横浜市長選の投開票が行われました。
事実上の野党統一候補と目された山中竹春氏に、各メディアで当確が出ています。
いわゆるゼロ打ちというのは意外なようにも思えますが……それだけ、与党系候補の動きがまずかったということでしょうか。
かねてからあったIR誘致の問題も大きかったようですが、ただこれに関しては現職以外のほの全ての候補が誘致反対の立場だったそうなので、やはり大きかったのはコロナ対策と思われます。感染爆発で政府与党に逆風がふくなかで、“コロナの専門家”というフレーズが有権者に大きくアピールしたのでしょう。
この結果は国政にも大きく影響を与えそうです。
自民党総裁選、そして衆院選が迫るタイミングでの政権与党側の惨敗は、菅政権にとって大きな打撃となることは間違いありません。
ただ、政権与党の人たちが危機感を持ってコロナ対策に取り組むようになるかといえば、どうもそうはならなそうで……
今日の横浜市長選について報じるAERAdotの記事によれば、東京、神奈川などに出されていた緊急事態宣言の延長幅が12日という中途半端な日数なのも、自民党総裁選前に解散総選挙に打って出る余地を残すためだったといいますが……それが事実とすれば、問題なのは、この期におよんでそういう政局ありきで政治家たちが動いているということです。
為政者としての信認を得たければ、歪曲や隠蔽、数字のつじつま合わせで見てくれを取り繕うのではなく、科学に基づいた合理的な対策で感染を収束にむかわせること――そんな当たり前のことに気づけないなら、現政権に関わる政治家たちは今後も負け戦を重ねていくばかりでしょう。