畑のつぶやき

畑や田んぼの作物の生育や農作業の報告
農家の暮らしの日記
田畑を取り巻く自然の移ろいの描写
食、農への思い

米選機

2023-06-12 17:33:24 | 暮らし

6月12日(月) 

【やはり梅雨だ。予報では、雨雲はかからず、降ってもパラパラ程度で、傘は開いていなかったが、昼頃から、本降りの雨。午前中畑にちょっと出ただけで、昼からは、ゴロゴロと、寝だめ。】

籾摺りにちょっと付け足し。籾摺り機から出てきた玄米に、もうひと手間必要だった。籾摺り機でも、ほとんど熟していない実などは選別されているが、充分ではない。未熟米や砕けた粒などが混ざっている。そうした不良米をより分けてちゃんとした玄米だけにする作業がある。米選機という機械に通す。子供のころの記憶は、ピアノ線を何本も張ってある傾斜のついたものの上に玄米を流す。ピアノ線の間隔を調整して、基準以上の大きさの玄米は下まで流れ、小粒のものは途中でピアノ線の下に落ちるように調整される。より分けられた未熟米はコゴメ、とかコザキといわれ、いわゆるクズ米だ。

玄米は、作業場にある精米機で、精米し、白米となり、ご飯にたかれる。くず米は、今でこそ、鶏のエサなど、家畜餌とするが、当時の農家では、貴重な食べ物の一つだった。やはり、作業場にあったと記憶する製粉機で粉にする。川土手や、農道わきに自生するヨモギの春先の若芽を摘む。当時の草餅は上新粉などではなく、クズ米の粉だった。未熟玄米を粉にしたようなものだから、糠臭いが、餡を詰めて草団子にして、一服時の茶菓子や、子供たちのおやつとなった。

ヨモギ摘みは、春先の貴重な収穫仕事で、ゼンマイなどの山菜取りと同じで、ゆでて乾燥させ、貯蔵し、一年中使っていた。

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