しみだったりする)では何らかの答えが出ることを期待している。学習能力は高いことは実証済みなんだから。
それにしても今日のJは、千葉の浦和完勝、広島の初勝利とゴールデンウィークらしい。

アポ

2006-05-02 23:56:19 | LB中洲通信2004~2010
7月号のアポイント。
来週は映画『神の左手悪魔の右手』の原作者・楳図かずお先生と『ビバ・ラ・ムジカ』(マガジンファイブ)の奥村恵子さんの取材決定。GW明けももう少し粘る予定。この時期は年末進行以上に微妙なスケジュール……。

6月号到着

2006-05-01 23:46:03 | LB中洲通信2004~2010
6月号到着。特集テーマは「いぶし銀な男たち」……と言いつつ、画像の表紙を見ての通り、ほとんど寺島進アニキのひとり特集。インタビューは45~50分程度でほとんどノーカット(もちろん編集上の再構成等はありますが)。写真家・森カズシゲ君のポートレートも激シブ。寺島さん、オフィス北野の皆様をはじめ、ご協力者の皆様ありがとうございました。本日より順次発送。取り扱い書店はこちらまで。

PANTA『P.I.S.S.』、the rolling stones『bbc compile'64-75』購入。