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ももすけの日記

化粧水のほのとかをりて初化粧
ああ面白かったと言って死ねたらいいな

訃報

2011年10月22日 23時40分00秒 | 日記
昔々、田舎の饅頭屋の跡取り息子は近所の色白の美少女を密かに好いておりました。

同じ高校に進み、美少女はますます美しくなり、活発でバスケット部で活躍し、ちょっとした姐御でした。

同じクラスになったぼくのおかあさんは、ぼんやりと『夢見る夢子さん』でしたから、彼女とはあまり接点もなく、ただのクラスメートでしかありませんでした。


photo by momosuke2sei from OCNフォトフレンド

数年前、それまで一度もクラス会に顔を出していなかった彼女が出席しました。
ちょっとやつれていましたが美貌は衰えていませんでした。

後で聞いた話では、彼女の夫は暴力をふるう人で外出もままならず、長い間、辛抱していたのだけれどようやく離婚、その直後に肺がんを患っていると分かったそうです。


photo by momosuke2sei from OCNフォトフレンド

手術後、元気になったと、饅頭屋の息子に連れられてクラス会に出席したのでした。

昨日、饅頭屋の息子から、彼女が亡くなったと、おかあさんの友だちに知らせがありました。
おかあさんは副室長(懐かしい言葉、当時はどんなに頑張っても女子は副で、室長は男子と決まっていました)なので、と友だちからの連絡。

室長に電話をしました。
2年くらい前のクラス会以来です。
急きょ、南一家(室長は南君なので、なんとなく仲良くなった男女8人グループを、自分たちでそう呼んでいました)が集まって、明日の葬儀に参列することになりました。



photo by momosuke2sei from OCNフォトフレンド

彼女には悪いと思うのですが、久しぶりににぎやかな連中と会えると思うと、内心、わくわくしているおかあさんです。

これも、美人の姐御がそう導いてくれたのだと思います。

暁美さん、安らかに。




*ぼくんちの庭に置いている元火鉢、今は水草も消滅し、ただの水たまりになっています。
 あるとき、かまきりがおぼれていました。
 手近にあった小さな熊手で引き上げてやると、元気になって木に登って行きました。
 水に映った自分の影を獲物と間違えて落っこちたのかもしれない。