昨日に続き、石原先生の本、「医者いらずの食べ物事典」からショウガの薬効についてお伝えします。
ショウガは学名が「Zingiber officinale」で、「officinale」は「薬用になる」という意味だそうです。英語の「ginger」は、名詞ではショウガ、意気、軒高、元気で、動詞ではショウガで味付けする、活気づける、鼓舞する・・・・・とあり、例文として、「There is no ginger in him」という文章に「彼には気骨がない」と訳してあったそうです。
言葉は、その国の歴史、文化、習慣が入ってできることを考えると、イギリス人もショウガの効能を知っていたことになる、としています。
また、ショウガに関するエピソードとして、16世紀の英国でペストが流行し、ロンドン市民の三分の一が次々と死んだとき「ショウガを食べていた人は死ななかった」ことがわかり、当時の王ヘンリー八世が、ロンドン市長に命じて「市民はショウガをしっかりと食べるように」と奨励したという話を紹介しています。
ショウガの薬効は、辛味成分のジンゲロン、ジンゲロール、ショウガオールや、芳香成分のジンギベロールなどの総合作用により醸し出されているそうです。
そして、次のようにその効能を述べています。
寿司には必ずショウガが添えてありますが、ジンゲロンやショウガオールには強力な殺菌作用があり、タネの魚介類による食あたりを防ぐ意味があります。また、寿司を食べすぎても案外胃腸を壊さないのは、ジンゲロンの健胃作用によるものと考えられます。
いかがですか?これを読みますと、寿司にショウガが添えてある意味がよーく分かりますよね!小生などは「どうして、あんな刺身のつまみたいなものがついているのかな?もしかしたら醤油代わりの味付け?」などと思っていたのですが、とんでもない勘違いでした。
私たちの先人は、こういう薬効があることを意識してショウガを寿司に添えていたのでしょうか?
最後に、先生のショウガに対する賞賛の言葉を聞きましょう。
ショウガには「意気、軒高、元気」の意味がありますが、科学的にも、全身の新陳代謝を亢進させ、特に大脳や延髄の呼吸・循環中枢を刺激して、全身の機能を高め、気力、体力、免疫力を高める、という、まさに心身の万病の妙薬というところです。
この文章を読んで、皆さんもショウガが食べたくなったでしょう。
他の野菜の薬効ですか?次回、お伝えしたいと思います。